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創造狐神の夢  作者: 桜氷
15/22

7


「何とか出来たな」

「なかなかの出来だわ」


二人は満足気で完成した装備を眺めていた。作業中の二人は職人そのもので話しかけれる雰囲気ではなかったので黙って待っていたが何とか約束の時間には間に合いそうだ。


「さて、これが今回作った武器だ。確認してくれ」


黒剣狼刃 宝級 耐久150/150

黒狼の牙を使い作った剣

牙は軽いが丈夫である

力+250・敏捷+150・魔法切り

【特別効果:器5%上昇】


黒狼の素材はダンジョンボスと同じようだな。今の段階では破格の性能をしている。黒狼が私の魔法を無傷で叩き落としたのは魔法切りの効果だったのだろう。本来魔法を切るなどできることではないからな。そして特殊効果だがこれは超級以上の武器を作った際一つランダムで効果が付くのだ。


「説明通り本当に軽いな。レイピアを持っているみたいだ」


剣を抜き振って確かめてみると先日もらった剣の半分以下の重さしか感じなかった。


「これが私の作ったローブよ」


黒狼ローブ 宝級 耐久100/100

黒狼の毛皮で作られたローブ

かなり軽いが斬撃に強い

防+50・隠密Lv5・斬撃耐性

【特別効果:MP5%上昇】


毛皮が赤黒だったため黒に染めてもらったのだがその結果前のローブとあまり見た目に変化はなかった。だが、効果はローブ自体に【隠密】の効果が付いたものだ。先日手に入れた黒狼の胸当てとは違い防はあまり高くないようだが、現状の鎧防具にも防は劣っていない。そしてなによりこちらも軽い。戦闘中は脱ぐ予定だが移動中などは着ているため軽いのはうれしい。


「どう?」

「いい出来だな」


装備を武器とローブを受け取り装備した。装備変更自体は一瞬で行えるため下の着物を見られることはなかった。支払するため金額を聞くと武器が銀貨15枚ローブが銀貨10枚だった。ユウハは相変わらずただでいいと言っていたが私が納得しなかったのでこの額に落ち着いた。先日の黒狼で金貨5枚を手に入れたのでこれくらいの出費は大したことはない。


「さて、そろそろ時間だ集合場に向かうか」

「もうそんな時間か」

「作業にしてると時間が過ぎるの早いわね」


急いで道具を片付けて3人は集合場所である西門に向かった。

到着するとすでにシン達は門の前にいた。


「やっと来たか。何してたんだ?」

「この二人に装備作ってもらっていた」


ミフネは腰の剣をローブから覗かせた。


「見たことない武器ですね」

「黒狼の素材で作られている」

「聞いたことないなそんな奴」

「俺も教えてもらうまで分からなかったが、魔王の配下だそうだ」


シンとユウキが引き攣った顔でミフネを見た。


「先輩あれを倒したんですか....」

「あのアナウンスお前か。掲示板では大騒ぎだぞ」

「あの程度を倒したくらいで大げさだな」

「先輩からしたらそうかもしれませんが」

「俺たちも2,3回出会ったが惨敗だ。硬すぎて武器が折れちまった」


あの黒狼も硬かったが他のモンスターも硬いのか。


「私の時もかなり固かったな。ユウハからもらっていた剣が一撃で欠けてしまった」

「弱点とかないんですか?」

「私も詳しいことは知らないな。ただ私が戦った奴は聖属性が入ったスキルは躱していたな。他の魔法はすべて叩き落とされたが」

「聖属性か...今それが使えるのはレア種族の天使だけだったな」

「すでに天使を引いたプレイヤーがいるのか」


天使は1/10000だったんだがすでに出ていたか。


「ミキさんですよ。先輩もあったことあるでしょう?」

「私の記憶ではエルフだった気がするんだが」

「正式サービスで引いたので選んだそうです」


βテストのイベント支援ランキング一位が支援できる種族を手に入れたのか。面白いことになりそうだな。


「さて、そろそろ出発するか!」

「その前に三人をPTに誘ってください」

「おっと忘れてた。ほらよ」


シンからPT招待が来たので承認した。今回行くのは西なので簡単な役割だけを決めて行くこととなった。タケメバも一応戦えるようだが、このPTの戦闘には付いて行けないだろう。ミフネもソロが多いためPTにあまり向いていないので遊撃になった。6人は西門を潜りモンスターをなるべく相手しないように進んで行った。


「やはり西は弱いな」


シンが襲いかかってきたゴブリンを倒しながら言った。ミフネ達はサービス初日から北で戦っていたのだから西のモンスターが弱いのは当たり前なのだが、


「経験値も不味いな」

「そりゃあ、北のモンスターよりLvが10以上低いですからね」

「そんな違ったんですか!通りでワンパンなわけです」


サユリは西のモンスターのLvをいくつだと思っていたんだ。


「ここのモンスターなら私でも狩れるわね。南は無理だけれど」

「西にも南と同じくらいのゴブリンがいたよな」

「森の中に行けばいますね」

「今回森には用事ないしなぁ」

「もう少しでボスのいるエリアですから。それ終わったら北にでも行きましょう」

「そこの暇そうにしてるアホもいるし奥に行くか?」


シンにアホと言われるのは癪に障るのでミフネはシンの後ろから回し蹴りをしてた。シンは反応するのが遅れ10m程飛んだ。75%減少しているとはいえそれでも桁外れのステータスを持っているミフネの蹴りはシンのHPを半分以上削った。


何が起こったのか分かっていない4人が飛んで行ったシンの方を見ていた。


「いってぇ。何しやがるお前」

「馬鹿にされた気がしたんでな。この前言っていた蹴りをしてやっただけだ」

「だからって思いっきり蹴るこたーねーだろ」

「全力なわけないだろう。全力なら頭と体が離れているぞ」

「「「「(頭飛ぶって....)」」」」


25%でこれならステータス減少90%でもよかったかもな。HPは指輪で追加しておけば問題なかったからな。


「前言っていただろう。私の細い脚の蹴りなどご褒美だと」

「シンさんとユウハがそんなこと言ってましたね」

「ユウハそんなこと言ったの?まさかそういう趣味...?」


タケメバがユウハから少し距離を取った。ユウハは全力で首を左右に振った。


「そういえばユウハお前も言っていたな?なんなら全力で蹴ってやろうか?」

「さっき全力だと首が飛ぶって言ったばっかだろ」

「ユウハお前ドワーフなんだから俺よりかてーだろ。耐えれるかも知れないぞ」


シンは自分だけ食らったのでユウハを勧誘した。


「ミフネ先輩1つ聞きたい....さっきの蹴りあれで何%だ?」


まさか此奴食らいたいのか。サユリとタケメバは完全に引いている。


「70%くらいだな」

「さっきので70%なら耐えれるのか?」


思いっきり嘘なんだがユウハは考え込んでいた。


「ユウハなんてほって行きましょ」

「そうですね。あんな屑はほっときましょう」


女二人はほっていく気満々のようだ。私もあまり興味ないのでほっていくのは賛成だ。考え込んでいるユウハをほっておいて5人はボスのいるエリアに向かった。置いて行かれたユウハは急いで追いかけてきた。道中の敵はほとんどシンとサユリが倒すので他の4人は後ろからついて行くだけだった。ボスエリアの前に到着すると数PTが食事を取っていた。


シンがボスエリア前に設置された装置を操作し登録した。

この装置に登録していないプレイヤーはボスエリアに入ることはできない。登録する事でボスエリア入場することができるようになる。この装置は入場前のプレイヤーデータを運営が確認し戦闘時に不正をしていないかを確認するためのものである。


「俺らも登録終わったし飯にすっか」

「そうですね」

「気づいたら30%切ってます」

「俺は道中で食べてたからあんまり減ってない」

「私も食べてたからあんまり減ってないわね」


ミフネも空腹度を確かめてみると10%を切っていた。そういえば朝から何も食べていないことを思い出した。戦闘していないので減っていないかと思ったが予想以上に採取していたようだ。戦闘よりは空腹度を消費しないがそれでもフィールドでの行動は空腹度を消費する。やはり空腹感は実装すべきだな。食べ物なら何を食べても回復するのでミフネはアイテム欄から料理欄を開きスクロールさせた。すると買った記憶のない料理が入っていた。


メアの創作料理【団子】 ☆9 

輪廻神メアが姉のために作った料理。

素材は神域の物を使用している。味は不明

効果:空腹全回復・???・???


これが50個ほど料理欄に入っていた。メアに料理ができるような設定した記憶はない。説明を見る限り失敗作ではないようだ、なにより空腹全回復は現状うれしいものだ。


ミフネは1つ取り出した。出てきた団子は三色の串団子だった。見た目は完璧だった。だが神域に食紅なんておいていた記憶はない、いったい何を使って色づけしたのだろうか。恐る恐る1つ食べてみる。食べた瞬間口の中に生臭い匂いが広がり酷い吐き気と腹痛になった。耐えきれずミフネは串を持ったままその場に前向きに倒れた。


「ミフネ何してんだ?」

「ユウ...キ....回復....を....」

「先輩!?どうしたんですか」


ユウキは回復を使うがミフネが頼んだのは状態異常の回復だった。


「ユウキ、多分状態異常だぞこれ」

「あ、本当ですね」


ユウキは状態異常回復を使うが効果がなかった。ユウキの精神値よりメアの作った料理の状態異常の方が強かったようだ。


「直らないんですが....」

「まあよく考えてみるとミフネ先輩が状態異常にかかるってことはミフネ先輩のステータスより高い状態異常って事だろ。今のユウキが治せるもんじゃないよな」

「どうします?」

「HPは減ってないみてぇだしほっときゃいいんじゃねぇか」


シン達には神域の素材で作られた状態異常を治す手段はないのである。ミフネはこの吐き気と腹痛の状態異常の残り時間を確認すると残り56分と表示されていた。流石にあと1時間近くこのままと言うのはきついので何とか治す方法を考える。この状態異常は今のユウキでは治せなかった。なら自分の【神聖】なら治せるのではと思い試してみるが精神が足りなかった。考えながら団子を持っている左手を見ると1つ試していないことを思い出した。今は指輪でステータスを75%下げていしてるのだ。なら指輪を外せばもしかしたら治せるかもしれない。ミフネはアイテム欄から指輪を外し状態異常回復を自分に使用した。すると酷かった状態異常はなくなった。立ち上がりローブに着いた土を払い指輪を付け直した。


「やっと治ったか。仮面ずれてるぞ」

「忘れていた」


シンに言われて急いでお面を元の位置に戻した。


「お面付けてない方が美人さんなのになぁ」

「「「確かに」」」

「面倒ごとは嫌いだからな。余程の事でもない限り外さん」

「シンさん達はミフネの仮面の下見たことあるのね」

「此奴は変態で仏頂面だが顔だけはいッ!」


ミフネは左手に持っていた串団子をシンの口に突っ込んだ。75%減少とはいえミフネが食らった状態異常をシンの精神で無効化できるわけもなくシンはその場に倒れた。


「どうだ?美味しいか?私の妹が初めて作ってくれた料理で味わって食え」


残っていた1つをシンの口にねじ込んだ。


「ユウ...キ...」


シンはユウキに助けを求めるが、


「シンさんすみません。今の俺じゃそれ治せないんです。先輩に頼んでください」

「待ってれば治るぞ?」

「どれくらいですか?」

「1時間だな」

「シンさん1時間このままってことですか」

「さあわからん2つ食べさせたからな2倍の可能性もある」

「あの料理そんなやばいものだったの」

「効果の部分が???だったからな」

「先輩はよくそんな物食べようと思いましたね」

「それは可愛い妹が作ってくれたものだぞ食べるに決まっているじゃないか」

「そんなことよりシンさん治してあげなさいよ」


シンの方を見るとピクピク動いていた。恐らく状態異常は吐き気と腹痛だけではないのだろう。麻痺もついてるな。


「さっきの言葉を撤回するなら許してやるぞ?」

「すみ...ません...でし...た」

「良いだろう許してやる。ではボスに行くとするか」

「「「「え!?」」」」

「どうした?」

「いやいやいやいや。シンさん治してあげてくださいよ」

「何故だ?」

「シンさん謝ってたじゃないですか」

「だからどうしたんだ?私は許すとは言ったが治すとは言ってないぞ?」

「どうしたら治してやるんだ?」

「そうだな、私の今持っているいらない防具を金貨1枚で買ってくれるのであれば治してやってもいいぞ」

「...それ...俺の金...全部じゃ...ねぇか」

「さあどうする?買うか?買わないか?」


そのいらない防具とは先日倒した黒狼の胸当てである。ミフネには装備できないのでシンに渡そうと思っていたのだ。丁度いい機会なのでシンに売ってやる。


「その防具ってなんなんだ?」

「胸当てだ、鎧系を私は一切装備できないのでな」

「もう少し安くならないんですか?」

「そう...だぞ...高すぎだ...」

「仕方ないでは銀貨....98枚でいいだろう」

「あんまり変わってない」

「そうは言うがな、一応黒狼のドロップ品だ。これ以上は安くはできん」

「魔王の配下の装備か...それなら金貨1枚でも普通に思えるな」

「分か...た....買う」


シンにトレードを申込み銀貨98枚と黒狼の胸当てをトレードした。


「毎度。治してやろう」


ミフネは指輪を外しシンに状態異常回復をかけた。シンの状態異常はすべて消えシンは立ち上がった。


「ひどい目にあった」

「お前が余計なことを言ったからだ」

「シンが買った装備ってどんな効果なんだ」

「ああ、何だこれ!」

「どうしたの?」

「俺が今つけてるのより5倍くらい強いぞこれ」

「流石魔王の配下ってところか」

「私たちが作った装備もそんな感じだったわ」

「シンの状態異常も治った事だ。行くか」

「お前のせいだけどな」


ミフネはシンの言葉を無視してボスエリアに入って行った。ボスエリアに入るとフィールドの真ん中にでかい鼠がいた。


「βと一緒みたいだな」

「作戦も何も考えてませんけどどうしますか?」

「シンに盾させて他で殴るでいいんじゃないか?」

「いつも通りですね」

「じゃあシン、GO!」


ミフネが鼠の方を指をさした。シンが鼠に一撃入れ戦闘が始まった。


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