phaseⅠ prologue
「ふ~、やっと学校終わった~。いっつも退屈だしね~、この国にも飛び級制度があればいいのに」
中学二年生の少女は、街のど真ん中で大きく背伸びをした。
星霊海凪は、いわゆる“ギフテッド”だった。
微分積分、複素数あたりは小学生の頃にマスターしたし、今は相対性理論の方程式を血眼になって解いている最中だ。
文系の方面も負けておらず、最近、記念すべき百個めの言語を、実用レベルまでマスターすることができた。
この異常とも言える頭脳のお陰で、周りから褒められることがあるのと同時に、疎まれることも沢山あった。
(人生が退屈ね……周りから見れば羨ましいんでしょうけど、学校に通っても時間を無駄にしているような気がしてならないな〜)
信号が青になったのを見て、海凪は、人混みに逆らわずまっすぐ前に進む。
「…………ん?」
信号を渡り終えたとき、何か違和感を感じた。
(地面から微弱な振動、地震の初期微動だね……)
確かに意識を研ぎ澄ませば、身体がゆらゆら揺れているような気がした。
だけど、その状況はすぐに一変する。
初期微動開始から、わずか2秒後、今まで体感したこともない大きさの本震が、東京を襲った。
(2秒!?まずい、震源が近すぎる…それでこの大きさだとおそらく……
ゴンッッ
震度7、そう考えてすぐに、強烈な痛みとともに、意識が途切れた。
星霊海凪は死んだ。
◇◇◇
『…………あれ?なんかふわふわする……変な感じ……私、どうなったんだろう?…………あれ…わたし……?』
『『『救世主様、この世界をお救いください』』』
◇◇◇
古びた部屋の中で産声が響く。
少しやつれた、父親と母親の姿もあった。
銀髪碧眼の少女、フィリアは、とある国の片隅で、生まれ落ちた。
新作です。2作品掛け持ちしても、多分問題ないでしょう。
情報については、細心の注意ははらっていますが、万が一間違えている可能性があるので、あまり鵜呑みにはしないでください。