ソラノハジマリ〈5〉
父上………。
―――。アルマ?どうしたのだ。おまえは、相変わらす、泣く癖が大変だ。
あなたは、馬鹿ですよ。
コラコラ、目を覚ましたばかりの〈父親〉にそれは、無しだろ?
――。ルークか?その顔、もう少し、近くで見せるのだ。
「減るから、止す」
バース、身体を翻し、天井を仰ぐ。
もう、起きれるのですか?
ああ、おまえたちの“光”は心地よい。この上なく、素晴らしいものだ。
「其処の少年よ。そなたには、大変な仕打ちをしてしまった」
「謝らなくてもいいです《鍵》は僕では、なかったのです」
「タクト。と、呼べばいいのか?」
「どうぞ」
はにかむタクト。其処に〈その者〉は眼差し穏やかにさせる。
「【国】にあんたは、いくつもりだったのか?」
「《鍵》が必要なのは事前に調べることが出来ていた。ただ、いざ《それ》を探るに至って、隙を与えてしまった」
「《闇》は、何者から、うけてしまったのだ」
「実体が無かった。まさに“力”そのものだった」
「あんたほどの者が負けるのだ。よほど【国】に近づかせたくない、理由が、そいつに在るのは、確かだ」
姉上に《闇》を吹き飛ばす為に、子供を集わせたのは、無駄だったのですか?
「いや、それは、無い【国】には間違えなく、必要なのだ」
かつては“陽の力”は【国】の民の物だった。【他国】は底を尽きる〈資源〉の代わりとなる“力”をこぞって集める。もちろん、対立も、生まれた。
「……。それが〈戦〉となった。今、は停まってるが、また、起こるとなると、どうなるのですか?」
――――。地上は今度こそ、消える。
「【国】にはやっぱり行くべきですよ」
「タクト?《鍵》はもう、無いのだ。今更、何をどう、すればいいの………か―――!」
いや、まだ、諦める必要はないっ!
バースさん?
〈空〉だよ。其処に俺達の《絆》を飛ばすのさ!
「〈始まり〉を掴むためだ。絶対拒否はしねぇよ」
「《主》にか?それは、おとぎ話で括られている!」
「何でも、いい!とにかく、下手な鉄砲玉数うち当たる。だ!」
「意味合いが、ちがうと、思います」
「やっかましいっ!」
―――バースさん、あなたの“力”の源は〈風〉其処に、たどりつくことを、お待ちしてました。
鈴の音と同時に澄みきる声。
注目。
「なんだ?嫁さん。まだ、事を引っ掻き回すつもりか?」
「〈自覚〉がなければ、意味がなかったのです」
「知ってて、わざと黙っていたな?」
――あなたに対するみなさんの想いも、必要だった。アルマを含め、誰もがあなたに〈情〉を注いでいた。
「お父様、お久し振りです」
「………。あの者を、選んで後悔してるようならば、すぐにでも、戻ってこい」
「それは、ありません。私たちには〈繋ぎ〉がいます」
「〈子〉はいくつになった?」
「 とても、おてんばですよ。まるで、幼い頃のアルマみたいです」
「雑談なら、後にしろ」
アルマ、目尻吊り上げ、なおかつ咳払いする。




