表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏芽と春  作者: オハセ
2/3

2枚目 大嫌いな匂いの蛇

第一話に続き、2枚目もご覧いただきありがとうございます。

ぜひ最終回まで見守っていただけると幸いです!

同じクラスの女の子達が彼の話をしている ”夏芽くんいい匂いだよね” ”夏芽くん隠れイケメンじゃない?”

とか言ってる、隠れイケメンじゃねえし、お前らに良さなんて分かるわけないって考えてしまう

彼は下の名前で呼ばれるのを嫌がってる、それすらも知らない外野が気に食わなかった。

私は意外と独占欲が強いほうなのかもしれない、このいらない独占欲は彼にとって迷惑だろう


木曜日の放課後私はゴミ出し当番でゴミを捨てに行った

そこには一人でいる彼がいた、話しかけようと思ったけれど水曜日の放課後以外話すことを禁止されているからできなかった。

彼を呼ぶ声が聞こえた、後ろを振り返ると小柄でショートカットの可愛らしい女の子がいた

「松田くーん!」

知らない女の子の声で彼の名前を呼んでいる

まだ下の名前で呼んでいるから怒りは軽減できたけれど、何故か悔しい。

「どうした?」

彼が優しい声で言っている、私には優しくないのに。

なんであの子には優しいんだろう。

「なにしてるのー?」

「ああ、ちょっと用事があって」

「女の子?」

「まあ」

小柄な女は蛇のように彼の腕に自分の腕を巻きつけた、私は動揺し持っていた少し重くしっかり縛っていないゴミ袋を落とした

私の周りにゴミが散らばり少し固まっていた私は我に返ってゴミを拾おうとして地面に屈んだ

あの蛇女が近づいて来たのがわかった、私は焦りペースを上げて拾う

「大丈夫?」

少し高く可愛らし声で話しかけられる

私は胸の鼓動が高鳴り、息が荒くなった。

「だ、だ、大丈夫です」

小声で言って立ち去ろうとする

「ゴミ箱あっちだよ?」

蛇女の声を聞くとなぜだかドキドキして倒れそうになる、この甘い匂いのせいか

この香水の匂いは嫌いだ、嗅いだことのあるような匂い、綿飴みたいないちごの匂い付きティッシュの匂いみたいな、吐きそうだけど中毒性のある匂い

「もしかして松田くんの用がある人?」

「え、」

動揺してしまう、私に用があったのだとしたら嬉しい

多分違うだろう、だって私達は毎週水曜日の放課後にだけ友達以上になる関係だから

他の日は他人なのだ

「やっぱりそうなんじゃん!」

「ち、ちがいます」

「嘘だ!」

彼の顔をこっそり覗いてみると顔が曇っていた、ああこれは怒らせてしまった

なぜこんなことで動揺してしまうのだろう、私が固まっていると、彼の口が動いた

「ああ、そうだよ」

彼がニコッと笑った見たことない表情、何を考えているかわからない顔、見たことない表情が見れたという喜びがある半目少し不気味な笑顔に戸惑っているところもある

私に用がある!?さっきの言葉を再確認した、水曜日だけの関係だったのに2日連続会えるなんて幸せだ、でもなんの用があるのか、良い事?悪いこと?怖いことも考える、でもまだ出会って間もない。最悪のことは考えないようにしよう。

「もしかして彼女?」

彼の口が動く

「実は」

もしかしたら、彼の彼女に、、、変なことを考えてしまう


でも頭の片隅にはなぜか大嫌いな匂いの蛇女がいた

2話も最後までご覧いただきありがとうございました

引き続き今週の”水曜日の放課後も”よろしくお願いします

6/8 (水)16:00

放課後の関係継続しまししょう!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ