サービス開始1
真っ白な空間に本来いるはずのチュートリアルAIが居らず、代わりにアリンがそこにいた。
《今回は私が貴方のチュートリアルを担当します》
何故アリンがチュートリアルなんて担当しているんだ。あとアリンさんなんでそんなにニコニコしているんですか、怖いんだが。
《ミフネ様はβテストのデータを引き継ぎますか?》
お金とフレンドリストは引き継げるので引き継ぎを選択した。選択した瞬間ミフネの姿が変化した。
《引き継ぎ完了しました。ご確認ください》
ミフネの前に姿見が出てきた。
「ん?誰だ」
そこに映っていたのは創造神のアバターに似ているが狐耳と尻尾が1本生えていた。そして創造神にしては身長が高く165cmはある。
《この世界での貴方のアバターですよ》
ミフネは固まった。このゲームは本来自分とは違い性別を選べない。そしてリアルの姿から少しいじることはできても骨格から変えることはできない。
《では続きまして、職業を選んでください》
アリンは何でもないように進めた。
「おい、待て作り直しだ作り直し」
アリンはニコニコしながら拒否した。
《これはβテストで貴方が起こした問題への罰です》
それにそのアバターはAIと神が全員で考えたものですよありがたく使ってくださいと付け足した。
ミフネはそういえば罰があると数ヶ月前に言っていたなと思いだす。アリンがあの後何も言ってこなかったのでなかったことになったのかと思っていたのだが。女アバターなのはまあ罰だと思えばいいとしてなぜ創造神と同じ見た目なんだ。身長は伸びているが見る人が見れば一発で気づくだろ。そしてなぜまた狐耳と尻尾をつけたのだと聞くとアリンは創造神の姿なのはメアが「御姉様はやはりこの姿でしょう!」と言って他の神も異議なしだったようだ。そして尻尾だがアリンが付けたらしい。反対意見もあったらしいがすべて無視してつけた物だそうだ。
「せめてこの姿でやるのであれば顔を隠すお面か何かをくれ」
この姿では街中を歩きまわることすらできないだろう。だが、アリンにしては罰が優しいな、いつもならもっとやばいものばかりなのに。顔を隠す装備については引き継ぎで九尾のお面が引き継いであるようだ。
《あ、言い忘れましたが、その尻尾はレベルが上がるごとに増えていきます。そしてその増える瞬間は激痛ですので頑張って耐えてください》
前言撤回鬼だった。このゲームは痛みを10%にしてあるのだが、尾が生える時だけ100%になり激しい頭痛が来るらしい。本来であれば体が耐えきれる限界を超えると強制ログアウトなのだが、この尾が生える時だけは強制ログアウト機能が停止するのだそうだ。
《最低でもあと8本は生えるので頑張ってくださいね。なお、通常転生で種族変更はできませんので悪しからず》
「はあ、諦めてこのまま行こう。職業はメインに職人見習いをサブに剣士見習いを」
《ミフネ様が生産職....自暴自棄?》
「いや、これはここに来る前から決めていたことだ。私もたまには生産をしてみたい」
《ミフネ様なら絶対戦闘職を取ると思ってました》
《ミフネ様がそれでいいならいいですが。では次にステータスを決めてください》
アリンはもうどうにでもなれと思ったのか説明が雑になっていた。
ミフネはステータスと念じた。
----ステータス----
ミフネ
妖狐
Lv1
職人見習いLv1/剣士見習いLv1
HP30/30
MP400/400
力120
防30
魔350
精100
敏200
器150
運---
ステータスポイント100
《属性》
【雷Lv1】【氷lv1】
《固有スキル》
【変化】
《称号》
【再来の異界人】【転生の可能性】【化物】
《特殊》
【創造神の権能】
《スキル》
【】【】【】
「なんだこのステータスは....最高レア度の種族でもここまでじゃないだろ」
《ステータスの項目は神々1人1項目を担当したんですが、全員何を基準にしたのか知りませんがこうなってしまいました》
1人1項目って最悪すべて1もあったということか、恐ろしいな。それにしも運が表示されてないのと称号の【化物】ってなんだ。
《運のステータスを決めたのはメアなのでメアに聞いてください。私は知りません》
《その称号ですがイベントの時40人のプレイヤーが呼んでいたあだ名の様なものです》
【再来の異界人】βテスター限定
一度この世界に来たことのあるプレイヤーに贈られる称号
経験値4%上昇
【化物】イベント称号
動きが人間を辞めている生物に贈られる称号。
効果特になし。
【進化の可能性】種族称号
進化の可能性を秘めている種族に贈られる称号。
この称号を持つ者は通常の転生が行えない。
転生時ステータスを25%アップ
動きが人間をやめているとは失礼な。他の2つは何となくわかるな。【進化の可能性】は尾のことだろう。
そして本来初期スキルはスロットが5つはあるはずだが最初から雷と氷があり3つしか選べないようだ。まあ両方とも上位スキルだからいいのだが。
ミフネはステータスととるスキルを決めた。
----ステータス----
ミフネ
妖狐
Lv1
職人見習いLv1/剣士見習いLv1
HP30/30→130/130
MP400/400
力120→165
防30
魔350
精100
敏200
器150→195
運---
ステータスポイント100→0
《属性》
【雷Lv1】【氷Lv1】
《武器スキル》
【片手剣Lv1】
《生産》
【採取Lv1】
《その他》
【鑑定Lv1】
《固有スキル》
【変化】
《称号》
【再来の異界人】【進化の可能性】【化物】
《特殊》
【創造神の権能】
こうなった。メイン職のスキルを【採取】以外とってない。これは公開してない情報だが職人見習いは街にいる職人に気に入られやすく他の職に比べて非常に弟子入りしやすい。そのため無理してまで職人スキルを取る必要はないのだ。
決まったので決定を押した。
《では最後にやらないでしょうけど一応聞きますチュートリアルを行いますか?》
分かっているじゃないか。だが答えはもちろん、
「やるに決まっているだろう」
アリンは驚いているようだが、この体は私の元の体ではないんだから慣れるためにやるに決まっている。それに正式サービスからチュートリアルクリアで報酬がもらえるからな。
《そ、それではまずアイテム欄を開き武器を装備してください。ってもう装備してますね》
ステータスを確認した際に装備しておいた。お面は今は邪魔なのでまた腰に結んでおく。
《次にスキルについてです。モンスターと違いプレイヤーはスキル使用時にスキル名を言わなくても発動しますがイメージがしっかりしていないと失敗します。そしてスキルには再使用までのクールタイムがあります。》
ミフネにとってスキル発動は問題ない。
《次に魔法です。魔法はスキルと違い魔法名を言わなければ発動しません。そして魔法には詠唱時間が存在します。魔法にもクールタイムが存在するので気を付けてください。では魔法を撃ってみてください。》
ミフネの前方10mに人形が出てきた。
「【サンダー】【アイスランス】」
ミフネは自分の使える魔法を人形に向かって放った。結果人形は消し飛んだ。
「上位スキルとはいえ強すぎないかこれ」
《だ、大丈夫でしょう。次に行きますがいいですか?》
アリンは逃げるようにチュートリアルを進めていった。アイテムの使い方、武器の耐久度、武器の強化、採取の方法その他いろいろな説明が行われた。ミフネはほとんど聞き流したが。
《では最後にモンスターと戦ってみましょう。ここでは経験値は一切入りませんがクリアすると報酬があります頑張ってください》
そうアリンが言うと1匹のスライムが現れた。
鑑定を使ってみるが
???Lv???
????
何も見えなかった。レベルが違いすぎるのだろう。
「おい、こいつレベルいくつだ。鑑定で何も見えないぞ」
アリンに聞くとアリンはスライムを見ながらミフネに、
《このモンスターはミフネ様用に作ったダンジョンのモンスターです。強いですよ》
このスライムがそうなのか、とりあえずミフネは【サンダー】を放った。するとスライムはそれを飲み込んだ。数秒するとスライムが電気を帯び始め、ミフネに向かって【サンダー】を返してきた。
ミフネは横に飛びそれを躱した。
「おいおい、今の私のステータスの魔法だぞ。」
《なかなかでしょう。魔法を飲み込み倍にして返してきますよ》
ミフネは剣を抜きスライムに切りかかった。スライムはコアを動かし剣を急所から外した。どうやらコノスライム動きは早くないらしい。ミフネは【サンダー】をもう一度スライムに放った。スライムはそれを飲み込もうと口をあけた。すぐにミフネがスライムの後ろに回りコアを狙って【アイスランス】を放った。スライムは【サンダー】を飲み込み終わり、【アイスランス】を飲み込もうとするが飲み込めなかった。そして【アイスランス】はスライムの核を貫いた。
「やはり限界があったか」
ミフネは【サンダー】に今のMPのほとんどを込めていた。そのためスライムの飲み込める限界を超えたのだ。ミフネの今のステータスだからできる荒業だった。
《荒業ではありましたがクリアおめでとうございます》
《クリアされましたので報酬をお受け取りください》
ミフネの前に箱が合わられた。開けてみるとそこにはミニ丈着物は入っていた。
夜桜の着物 神具
神々が創造神のために考え作った着物。
この着物をきて動くと桜の花びらが舞い散るエフェクトが発生する。
耐久∞・魅力・経験値10%上昇
ミフネ専用装備・売却不可・譲渡不可
「これを私にどうしろと....」
《ぜひ着てください。では街の広場に転送します》




