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時に選択は必要となる

翌日に迫ったFOGサービス開始の前日。

理沙は今悩んでいた。


「最初はどの子にしよう・・・。」


美紀から貰ったβテスト組みのデータ。

そこには最初の町で行われるチュートリアルの内容やβテストの時のクエストデータ、周辺のモンスターや最初のボスまでのことが書いてあった。


中でも一番理沙を悩ませているのが


「決められない~~~!!全部貰えないかな!?」


調教師のチュートリアルクエストの選択報酬となる調教モンスターである。

美紀からはβとは内容が変わっている可能性があるから鵜呑みにはするなと言われているが、情報は大事である。

選択できる調教モンスターは


○ウルフ  ・・・ 鋭い牙と爪で前衛となるモンスター


○ラビット ・・・ 聴覚と蹴りによる斥候と遊撃をこなすモンスター


○キャット ・・・ 魔法による援護を行ってくれる後衛となるモンスター


と書かれている。

画像も一緒に張られているがどの子も理沙のドストライクの好みであった。

即ちモフモフしているのである。

無論先の町に進めば同じ固体を仲間にできる可能性が有る。

しかし、今の理沙はそんなことすら考え付いていない。

悩み尽くした後に理沙は、当日運任せで決めようと思うのであった。



サービス開始当日。

現在理沙は友人の美紀とともにディスプレイをPCに繋いで準備していた。

時刻は12:30。サービス開始まで残り30分である。


「それじゃ理沙。わかってるとは思うけれど始まりの町の噴水前で集合ね。」


「オッケー。あぁ~早くモフモフするんだ~・・・」


早くも期待感から興奮している様が取れる。

そして時間は過ぎていき。


「スタート!」


ディスプレイを頭にかぶる。

機械が何かを読み込む音が聞こえたと思うと、意識が遠くなった。


理沙が目を覚ますと辺り一面が青い世界にいた。

【ようこそ!Fantasy Of Graceの世界へ!】

と目の前に表示される。

文字が消え去ると、そこには緑のマークをつけた人がいた。


【初めまして!NPCのナビと申します!本日からよろしくお願いします!】


ナビという名前からして案内人のことなのだろう。

NPCの指示に従うことにした。


【それでは、キャラクターを作成していただきます。

 キャラクターモデリングは自作されますか?それとも現実の容姿を再現しますか?】


「さすがにキャラクター作れるほど自信ないんで現実の容姿再現をお願いします。」


【畏まりました。】


するとNPCの前に、もう一人の自分がいた。

恐らくこの自分がキャラクターなのだろう。


【種族は変更なさいますか?】


種族は様々な容姿をしていた。

基本となる 人間ヒューマン

力はないが魔力に優れる  エルフ

逆に力はあるが魔力には乏しい 獣人ビースト

手先が器用であるが動きが遅い ドワーフ

他にはランダムでのみ選ばれる種族として竜人ドラゴノイド悪魔デビル天使エンジェル

などがあった。

しかし、これは理沙にとっては悩む必要がない。


「獣人でお願いします!」


【はい!固有種は選択されますか?】


「選択無でお願いします」


【畏まりました。それでは名前をお願いします。】


「えっと、リサ。あれ!?もう使われてた・・・はやいな~。

 それじゃぁ・・・リーザ。」


【畏まりました。種族名獣人、固有種ランダム、名前はリーザ様でよろしいですか?】


「間違いありません!」


【それでは、Fantasy Of Graceの世界を楽しんでくださいね!】


理沙ことリーザはその言葉を聴き、漸くモフモフ生活が始まるのだと胸を躍らせ、ゲームの世界へと入っていくのであった。

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