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初心を思い出すのも大事です!

現在、2人は宿屋に戻りログアウトの準備を始めている。


ローグさんと美紀の会話で(主に、美紀がローグさんを弄るだけだったが)有耶無耶になってしまったが、ギルドに誘われたことを思い出す。

美紀にそのことを話し、今後の方針を決めることにする。

美紀の言っていたギルドは、現在ギルドレベルの関係でこれ以上の参加は無理とのこと。

だから、【もふもふ組み】に入る話になったのだが、実際ギルドというものがいまいちよく分かっていない。


美紀から聞いた、ギルドのメリットとデメリットは、

~~~メリット~~~

○ギルド専用チャットにて遠く離れていても会話ができる。

○ギルド専用スキルがあり、冒険の助けになる。

(因みに【もふもふ組み】のギルドスキルは熟練で、これは魔法等の一部レベル制となっているスキルの熟練度が上がりやすくなるというスキルらしい。)

○ギルドの仲間同士で組むと、経験値が増える。

○情報の共有ができる。

~~~デメリット~~~

○所属しているギルドで召集があった場合、参加が強要される。

○ギルドには維持費がかかり、月に1度お金を徴収される。

○滅多に無いが、特定のギルドだからという理由で差別される。

(主にPVPとか人の嫌がることばかりやっているとなるらしい。)


実質は、メリットは4つ、デメリットが2つで良いことのように思える。

だが、このまま頼ってばかりでいいのかと考えてしまう。

勿論、中にはソロで行く人もいるらしいからギルドは必要ないんじゃ?と思えてくる。


そんなことを考えていると、美紀から声がかかる。


「ん~。難しく考えなくていいんじゃないかな?

 1人でやるってのも確かに個人の理由だけど、どうせゲームやるなら一緒に楽しんだ方が面白いでしょ?」


言われて、このゲームの目的を思い出す。

まず、このゲームを始めた理由はクロのようなモフモフした子を集めて、可愛がるのが理由だったはずだ。

それがいつの間にか、ゲームを楽しむことになっていた。

どちらも間違いではないが、本来の目的とは違ってくる。

調教師はレベルが上げにくく、育成が大変である。

ならば、ここは仲間の力を借りてモフモフ道を行く手伝いをして貰えばいいじゃないか。

目的を思い出し、同時に興奮してきたので、傍にいたクロをモフモフしておく。

クロは、突然のモフモフ攻撃に驚いたようにビクッとしたが、ただ撫でているだけだと判断したのか、リラックスし始める。

相変わらず手触り抜群で、幸せな気分になれる。


「あ~。理沙?そろそろログアウトするよ?」


若干、呆れたような声で美紀が声を掛けてくる。

名残惜しいが、このゲームを続けていく限りはクロをモフモフできるのだ。

いや、もっとモフモフな子が増えるのかもしれない。

そのことに期待を寄せ、一旦ログアウトする理沙であった。

そもそも、章のタイトルでこの悩みも一種のネタばれですね・・・。

タイトルつける時深く考えていなかった自分が馬鹿でした・・・。


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