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現在ミフネはソロで北の森に来ている。目的は2つある。1つは生活スペース用の材料収集、2つ目はエリアボスの討伐だ。素材集めは順調に進んでいる。この世界の木は別に専用のスキルがなければ取れないわけではないのでミフネは黒剣狼刃で木を薙倒している。木は1時間程で治るのでいくら切って問題はない。
「これだけあれば十分だろう。そろそろ進むか」
日が沈み周りが暗くなってきたがミフネは【夜目】を持っているので関係ない。ただ、【夜目】は真暗な洞窟では役に立たないので上位互換の【暗視】が必要になる。木を伐採していた時に襲ってきたモンスターがいなくなり、夜のモンスターに切り替わった。ただ、ミフネからすると昼のモンスターも夜のモンスターもあまり変化がない。現在ローブを脱ぎ指輪を外して【変化】も解いている。言ってしまえば完全状態なのだがそのせいでこの辺りのモンスターは相手にならない。飛び掛かってくる狼は頭を切り飛ばし、遠くから弓で狙ってくるゴブリンは矢を避け魔法で倒しながら森の中を進んでいく。
ボスエリアに到着する頃にはLvが2つ上がっていた。まあ対してステータスも上がっていないだろうし確認は今度にしてミフネはボスエリア前の装置を操作して登録を完了させた。ボス戦の前に食事をとりながら今ログインしているフレンドを見ていた。
「サクラとマイちゃんもログインしているのか。そういえばサクラがマイちゃん、ハルキと正式サービスから参加した二人とPTを組んでいると言っていたな」
サクラが言っていたが一人はハルキの妹のユキでもう一人がハルキの友達でジュン?だったか。ユキという名前は前から知っていたがジュンは知らないな。ミフネは”創造神の権能”を使いここ数日のサクラ達のPTの戦闘記録を見てみた。
「サクラ達も魔王の配下と戦っていたのか。それとこの二人か、なかなかいい動きするじゃないか」
全回復したので"創造神の権能"を解除し立ち上がった。
「ボスに挑むとするか」
ボスエリアに入るとそこには1匹のゴブリンがいた。
「おいおい....またか」
そのゴブリンは黒い靄を纏っていた。
「魔王の手下がなんでボスをやっている....」
返事をしないということは師団長ではないようだ。私は北のエリアボスを倒す気分で来てたんが。
「面倒だ。さっさと倒させてもらう」
《創造神が師団長の配下と接触しました》
《支援する事で報酬が発生します》
「こんなアナウンス追加されていたのか。アリンは私の知らないところでどんどん追加していくな」
剣を抜き構えた。ゴブリンは何をするでもなく棒立ちのままだ。ミフネはらちが明かないので【サンダーランス】を放った。ゴブリンはそれを見て初めて動いた。体を捻り【サンダーランス】を躱すと左手を前に突き出し何かをしゃべった。
するとゴブリンの周りの黒い靄がゴブリンの持つ剣を覆った。闇属性のエンチャントに似た何かを使ったのが分かった。ミフネは武器に当たらないように気を付けながら接近した。ゴブリンが振る剣を躱しながら確実に切りつけていく。
「っく!」
避けたはずの剣がなぜか当たった。HPと防御力が低いミフネは一撃でHPが2割を切った。そして切られた瞬間猛毒状態になった。急いで【神聖】で状態異常を解除しHPを回復した。
「防御を上げていなければ危なかったな」
その後も攻撃を避け剣で切り付けるがなぜか避けたはずの攻撃をもらいその度に【神聖】を使って回復した。10回ほど切りあった結果攻撃を受けた原因は分かった。それは【幻術】だ。このゴブリン剣を持っているが魔法職だ。通りで剣の攻撃で一撃死しないわけだ。私仕様の剣士ゴブリンが一撃でないはずはない。攻撃を食らう度に【神聖】で状態以上をすべて解除していたので私もまさか幻術を食らっているとは思わなかった。今のステータスの【神聖】で解除できていたという事はあまりステータスに差はないんだろう。ミフネは1度距離を取りメニューからステータス画面を開きステータスポイントをすべて精神に振った。
「これでどうにかなるだろう。さて、再開だ」
ぎりぎりまで接近し【蒼炎】を放った。前回の黒狼は他の魔法は叩き落としたのに対してこの魔法は避けた。丁度いい機会なのでこのゴブリンに効くか試してみた。直撃したゴブリンは蒼い炎に焼き尽くされ消滅した。放つ前はHPゲージが1/3程残っていたのでかなりのダメージだったようだ。
「ふぅ」
《師団長の配下を討伐しました》
《変異ゴブリンの耳x2を入手しました》
《変異ゴブリンの牙x4を入手しました》
《猛毒の剣を入手しました》
《金貨5枚を入手しました》
《創造神が師団長の配下を討伐しました》
《支援したプレイヤーに報酬を配布します》
《北のエリアボスが討伐されました》
《レベルが上がりました》
《進化条件をクリアしました。これより進化が始まります》
やはり魔王関係のモンスターは経験値がすごいようだ。相変わらずひどい頭痛に襲われた。
《新しい固有スキルを覚えました》
「やはりこの頭痛だけは慣れないな。フィールドでは気を付けなければ」
ボスを倒したエリアは出るまではセーフエリアになる。ミフネはその場に座り休憩することにした。
「一応ステータスを確認しておくか」
----ステータス----
ミフネ
妖狐(6)
Lv43→52
調薬師Lv1/片手剣士Lv8
HP228/228→123/246
MP1740/1740→1920/1920→1970/1970
力999→1094
防428→446
魔1390→1470→1670
精720→1010→1210
敏1030→1170
器744→839
運---
ステータスポイント450→0
スキルポイント48→66
《属性》
【雷Lv36】【氷Lv27】
《武器》
【片手剣Lv31】【居合Lv1】
《魔法》
【詠唱短縮Lv10】
《回復》
【神聖Lv14】
《強化》
【夜目Lv13】【見切りLv7】
《生産》
【採取Lv24】【採掘Lv1】【調薬Lv28】
《その他》
【鑑定Lv15】【探知Lv20】【威圧Lv4】
《固有》
【変化】【妖刀】【狐火】【妖術】【伸縮】【闇ノ羽衣】
《称号》
【再来の異界人】【進化の可能性】【化物】【お尋ね神】
【魔の敵対者】【調薬の奇才】
《特殊》
【創造神の権能】
森の中で素材集めをしていた際のモンスターを倒していたのでスキルがかなり育っている。【居合】はやはり上がっていないか。【居合】は武器が刀限定なので【妖刀】を召喚している時にしか現状あげる方法がない。そして新しく覚えた固有スキルの【闇ノ羽衣】だ。これは【妖刀】と似ており紫色の羽衣を召喚するという物で効果は込めたMP量以下の魔法ダメージを無効化するというもの。例えばMP300消費した羽衣なら300以下の魔法ダメージは無効化できる。ただし魔法だけなので物理攻撃には意味がない。込めたMP以上のダメージを受けると羽衣は消え超えたダメージの倍のダメージを食らう。【闇ノ羽衣】も【妖刀】と同じく消えるように念じるか壊れるまで残り続け、【妖刀】と違い他の魔法を使うこともできるのでローブの下に常に召喚しておけば魔法による奇襲には強い。
確認を終えステータスを閉じて早速今のMPをすべて消費して【闇ノ羽衣】を召喚した。これで2000近いダメージまでの魔法は無効化できる状態になった。これからは【闇ノ羽衣】にはお世話になるので新しく【自然回復(MP微)】を覚えた。これは言ってしまえば休憩時のMP回復量が上がるというものだ。私の場合は【闇ノ羽衣】を使って休憩しているだけでどんどんスキルLvが上がっていくだろう。
MPが全回復したのを確認して立ち上がりボスエリアから出た。ボスエリアを抜けるとその先には沢山の鉱山がある。そして鉱山には家の素材となる石材が幾つか存在している。その石材を取るために私は今回北のエリアボスを討伐しに来たのだ。今回のために鶴橋を10本用意してある。本当はこの鶴橋がすべて壊れるまで掘りたいのだが現実での夕食を作る準備があるのだ。
ミフネは洞窟を見つけ急いで掘り始めた。一応松明を何本か壁に差しているがあまり奥の方が見えないので敵襲に注意しなければならない。
開始から3時間、石材と鉱石が十分集まったので今回はこの辺りにして帰ることにした。




