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強制的な孤独  作者: 藍内
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昔の記憶の食い違いが

「なんかむかつく」

 私はついため息をついてしまったが、気を取り直そうとこう続けた。

「いや、やめとこ。いちいちこんなことで怒ったってしょうがないから。よく言うでしょ? 人生笑っている方がいいって」

「いいな~。私もそうしよ~」

「あんたはいつでもそうでしょ」

「へへへー。美奈都さんはいつでも怒ってますねー」

 結局、真子と話しても中山さんの情報は増えなかったし、中山さんと交流した記憶を思い出したりもしなかった。


「こうしてしゃべっていると大学の頃を思い出すね」

「……そう?」

 しゃべった記憶はこっちサイドはほとんど0なんだけど。

 久しぶりに会った中山さんは、ずっとにこにこしている感じだ。真子とは違ってすこし愛想笑いと言うか演技めいていると言うか、いや緊張しているのかな。

 中山さんの清潔感はあるけど、失礼ながらちょっと地味で風景や人混みに溶け込みそうな服装の感じとかは、見覚えあるような気がしないでもないけど。

「神田さんがいるといつも賑やかでさ、場が明るくなって」

「ごめんね、うるさかったでしょ」

 まあ、言われてみればそうだったかな。ラクロスのサークルだったけど練習そっちのけで、そもそもルールもしっかり覚えないままみんなとだべっていたのはいい思い出だ。

「そんなこと言ったら私だって同罪だよ。しょっちゅう神田さんとか加山さんとかとくだらない話してたし」

「――えっ?」

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