ゲーム内で一日目を終えました
2/17 敵モンスターの名前に『』を追加しました。
初めてのレベルアップを経験し、休憩を挟んだ。
クロは、『野犬』との取っ組み合いなどでHPが少し減っている。
回復ポーションは購入してあるので、クロに飲ませてみる。
クロは、最初は嫌がり、こちらを見上げ何かを訴えていた。
それでも、これはクロのためであると言い聞かせ、飲ませる。
飲んでみると意外と好みであったのかもしれない。今度はポーションをおねだりする様な仕草を見せる。
その様子に苦笑し、ポーションはお預けしておく。
クロは、シュンとなっているが、ここは我慢だ。
クロも回復したことだし、狩りを再開することにする。
丁度、休憩を終えた直後に、『野兎』が2匹現れる。
まるで、タイミングを計ってくれているかのようだ。
美紀と一緒に、武器を構え、『野兎』に向かっていく。
そうして、狩りを続けて、どのくらい時間がたったのだろうか、辺りは夕暮れの状態となっていた。
FOGでは現実時間の1時間毎に昼と夜が来る。
1時間と言っても、ゲームの中では、時間の尺が違うようで、本当に1日が経過しているように錯覚してしまう。
そのため、公式より通達されている。連続ログイン時間は14時間までとなっている。
再ログインを行うには、ログインした時間の半分の時間が立たないと入れないようになっている。
今回、理沙と美紀が決めた予定では、6時間プレイして、3時間休憩を挟み、また夜10時から2時間だけ狩りを行うことにしている。
いくら、ゲームが面白かろうと、さすがに現実を疎かにしてはいけない、と考えが一致したからだ。
とはいえ、理沙と美紀にとっては1時間が経過しただけであるため、まだまだ余裕はある。
一旦、街に戻り、また、明日準備を整えて狩りを行うことになった。
街に戻り、宿屋にて宿泊の手続きを行う。
最初の街であるアリアの宿屋の料金はなんと10G。
実に良心的である。
と考えていたら、夕飯や朝食のメニューは別料金とのこと。
こちらの世界でのご飯はスタミナゲージを回復させる手段でもある。
スタミナゲージがなくなるとステータスがダウンしてしまう。
腹が減っては戦ができぬという諺を体現しているのだろう。
食事の方は一食10G。
朝、夕頼んだとしても20Gで料金合わせて30Gとなる。
この世界の物価がまだわかっていないが、どうしても安いと感じてしまう。
クロは、ケージの中に入れておくという条件の下で部屋に入れることが可能になった。
ケージは、道具屋にて売り出しており、1つ50Gであった。
こちらの方が高いことに驚いたが、ケージは対象がどのような大きさであろうと入れることができ、中にいる限り傷をつけることができないという代物であった。
それなら、このお値段も納得である。
現在、宿屋の2階にある部屋で2人と1匹はくつろいでいた。
クロはケージの中であるが、中に敷いてある毛布が心地いいのだろう。
ウトウトしながら、寝ぼけ眼でこちらを見ていた。
美紀の方は、ステータスを確認し、明日の狩りの計画を練っていた。
明日はギルドにクエストの報告とスキルショップを覗いてみることにするそうだ。
クエストは知らず知らずのうちに、討伐系は終わっていたそうだ。
明日は採取系とレベル上げをするとのこと。
あれから、美紀はさらに3レベル、私とクロは2レベルずつ上がった。
ステータスポイントは、今のところ振っていない。
絶対にすぐに振らなければいけない、ということはないし、辛く感じたら振るつもりでいる。
美紀のほうは、上がると直ぐに振っていき、ステータスを伸ばしている。
理由を聞くと、上げた方が狩りの効率が上がるからとのこと。
確かに、美紀の動きはどんどん早くなっている。
QUIに振っているのだろうか。
私は、クロを撫で、このゲームをやってよかったと再確認しながら、美紀の計画を聞いていた。
明日は、どれだけレベルが上がるだろうかと少し楽しみにしながら、ゲームの世界で1日目を終えるのだった。




