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第1話 騎士見習いの試験を受けた

 騎士になる為には騎士見習いを通る必要がある。

 この騎士見習いになる為には試験に合格する必要があるが、ヨハンさんの推薦状はこの試験を排除する力があるらしい。

 しかし。


「試験を受けてみたらどうでしょう?試験を受けることによって何か学びがあるかもしれない。あなたに筆記試験は酷だと思いますので、そこは手を回しましょう」


 と、ヨハンさんは言ったものだから俺は受けることにした。

 ヨハンさんと出会った日はヨハンさんの屋敷に一泊させてもらった。

 ヨハンさんの推薦状ということもあり、この試験への準備はすぐに終わったらしく、次の日には受けることができた。

 場所は騎士見習い養成施設。その施設の一階にある部屋。


「彼女がヨハン様から紹介を受けた?」

「歳は18。年齢的に問題はないが、いささか」


 その騎士見習いへの試験一つ目、面接での出来事だ。

 お相手は現役騎士副隊長、二人。


「いささか何でしょうか?」


 面接とか、いつぶりだろうか。

 日本にいた頃は嫌で仕方なかったが、この世界で自信が生まれたのか少し強気に行ける。

 だから俺は聞いた。


「あなたのような美しい方は見たことがない。だからこそ、私にはあなたが戦う姿が想像出来ない」


 と、片方の騎士副隊長が言った。


「大丈夫です。強い自信はあります。それに強さは実技試験で計るものなのでしょう?」

「そうだが。いや、よそう。面接らしく、あなたの人柄を見ていきたいと思う」


 簡単な質問がいくつか。

 ふっ。低脳文系をなめて貰っちゃ困るぜ。一体どれだけの面接を受けたと思っている。

 というわけで無事面接試験を突破した。


 第二試験は筆記試験だった。

 内容は世界情勢について。

 魔法の構造について。

 語学について。

 もちろん、0点に近い点数だったが、ヨハンさんの推薦状の力を使い無事突破した。


 第三試験は実技試験。

 最終であり、最も重要な試験だ。

 内容は騎士副隊長と決闘、言い換えるならば模擬剣で叩き合う試験だ。

 制限時間内に相手の体を、どこでもいいから一度叩けば合格だが、受ける子供のほとんどはここで不合格になるらしい。

 というのも、相手である騎士副隊長は一切手を抜こうとしないからだ。そのため、どこかに当てるだけの行為なのに皆苦戦するらしい。

 鎧を着て、俺は面接試験官の一人と決闘をすることになる。

 剣なんか初めて持ったよ。

 さて。

 正直な話、負けない自信しかない。

 しかし、ここで本気を出したら今度どうなるのだろうか。分からないがあまり良くない人生になるはずだ。

 だから手を抜かなくてはいけない。

 どれぐらい?


「どこからでも、どうぞ」


 そう騎士副隊長が言ったものだから、俺は剣を構える。

 そして、突進をした。

 髪をなびかせ、剣を振るう。寸前で受け止められる。

 回転する勢いに乗せて、二度、三度と剣を振るうが止められる。

 強い。

 普通に強い。

 クロエさんも強かったが、騎士副隊長ということはクロエさん以上なのだろうか?

 仕方ない。

 俺は一度距離を取った。

 深呼吸の後、俺は剣を放り投げた。

 上空を飛ぶ剣。それに目がいく副隊長。その一瞬の隙に俺は副隊長との距離を縮めた。

 副隊長に投げた剣は当たらない。それは描いた弧からわかること。落ちるのは副隊長の少し前ぐらいだろうか。

 そう目的は別だ。

 俺は副隊長と距離を縮め、副隊長に回し蹴りをした。それをしゃがむ形で避ける副隊長。

 そして、すぐ近くに落ち、跳ねた剣を回し蹴りの際の回転を維持したまま、副隊長目掛けて蹴り飛ばした。

 一直線に飛ぶ剣が副隊長の身体に当たる。

 それは、身体を跳ねた後、地面に落ちた。


「……………………」


 ああ!

 副隊長さんが複雑な表情をしている。


「ニコ」


 とりあえず、笑おう。

 美少女が笑えば、世の中許してもらえるはず。


「驚いた。今のを計算して、いやタイミングを合わせて出来る自信があったのか?」


 副隊長が聞いてきた。


「はい」

「ふむ。騎士に相応しい戦い方かどうかは人それぞれだが。まあ合格だ。私の身体に剣を当てたのは間違いない」

「本当ですか?ありがとうございます」


 そんなこんなで合格した。

キャラ紹介5

ヒロイン クロエ・フェーベル

フェーベル聖の貴族の娘。黒髪女騎士。

貴族から騎士になる男は多い。一部女性もいるためそこまで不思議なことではない。

どちらかと言うと男勝りな性格。

ちなみに歳は25歳。結婚等はしていない。彼氏もいない。

予定ではストーカーにするつもりだったが内容の大幅変更によりそのキャラ特性は破棄された。

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