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創造狐神の夢  作者: 桜氷
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「ポーション良し、食糧良し、装備の耐久も良し、野宿の準備も良し」


今日から北の街に向けて出発するので現在その最終確認をしているところだ。出発してから足りないアイテムがあった場合困るので念入りに確認している。今回使う武器だがユウハに作ってもらった剣は使わないつもりだ。理由は一日や二日でたどり着ける気がしないので万が一剣が折れた時に困るからだ。スキルが必要な時に剣が無い場合武器が無くなるので必要になるまでは仕舞っておきそれまでは【妖刀】で行く。


「これですべての確認が終わったな。さて、行くか」


準備が終わったので店から出て大通りへ向かう。ミフネが店を構える街の端の方とは違い大通りには沢山の店とプレイヤーがいる。現在ミフネがいる道具専門の大通りはポーションを作る薬師の激戦区でもある。道具はポーションだけではないが現在需要が1番高いのがポーションなので殆どのプレイヤーはポーションを作っている。少数ではあるが日用品やよく分からない物も作っているプレイヤーもいる。ユウキと話していた女性用下着もこの地区にいる誰かが作った物だ。用事がないので店には入らないが露店で売っているアイテムを眺めながらミフネは一ノ街に転移するための装置がある神殿に向かった。

 神殿に到着したミフネは転移装置の前に行き自分の前に出現したウィンドウを操作して一ノ街に飛んだ。


「店から神殿までがやっぱり遠いな....」


ミフネの店は街の端の方にあるため街の中心である神殿までかなりの距離があるのだ。一応自分の土地に転移装置を設置することもできるのだが金貨50枚も必要であるため設置できていない。自分の土地に転移装置を設置すると神殿から自分の家に転移する事も出来るようになるので北の狩で金が貯まったらまずは転移装置を設置しよう。

転移し終えたミフネは北門に向けて歩き出した。二ノ街に対して一ノ街はプレイヤーがかなり多い。現在プレイヤーがいる街は一ノ街と二ノ街なのだが二ノ街が現在1200人程のプレイヤーがいるのに対して一ノ街は4000人以上のプレイヤーがいる。何故一ノ街に残り続けているのかと言うと西以外の方角に挑んでいるプレイヤーが拠点にしているためだ。その中にはサクラ達もいるがサクラ達が挑戦しているのは南方面なのでこれから行く北方面のミフネと出会うことは無いだろう。

 北門に到着したミフネは【妖刀】で納刀状態の刀を召喚した。今回は旅なので刀だけでは常に手に持って歩かないといけないためだ。刀を装備してミフネは北門を出た。



「弱い....それに飽きてきた」


街を出て2時間、出てくるモンスターを刀で倒して進んでいる。道中のモンスターを避けて行こうとも思ったが【妖刀】を使っているので探知系スキルを使用できない。そのため出てきた敵をすべて倒して進むことになったのだが、モンスターのLvが30以下なため経験値が美味しくない。それに出てくる敵がゴブリンばかりで素材も使い物にならない。そんな状態が2時間も続いたためそろそろ飽きてきたのだ。早く次のフィールドに行きたいがここからあと1時間は掛かる。エリアボスは倒してあるので素通りできるのでいいが。


「騎乗ペットの実装の要望が多かった理由がよくわかった....これは必要だな」


道中のモンスターを倒せば経験値がもらえるのでまだ騎乗ペットは要らないと思っていたがこのLvになると道中の敵は邪魔でしかない。それに1度行った場所にまた同じだけの時間をかけて向かうのはかなり非効率的だ。騎乗ペット自体は実装するつもりでいたので用意は出来ている。今度のイベントと一緒に実装しておこう。

 




「漸く到着したか」


街を出てから約3時間半漸くボスエリアがある場所に到着した。予定より少し遅れたのは道中でまたしても師団長の配下に出会ったからだ。今回出てきたのは5m程の猪だった。前回戦ったゴブリンに比べると知能が低いのか魔法を使わず突進しかしてくることは無かったがその突進は恐らく師団長クラスの威力があった。刀で突進を止めようとした際刀が簡単に折れて時は流石に焦った。猪の精神が低かったので【妖術】で幻術にかけて何とか倒した。

 ミフネがボスエリアの前まで行くとボスに挑戦するかの選択肢が出てきた。


「あの猪倒したからボスはいいか」


ミフネはいいえを選択しそのまま次のフィールドに入った。


「さて、ここからが問題だ。」


ここからは洞窟を抜けて次のフィールドに向かう。ミフネの持っているスキル【夜目】は洞窟の中では役に立たない。本来【夜目】の上位スキルがあれば松明は必要ないのだがミフネはここまで来るのが速すぎた為スキルが育っていない。その為、松明を持って進むことになる。

 ここからは黒剣狼刃に変更だな。探知系のスキルで警戒しなければ対応できそうにない。魔法は【闇ノ羽衣】である程度無効か出来るのいいがそれ以外の攻撃は普通に食らってしまう。丁度いいので此処を通るついでに育っていないスキルのLv上げをしておこう。


ミフネは武器を切り替え松明を左手に持ち洞窟に入った。

洞窟の中は少し温度が低く水の滴る音が洞窟の中に響く。【夜目】は役に立たないがLv上げの為に使用している。松明の明かりで洞窟の数m先が見えているがそれ以上先は真暗だ。【探知】を使って確認はしているがあまり育っていない為【探知】に引っかからないモンスターがいるので慢心はしない。

 洞窟に入って初めてモンスターが【探知】に引っかかった。まだ【探知】なので何がいるかまでは分からないがそこにモンスターがいる事だけは分かる。ゆっくり近づくと相手もこちらに気付いたのか近づいてきた。

松明の明かりがモンスターに当たり姿が見えた。


「なんだ。ただのゴーレムか」


そこには3m程の土でできたゴーレムが立っていた。ゴーレムはこの洞窟に出てくるモンスターの中ではかなりLvが低くただ固いだけで動きは遅い。ミフネは松明を持っていない右手を前に突き出しゴーレムのコアの位置を狙って【アイスランス】を放った。


パリンッ!


ミフネの魔法は簡単にゴーレムのコアを破壊した。ゴーレムはその場に倒れ消滅した。

どれほど食らうか試す程度のつもりで魔法を放ったんだがな。まさか上位属性とはいえ初期スキルで一撃とは。


「これでは属性スキルのLv上げは期待できないな。」


ミフネはため息をつきながら洞窟を進んでいった。





《北の洞窟のエリアボスが討伐されました》


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真っ白な空間で2人男女が話し合っていた。


「数か月後に計画を最終段階に移行します」

「王は何でこんな事考えたんだろうな」

「さぁ。でも王の事だからどうせ暇つぶしでしょう」

「それに付き合わせられてる俺たちには迷惑な話だ」


男は面倒くさそうにしている。


「そういえば彼奴はどうしたんだ?いつもなら1番に来てるのに」

「彼女なら今日は来ませんよ。王が与えた新しい仕事で忙しいようです」

「この世界もあと数か月なのによく頑張るな」

「彼女にとって王の指令は最優先事項ですからね」


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