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アレクサンダー英雄戦記 ~最強の土魔術士~  作者: 大野半兵衛
十四章

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116_新領地(新天地)

 


 まず、現状を整理してみよう。


 ●アレクのデーゼマン本家は、五等勲民へ陞爵。

 バレッド州のケール郡(人口十五万人)と、セップ郡(人口二十万人)を拝領。ただし、ヘリオ町と周辺の村々は、返上。

 五枠の十等勲民への推薦権を持つ。


 ●フリオのデーゼマン分家は、八等勲民へ陞爵。

 ヘリオ町と周辺の村々を拝領。

 また、そのすさまじい槍捌きに、槍聖(そうせい)と言われるようになった。


 ●マリアは、宮廷魔術士の称号を得る。

 また、圧倒的な魔術練度と、味方兵を助けて回ったため、閃光の聖女と言われるようになった。


 ●ダンテ・ボールニクスは、十等勲民に叙爵。


 ●ガブリオ・ボールニクス(ダンテの嫡男でロアの夫)は、騎士号を得る。


 ●センジ・カムラ(アレクの従者)は、騎士号を得る。


 ●サガン・オウエン(アレクの従者)は、騎士号を得る。


 ●ゲーデス(アレクの従者)は、騎士号を得る。


 ●ガンズ(リーリアの舎弟の獣人種虎族(ワータイガー))は、騎士号を得る。


 ●ボル(リーリアの舎弟)は、騎士号を得る。


 ●ゼグド(リーリアの舎弟)は、騎士号を得る。


 主に、このような褒賞が与えられている。


 会議室に集まったのは、アレクの妻で、明るい青色の髪とサファイアのような瞳のラーレ。

 父で金髪、碧眼のフォレスト。

 姉で金髪、ブラウンの眼のクリスと、その夫で茶髪、灰色の眼のザクル・ゼンバー。

 妹で金髪、紅目のマリア。

 弟で金髪、紅目のフリオと、その妻で桃色の髪、金色の眼のセーラ。


 家臣からは、新貴族で茶髪、ブラウンの瞳のダンテ・ボールニクス十等勲民と、その嫡子で父親譲りの茶髪、ブラウンの瞳のガブリオ、次男で赤毛、ブラウンの瞳のファビラス。


 藍色の髪、藍色の瞳の騎士ハルバルト・デゼナンと、その嫡子で父親によく似た容姿のメンディス。共に獣人種犬族(ワードック)である。


 金髪、碧眼の騎士トーレス・アバジ。


 栗色のくせ毛、茶目の従者のウイル・ニクスは王都在住のため、代理として明るい茶髪、茶目の弟のホーメン・ニクス。


 茶髪、茶目の従者のパッテン・アーデンと、よく似た風貌の弟のカズン。二人の父であるジジリスは、パッテンに家督を譲って引退したため、出席していない。


 濃い緑色の髪、碧眼で従者のライス・フィールドと、これまたそっくりな嫡子のウィード、そして灰色の髪、茶目の次男で大柄なライム。


 黒髪、黒目の新騎士センジ・カムラ。


 茶髪、茶目の新騎士サガン・オウエン。


 茶髪、茶目で大柄な牛の獣人(ワーカウント)の新騎士ゲーデス。


 黒色と黄色のメッシュの髪に金色の瞳、獣人種虎族(ワータイガー)の新騎士ガンズ。


 緑色の髪、水色の瞳の新騎士ボル。


 スキンヘッド、茶目の新騎士ゼグド。


 なお、リーリアとカーシャは政治にかかわるつもりはないと、出席しないし、家臣の家に嫁いだエリーとロアも参加していない。


 さて、アレクは今回、二郡を得て領地が大幅に増えた。領地も広く、人口も三十五万人と多い。

 この領地を治めるためには、圧倒的に人材が不足している。

「王都でウィルが、新規に登用する人たちを選別しているので、近々、このヘリオにやってくると思う」

 アレクが口火を切った。

 五等勲民と言えば、限りなく上級貴族に近い中級貴族だ。仕官したいと思う者は、数多(あまた)いるだろう。


「王都だけでなく、周辺の貴族家からも仕官希望者は多いわ。すでに、仕官希望者が門の前に列をなしているわよ」

 クリスが言うように、デーゼマン家の館がある丘の下には、多くの仕官希望者が列をなしている。


「仕官希望者は、もう少し待ってもらい、まず、王家からいただいた十等勲民枠について、話し合いたいと思う」

 全員が頷いたのを見たアレクは、ザクルを見た。

「ザクル義兄(にい)さんは、十等勲民になってもらうよ」

「ありがたい話ではありますが、私は鍛冶しかできない無能ですから……」

「無能というのは、あまりにも自分を卑下した言い方でしょう。ザクル義兄さんは、銀の採掘から精錬までを統括して、デーゼマン家の財政を支えているではありませんか」

「……評価いただき、感謝の言葉もありません」

「では、十等勲民の件、受けてくれますね?」

「ありがたく、お受けさせていただきます」

 これで五枠のうち、一枠が決まった。

 ゼンバー家が十等勲民に叙爵されるのを、反対する者はここにはいない。

 なぜならザクルが、縁の下の力持ちとしてデーゼマン家を支えていることを、皆が知っているからだ。そして、何よりもデーゼマン家の文官を率いているクリスの夫でもある。

 本来であれば、クリスを十等勲民に叙してもいいだろう。貴族の中には、女性の当主もいるのだから、問題はない。

 だが、クリスはザクルの叙爵を願った。自分は妻であり、ゼンバー家の当主はザクルなのだと主張したのだ。


「二枠目は、デゼナン家にと思っている。デゼナン家は、目立った戦功はないけど、目立たないところでデーゼマン家を支えてきました。その功績に報いるべきなのは、言うまでもないだろう」

「ありがたきお言葉。アレクサンダー様から受けたご恩は、某だけではなく、愚息メンディスも忘れることはありません」

 ハルバルトとメンディスが、感謝の気持ちを込めて、アレクに頭を下げた。


「三枠目は、アバジ家だね。フリオを助け戦場を駆けたトーレスの功績は、誰もが認めるものだと思う」

 トーレスに関しても、誰からも異論はない。

「感謝いたします。このご恩は、一生忘れません」

 トーレスも頭を下げて感謝の気持ちを口にした。


「四枠目は、ニクス家だ。ウイル・ニクスは王都で国や各貴族を相手に、日々交渉を行ってくれている。その功績は僕が語るまでもないと思う」

 これにも、誰も異論はない。そもそも国を相手に折衝するウイルを貴族にするのは、最優先事項だと思っているものは多いのだ。

「兄に成り代わり、感謝の言葉を述べさせていただきます。ニクス家は、末代までアレクサンダー様のご恩を、忘れることはないでしょう」

 ウイルの弟のホーメンが深々と頭を下げた。


 問題は五枠目である。

 本来であれば、デーゼマン家の一族である者を貴族に上げておきたい。

 クリスは、夫のザクルが十等勲民になることが決まっているし、ロアはボールニクス十等勲民家の嫡子の妻なので、問題ない。

 問題はエリーである。エリーはカズン・アーデンの妻に収まっているが、カズンはアーデン家の本家ではない。

 カズンの兄であるパッテンがアーデン家を継いでいるため、カズンを貴族にしたらパッテンが不満に思うだろう。

 アレクはクリスたちと相談し、アーデン家の扱いを考えた。そして考えたのが、保留にすることだった。

「五枠目は保留にする」

 いくらパッテンが気にしないと言っても、弟が貴族になって自分よりも上の身分になるのは、いい気はしないだろう。

 だから、決めないことに、決めたのだ。


「次は、僕と共にバレッド州へ向かう人たちの話に移る」

 ここからが今回の本題と言ってもいいだろう。

「ゼンバー家、ボールニクス家、デゼナン家、アバジ家、ニクス家は一緒にバレッド州へ向かってもらいます。ただしファビラスは、ボールニクス家の分家として独立させ、アーラスを継承させます」

 アーラス町は、ボールニクス家が治めている土地なので、継承は簡単に済むだろう。

 なにせ、広大な領地を治めることになったため、人材は一人でも多くほしい。

 そのため、家臣たちの家も分派させて、新しく家を興してもらうつもりなのだ。


「他に、アーデン家のパッテンはヘリオに残り、弟カズンはバレッド州へきてもらう」

 二人が頷く。

 アーデン家は、代々このヘリオ周辺に根差す一族なので、本家であるパッテンはこの地を離れられないと、事前の打診に対して返答をしている。

 だが、これがカズンへの思いやりだということは、アレクは理解している。

 デーゼマン家の本家であるアレクについていくのが、アーデン家の本家として正しいが、その立場をカズンに譲ったのだ。

「カズンは、新しく家を興してもらう。家名はロイーヌとする。ロイーヌ家はこの地の名家だが、血脈が絶えていた。アーデン家はロイーヌ家と先祖を同じにすると聞いているので、カズンを以てロイーヌ家を復興させる」

「感謝の言葉もありません」

 カズンが頭を下げた。

 アーデンを名乗る以上、カズンはアーデン家の分家でしかない。しかし、ロイーヌを名乗れば、アーデン家と同等になる。

 カズンの代か、その子の代かは分からないが、ロイーヌ家を十等勲民にするための伏線なのは、ここにいる者の多くが理解していた。

 面倒な話だが、こういった形式を整えるのも、大事なことなのだ。


「フィールド家にもバレッド州へきてもらうが、次男のライムはヘリオで分家を立ててもらう」

 嫡男のウィートは、父のライスの能力を引き継いでいるようで、文官系のよく似た容姿のぽっちゃり系だが、次男のライムは火魔術と槍術のスキルに恵まれているため、武官として出仕している。


 カムラとオウエン、そしてゲーデスは、当然ながらアレクに従い新領地へ向かう。

 ガンズも、アレクに従って新領地へ向かうことになった。

 だが、ボルとゼグドは傭兵上がりで自由を好むため、騎士といってもアレクに従うのは本望ではない。

 二人は、リーリアに従うことはあっても、アレクを自分たちの主と認めたわけではないのである。


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ちょくちょく拝見させていただいています。 良い物語をありがとうございます(^_^)/ [一言] ある程度まとめて拝見していますが、今回の話で人物が多すぎて誰が誰だったかもう記憶が… でき…
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