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創造狐神の夢  作者: 桜氷
4/22

β2


βテストが始まって5日、残すところ10日となった。


一人の男とAIが部屋で会議をしていた



「私もゲームしたいなあ」


そう呟いたのはゲーム開発者であるミフネこと夏目優である。


《今は遊ぶ余裕などありませんよ。早く仕事をしてください》


ミフネの補佐AIことアリンが言う


「折角AIを追加したのに私の仕事は減らないんだな」

《AIにはできないことなんです。イベントのことなので》


イベントは北以外のフィールドボスを倒すことでβテスト10日目にイベント告知が流れるのだ。何故北以外なのかと言うと北のフィールドボスのレベルがプレイヤーのレベルより遥かに高いためだ。イベントの内容は一ノ街にモンスターの群れが攻めるという物で、イベントクリア条件はフィールドにいる4体の中ボスと1番後ろにいるボスモンスターを倒すことである。


「何か問題でもあるのか?」

《予想以上にプレイヤーの成長が早く中でも14名ほど飛び抜けて強いプレイヤーがいましてそのプレイヤーが攻めてきた場合数時間でイベントが終わってしまいます》


14人の戦闘記録を確認してみたが14人中6人が知り合いだった。


「まさかシン達とはな」


私がプレイできない間にどんどん強くなっているのは知っていたがまさかトッププレイヤーになっているとは思わなかった。シンはイベントが起こることを知っているからすでに準備しているだろうな。

恐らく、シンは私の思考を読んでモンスターが強くなることは予想してるはずだ。そうなると強くするだけでは対策されるか。


「モンスターは強くするとして、何かもう1つ欲しいな」


ミフネがそういうとアリンが少し考えだし


《なら貴方がボスモンスターをやってはいかがでしょうか?》

「モンスターの動きなんて私にはできないぞ?」


身長が高くなるだけでも人間は動きづらいのにモンスターの動きなんてできるわけがない。

それに今回用意したボスはドラゴンなのだ。ドラゴンの動きを今から練習してイベントでシン達と戦える気がしない。その趣旨を伝えるとアリンが、

《では、人型でよろしいのでは?ボスが人型ではいけないということもないですし》


確かに人型ならどうにかなるかもしれないが、今から用意できるかというと怪しいところだ。


「今から制作して間に合うのか?何も決まっていないぞ」

《それについてはお任せください。すでに候補はできています》


候補が画面に映し出された。


1体目は全身が黒く目が赤い悪魔だった。

2体目は少し黒い肌に髪が肩まであり背中には黒い翼の生えた天使だ。

3匹目は腰まである黒色の髪に腰から9本の尻尾を生やし狐のお面をつけた狐の獣人だった。

全員、全身から禍々しいオーラが出ており魔王のよう。

私はアリンにお勧めを聞いた。


《私のお勧めは九尾ですね!》


理由を聞くと九尾には翼がなく、顔を隠せるお面がいるためらしい。お面はあとからつけようと思えば全員付けれると思うのだが。


「だが尾が9本もあったら邪魔にならないか?」

《そこは貴方次第ですね。この尻尾は伸縮自在で操作も可能です》


練習時間が少ないと言っているのにプレイヤースキルを要求してくるのか。

その後もアリンが九尾を押してくるので仕方なく九尾に決定した。

数時間かかりスキルとステータスを決めた。


《ではイベント当日までに慣れておいてくださいね。》

「わかった。」




それからは、イベントのモンスターの調整と九尾の感覚を覚える日々が続いた。




5日後


久しぶりにゲームにログインした。


「最近、尻尾のある動きに慣れたせいか違和感があるな」


フレンドリストを見るとシン達がプレイしているのを確認し新しく追加したチャット機能を使ってシンにチャットを送った


ミフネ:今大丈夫か?



数分後チャットが返ってきた

シン:何だこの機能いつ追加したんだ?


追加はしたがアナウンスを忘れていたようだ


ミフネ:すまない。アナウンスを流し忘れていたようだ。



《新しい機能が追加されました》

《フレンドリストに追加されている場合チャット機能が使えるようになりました。詳細はヘルプからどうぞ》


シン:で、何の用だ?

ミフネ:今何をしてるのかと思ってな

シン:今はサクラちゃんたちと北のフィールドボスを探してる


もう北に来ていたのか。まだ南のフィールドボスが討伐されたという報告は受けてないが。


ミフネ:南のフィールドボスには行ってないのか?

シン:南はケンジ達に任せた


14名のトッププレイヤーの中にそんな名前があったな。


ミフネ:東をクリアした人だったか

シン:覚えてたか


トッププレイヤー同士が繋がっていたのか


シン;そろそろ探索に戻るわ。

ミフネ:わかった。まぁ精々がんばれ

シン:どういう意味だ?


ミフネはチャットを閉じ、近くのカフェテラスに入った。



数時間後ボロボロのシン達が戻ってきた。





-シンside-



「ミフネの野郎チャット切りやがった」

精々がんばれ?どういうことだ

チャットを閉じたシンは他のメンバーの場所に戻った



「ミフネ先輩何か言ってたんですか?」

ユウキが聞くとシンが

「「精々がんばれ」だとさ」

「どういう意味でしょうか?」

「それはわからねぇが恐らく何かあるんだろ」


考えても仕方ないのでシン達は探索に戻った。



それから30分後、サクラからボスフィールドを発見したとメッセージが飛んできた。

シン達はサクラ達の場所に向かった。

場所についてサクラ達を探していると


「シンさんこっちです!」


サクラがシン達を呼んだ。

声のする方を見るとサクラ、マイ、ハルキが食事をしていた。


「シンさんたちも一緒にどうですか?」


サクラに言われてシン達は空腹ゲージを確認した。

この空腹ゲージのシステムは西のフィールドボスが討伐された瞬間に実装された。

空腹ゲージが0になるとステータスが半減し、0のまま放置するとHPが減り始める。

食事にはバフ効果があるためボス戦のなどに食べるのだ。

確認してみると50%を切っていたので

「俺たちも食事するか」

「そうしましょう」

「空腹感を実装してほしいよね」

「だな。鍛冶に集中していると食事を忘れて何度死にかけたことか」


食事をしながらボスの情報を確認する

「で、ボスはなんだったんだ?」


「ゴブリンです。ただ、普通のゴブリンと色は一緒なんですが少し大きかった気がします。あと【鑑定】で名前すら見えなかったんです。」


今まで黙っていたハルキがしゃべった。


「今の【鑑定】のレベルは?」

「15です」

【鑑定】はレベルが離れているモンスターには効かない。現在スキルLvは最大で15である。

その最大Lvの【鑑定】でも北の夜モンスターのステータスは名前までしか見えないのだ。


「ここの夜モンスターより強いってことか」


北の夜モンスターは現在出会ったら逃げろと言うほど強いのだ。


「行ってみますか?」


サクラがシンに聞いた。

シンは考えた。今ここにいるメンバーは全員レベル15で、スキルも育っている。このメンバーで夜のモンスターも何度か戦った。強かったが普通に勝てたのだ。


「どうせ戦ってみないとわからないんだ行ってみようぜ」


全員食べ終わり、アイテムの確認してボスフィールドに入った。


そこには1匹のゴブリンがいた。普通のゴブリンと色は一緒だが、明らかに雰囲気が違う。

そのゴブリンは剣を持っていた。シンも一応【鑑定】を使ってみるが、何も見えなかった。

今回はサクラ、マイ、ハルキがいる。サクラが魔法使い、マイが神官、ハルキが片手剣士だ。


「今回は俺がタンクするからユウキとマイ以外は遊撃で頼むぞ」


「「「「「「了解」」」」」」


シンがまず突っ込んでボスのタゲを取る。ボスは怒り、シンに武器を振り下ろす。その瞬間シンが盾でガードする。すると盾ごとシンの左腕を切り飛ばした


「おいおい、どんな切れ味してんだよあの剣!」

「シンさん下がってください!回復します!」


シンが下がりながらHPを確認すると残り10%もなかった


代わりにユウハが前にでて剣を受け止めたが剣にひびが入った。


「この剣でもダメか。皆!こいつの攻撃は全部避けろ当たったらまず耐えれないぞ」


ユウハはひびの入った武器を投げて新しい剣を出した。

その間にサユリとハルキが横から切りかかる。

攻撃を受けたボスがサユリを狙って拳を振るう。ぎりぎりでサユリは避ける


「このゴブリン、硬いよ!武器が全然通らない」

「こっちもだめだ。剣が欠けた!」

「3人とも魔法いくよ!避けてー!」

サクラが言った瞬間ユウハ、サユリ、ハルキは下がった。


「【ファイアランス】!」


サクラの魔法がボスにあたった。

ボスは怯んだ様子もなく怒りサクラの方へ突撃してきた。


「嘘でしょ!?今使えるスキルで1番強いやつなんだけどこれ!」


突撃を回復した片手のシンとユウハが受け流す。


「撤退するぞ!」


シンが指示をだしボスフィールドから離れた。


「まさか盾ごと切られるとは思わなかった」

シンが復活した左手の感覚を確かめながら言った

このゲーム部分欠損は戦闘終了まで治らないのだ。


「俺もだ、2回攻撃を止めただけで武器が折れた」


シンとユウハは攻撃を受け流しただけでも剣が折れてしまった。

サユリとハルキの方も切ったのはいいが刃がボロボロになっていた。


「とりあえず街に戻りましょう」


今のまま夜になるとどうしようもないので7人はボロボロの状態で街に向かった。


「僕は今回折れた武器の代わりを探すのでここで」

「俺もシンとサユリの武器を作るから鍛冶屋に行ってくる」

ハルキとユウハが鍛冶屋の方へ行った。


「彼奴が精々がんばれって言った意味がよくわかった」

「「ですねぇ」」


その言葉を聞いたサユリとユウキは頷いた。サクラは何となく誰のことを言っているのかわかってマイは首をかしげていた。


「彼奴ってだれですか?」


マイがシンに質問する


「私のお父さんだよ。」

サクラが代わりに答えた。

「お父さんって初日に遅れてきた人だったっけ」

「うん、その人だよ」

「あの人あのモンスターのこと知ってたんですか!?」

マイが驚いているとシンが

「知ってたというかこのゲーム自体を作ったのが彼奴だからな」

「そうだったんですか?」

「そうだったんですよ?」

「「「「「!!!」」」」」

シン達が声のする方を向くとカフェテラスでのんびりしているミフネがいた

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