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ユーリの月、1日

天候:朝に雨、昼間は曇り

風向き:無風


 今日は街に行ってきた。もう二度と行くものかと思うくらいに足が痛んだ。急ぎ足で行き過ぎたのかもしれないが。


 リオの工房に顔を出すと、彼はとても驚いていた。足を休ませがてら、彼の徒弟たちの仕事ぶりを眺めていた。盛況という割には、彼らの仕事はとてもゆっくりだ。

 急かさなくていいのかというと、彼は急かしてもいいものは生まれない、と答えた。急いで作った物にはどこかしらの綻びが生じ、それは工房が傾くことにつながる、という。


 それを聞き、父を思い出した。彼は誰彼構わず急かしていた。私が子供の頃は早く大きくなれと、丁稚らにはすぐに帰って来いと、自分自身には歩くことを禁じて常に走れと。まったく逆であるのに、なぜだろう。


 帰りはゆっくりと帰った。足の調子はだいぶましになっていた。

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