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誰もいない世界
ふわっと浮くような感覚のあと教室や天井ではなく青い空が見えた。その瞬間全てがスローモーションのように見えてあっと思った時には目の前が真っ暗になっていた。そうこの日俺、諸橋湊は学校の窓から転落したのだ。どれくらい経ったのだろう?痛みがなく目を覚ますと俺は綺麗な花畑にいた。後ろを向くと川があって向こう岸は霧がかかっていて見えなかった。「ここはどこだろう?俺は何してたんだっけ?」一面を見渡しても誰もいない。ただとても静かで暖かい花畑に俺はたっていた。次の瞬間頭がズキズキしてその場にうずくまった。「うっ!あっ!そうだ!俺、学校の窓から転落して…」その瞬間俺は自分が死んだことと誰ここが天国なのだと思った。俺の親は死んでしまっているからここにいれば会えると思っていたのに誰もいない…多分この川は三途の川だろうから向こう岸は俺が生きてた頃の世界だろう。俺はどうして落ちたのか覚えていないが何故か誰かに指図されて窓のそばにいたことは覚えている。誰だっけ?どうしてこんなことになったんだっけ?俺は頭を抱えて悩んだ。




