表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/66

第3話 今ある問題を解決していこう

 美少女になってしまった。

 リヴァイアサンはメス。だから俺は女になってしまった。リヴァイアサンの姿だと性別なんか分からなかったからな。気づかなかったのは仕方ない。

 変身魔法は俺の魔力が尽きるまで続く。つまり、魔力が尽きるまでずっとこのままの姿になる。

 人間の魔力はリヴァイアサンと比べると微々たるものだから、人間はすぐに変身が解けるが俺は違う。魔法を無駄に使えば元に戻るのは早くなるが、それでも時間がかかると思う。

 しばらく、このままか。


 そう思って、ふと視線が下へ。

 豊満な胸がある。すごく触りたい。彼女が出来なかった俺はまだ女性の胸を触ったことがないからな。

 けども、我慢だ。

 自分の体に欲情してどうする。

 人として終わる気がする。人じゃないけども。


 まあとりあえず、今ある問題を少しずつ解決しておこう。

 1つ目、衣がない。今素っ裸。

 2つ目、食がない。お腹ペコペコ。

 3つ目、住がない。雨風を凌ぐ場所がない。

 4つ目、人がない。人と会話がしたい。

 5つ目、ここどこ?


 1つ目の問題は簡単だ。

 魔法とは便利なものだ。

 様々な魔法の中、錬金術をしてみたいと思う。

 浜辺の近くに落ちている木の皮だったり。葉っぱだったりを集めて、錬金術の模様を浜辺に指で描く。そこに魔力を注ぎ込むと集めた素材が光り輝いた。

 服が出来上がった。頭の中思い描いた服になった。

 青いワンピース。腰回りに帯。裾にフリル。我ながら可愛く出来た。

 男物にしようかとも考えたが、人と出会った時のことを考えないといけないからな。

 初めて着るワンピース。

 股の辺りがスースーする。

 なにこれ。めちゃくちゃ恥ずかしい。誰もいないのに恥ずかしい。

 というか、ワンピースを着る俺。

 変態なのでは?


 いや、よそう。これで良いのだ。これしかないのだ。

 次の問題へ。

 これも比較的簡単だ。

 服同様に錬金術で槍を生成し、力任せに森で動物を捕まえる。以上。

 森へ入り、リヴァイアサンの優れた五感で動物を探す。匂いで、あるいは音で、耳で。驚異的な脚力で。

 茂みに動物を見つける。

 不思議な動物だ。

 長い耳と足。兎に近いが、兎とどこか違う。何より、警戒心がなかった。

 兎もどきと名付けよう。

 槍を生成したが意味がなかったかもしれない。簡単に捕まえることができた。

 兎もどきよ。

 生きるためだ。悪く思わないでくれよ。

 心の中で謝りながら、俺は兎もどきの首を斬った。

 浜辺に枯れ木を集め火をつける。サバイバル知識はないが、俺はリヴァイアサンだ。毒や生だろうと、安全に食べることが出来る。

 数分焼いた後、こんがり焼きあがったそれを食べる。

 ふむ美味しい。

 久々の肉だ。美味しくないわけがない。

 ご馳走様でした。


 さて、次の問題、住は飛ばす。

 もしも近くに街があるならば、この浜辺に家を建てても仕方ない。というわけで、俺は森の中を探索する。

 なにか人の痕跡がないかを探るのだ。

 浜辺から見る景色から、ここは大陸だ。だから人はいるはずだ。しかし、ここが人が住まないジャングルの奥地だったり、秘境かもしれない。

 匂いを嗅ぐが、人間の痕跡はない。

 どうしたものか。

 長距離を考えないといけないかも。

 うん?

 今まで嗅いだことがない匂いが混じった。

 なんだ。この獣臭とほのかに鉄の匂い。

 ここは異世界なんだ。何も、知能があるのは人間だけとは限らない。例えば、エルフとか。

 この獣臭がエルフの匂いはないか。ドワーフとか?

 よし!

 その獣臭がする方へ行ってみよう。


 そう思ったのが間違いだった。

 獣臭の正体はオーガだった。

 鉄の棍棒を持ち、二足歩行で歩く人間程度の大きさの生き物。知能は少ないみたいだ。簡単に騙せるらしい。ただ力は人間のそれとは大きく違う。

 何だ。残念だ。

 美しいエルフとかドワーフとかは見てみたかったけども、醜いオーガは見たくなかった。

 オーガは俺に気づくと獣らしい雄叫びをあげた。

 そして棍棒を振り回す。

 単調な攻撃。

 その棍棒を片手で受け止めた。

 人間の姿になっても、力でオーガに負ける事はない。

 オーガが力任せに棍棒を取り返そうと力を入れる。その隙にオーガの首を槍で突き刺し横に斬った。オーガの赤と緑が入り混じったような血が辺りに散らばり、オーガの頭が静かに落ちた。

 オーガが倒れる時、棍棒が手から離れ、俺の手の中に残る。

 ふむ。

 棍棒を見る。

 鉄でできた棍棒。オーガは頭が悪い。まさか鉄の精製方法を知るわけがない。だったら可能性は1つ。


「人間から奪った?」


 それが一番納得する理由だ。

 つまり、そう遠くない地に人間がいることになる。

 そう思うと、嬉しくなり。俺はふふふと微笑む。棍棒は放り投げる。

 よし!

 この森を真っ直ぐ抜けよう。

 探すんだ。人間の街を。

 そう思って歩き始めた時。


 目の前に一匹の豚が現れた。

キャラ紹介1

主人公 リヴァ

元日本人、現リヴァイアサン。心は男、体は女。

人間に変身し、リヴァイアサンの頃の1%の力も引き出せなくなったが、それでも普通に強い。

ハーレムメンバーは、女の子、男の子、ストーカー、豚が今の所考えられています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ