あれから何年?
「ウグイスーあれから何年経った?」
「えぇと…私ウグイスは、自慢ではありませんが、この空間に来た時より少なくとも50年ぐらい経過したように思います。」
「得意気に答えてるとこ悪いが…前に聞いた時も同じ事言ってたぞ?」
「ハテ?…そうでしょうか?」
慣例になりつつ会話。
そう何年経ったかも微妙になりつつある。
俺とウグイスはあの時と変わらず白いだけの部屋に居る。
変わった事と言えば、転生先で冒険できるようにあの頃から筋トレにランニング、瞑想という名の妄想。
正直現世の時より更に健康体だと思う。
楽しみと言えば、忘れゆく現世の記憶を総動員しながら、心の中でアニソンの熱唱。
この空間では、食事も睡眠も必要無かった。空腹も睡魔も無いのだから時間の感覚すら無い。
暑さも寒さも…痛みも…疲れも無い。
生きている感覚が麻痺していると言うのが正しいかもしれない。
そんな、長い長い長い年月を経てようやく…ソレは現れたのだった。
【転生門】
思ったより、小さいんだな。
手違いから始まる異世界転生。
「ウグイス…この門くぐったら良いんだよな?」
「ええ、そうです。ようやく…ようやくですね!」
感極まりお互い涙する。
長年連れ添った相棒とも呼べるウグイスとの別れは少し寂しくもある。
「ウグイス…色々あったけど、この空間に一緒に居てくれてありがとう。」
「こちらこそ、力不足で申し訳なかったです。無事…、送り出せる事を、このウグイス大変喜ばしく思います…。どうか、お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
ウグイスに背を向け、門をくぐろうとした時。俺の背後に大きな影がさした。
「この空間から旅立つ前に大切な事を1つ、魔法は想像力です。忘れないで!」
振り向く間も無く、俺は【転生門】に吸い込まれたのだった。
「元気な男の子にございます!」
その日から、Hatenaの星の大地に遺された【プレイヤーの寝所】は再び活気づいていくこととなる。
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