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サンタクロースと妖精

●ストーリー●


ミヤは、ある日異世界トリップする。(トリップ理由は不明)

迷宮都市シャフタデンタにトリップした。

危機察知チートがあったため、なんやかんやで探索者として、スカウトになる。

そして一つのハーレムパーティのスカウトになった。

それから数日、パーティリーダーに呼ばれてしまう。(その男はパーティメンバーみんなと性的な関係を持っていた)

ミヤはチートによって「貞操の危機」に気づき、他のスカウトを紹介するから、とパーティを抜ける。

あの男から逃げるべく町を見渡すが、「ストーキングの危機」が町中にあった。

焦るミヤ。

その時、一つの建物に今まで見たことない物を見つける。

「安全」と出たその建物は、奴隷商館だった。

ミヤは駆け込み、「安全」の正体を探す。

すると、商品にもできない廃棄決定品の奴隷・ルボラがそうだった。

ミヤは即、買うことに決める。

ルボラは巨人とのハーフで、3mの長身とその怪力、凶暴性から、商品にはならず、売れたとしても主人を殺したりしていた。

しかし、ミヤはルボラに交渉を持ちかける。

「あなたに私を守ってほしい、あなたのそばはどこよりも安全なの。そのかわり、私はあなたのに絶対の信頼と人間らしい生活を与えるよ」

ルボラはそれを受け入れ、ミヤの奴隷となった。

奴隷の契約の際、奴隷からの解放は、両者の意思がそろった時のみできる事に決めた。

ミヤとルボラはその日の内に、迷宮都市シャフタデンタを抜けた。



もう一つの迷宮都市アヌシュカを目指す二人。

ミヤはチートを使って、街道ではなく、森の中を進んでいた。

魔物や獣はルボラが倒し、ミヤはそれを教える。

夜はミヤは木の上で眠り、魔物が近づいたら知らせていた。

そして迷宮都市アヌシュカへ中間地点頃、盗賊12人に襲われる。

倒しに行くルボラの人差し指に、ミヤはおまじないのキスをした。

ミヤを離れた場所に置いて、ルボラが倒しに行った。

帰ってきたルボラに喜び、盗賊たちを物色しに行こうというミヤに、ルボラは反対する。

「私はルボラがいるから安全なんだよ。私を守るためにした事で、ルボラを怖がったり嫌ったりしないよ」

ミヤは落ち着いてルボラを諭した。

渋々頷いたルボラは、その場所へとミヤを連れて行く。

盗賊たちの死体を探っていると、一人の死体の懐から、懐中時計を発見する。

それは地球では古いものだが、この世界では迷宮から発見される未知の物・アーティファクトと呼ばれる物だった。

こんな盗賊がアーティファクトを持っているのは明らかにおかしい。

ミヤは嫌な予感を感じた。

アーティファクトそのものからは危険は感じないが、周囲を見渡した時、ある方向から「危機」が迫っている事に気づく。

ミヤはルボラに飛びつき、急いで森を抜けるように叫んだ。



無事迷宮都市アヌシュカに着いたミヤと二人。

二人はそこで探索者として活動し始める。

ある日、迷宮上層で、死体を見つける。

そこでミヤはある事をおもいついた。

迷宮の死体を教会に持っていくことはたまにあることで、ミヤはそれをルボラに提案する。

その際、あの懐中時計のアーティファクトを死体の懐に入れた。

教会に持っていき、司祭に渡す。

死体は教会の奥で燃やされる事になっていた。

その燃えあとに、あのアーティファクトが残っている。

火葬を担当した司祭は、誰にもばれないようにそれを手に入れた。

アーティファクトが何か厄介事を持ってきそうだと思っていたミヤは、それを司祭に押し付ける事に成功したのだった。



ミヤの危機察知チートとルボラの天性の強さで、二人はめきめきと頭角を表し、その二人の体格さから「聖オルブの二人」と呼ばれるようになっていた。(いわゆるサンタクロース的な。ルボラの魔石を入れた袋を担いだ姿が聖人オルブに、その腕に座るミヤが聖日オルブライトの妖精リエラを彷彿とさせるため)

またある日迷宮からの帰りに、ミヤは「不意打ちの危機」に気づく。

それを小声でルボラに伝え、ミヤと魔石の袋を下ろした瞬間、上方を殴るように伝える。

ルボラがそうすると、何かがルボラに殴られて、前方に黒い物体が落ちた。

それを殺そうとしたルボラに、ミヤはストップをかける。

よく見ると、それは黒いオーラを放つワンピースを来た黒髪・黒目の60㎝ほどの女の子で、最近賞金首になっていた闇妖精だった。

それをルボラに教え、殺さないように、生け捕りにして、迷宮から出た。

探索者を管理する探索者ギルドに、魔石ともに、闇妖精を捕まえた事を伝える。

すぐにギルドマスターが駆けつけ、浄化するための司祭が呼ばれた。

生け捕りにして浄化すれば、完全に消滅するため、賞金は倍額になった。

これによって、「聖オルブの二人」はますます名声を上げた。



宿に帰ったミヤは、ルボラに奴隷解放しないか、と問いかけた。

ルボラは一瞬黙って拒否した。

そして、俺を捨てるつもりなのか、と逆に問いかける。

ミヤは慌てて否定する。

ミヤは、二人は十分な財産を持ったため、奴隷解放して、家でも建てようか、などと考えていた。

「私は最初に、人間らしい生活を与えるって言ったよね?それは与えられてる?(ルボラが肯定する)私がルボラを買ったのは、ルボラが奴隷だったからだよ。もし、街中で会ったとしても、私は同じ事を言ってたよ」

初めから奴隷と主人ではなく、対等な関係であろう、と決めていたため、そうしようと思ったのだと。

しかし、それを聞いて、ルボラはもう一度拒否した。

「ミヤが俺といて安全なのは、奴隷と主人だからだ。それをやめてしまったら、俺はミヤにとって安全でなくなる」

ミヤはどうして?と尋ねるが、ルボラは答えない。

「お前の安全であるために、俺は一生お前の奴隷でいよう」

それはもしかして、プロポーズなの?とミヤが思った時、来客のノックが鳴った。

ミヤがドアを開けると、宿の店員とその後ろに、あのかつてのハーレムパーティのリーダーがいた。

ミヤは即座にドアを閉じて、鍵をかけ、ルボラに号令をかける。

荷物を全てまとめ、窓から宿を飛び出し、一目散に都市の門を目指した。

衛兵の静止もきかず、二人は迷宮都市アヌシュカを出た。


※一方、ドアを閉められた宿の女将は慌ててノックを続けるが、応答がないため、マスターキーを取り、部屋をあける。

そこはすでにもぬけの殻だった。

リーダーは諦めて宿に帰った。

次の日には、すでに「聖オルブの二人」が逃げ出した事は探索者たちの間に広まっていた。

そこに例のハーレムパーティが現れる。

ミヤたちの行方を聞きに来たハーレムパーティは、探索者たちにからまれ、その途中でギルドマスターに呼ばれた。

ギルドマスターがリーダーに事情を聞くと、ミヤが迷宮都市アヌシュカに行った事を知り、追いかけてきた、そして街中で見かけ、宿に行ったら逃げられた、と正直に話す。

「強さと危機管理に優れたあの子が逃げ出すなんて異常だ。・・・で?アンタは一体あの子に何をしたんだ?」

ギルドマスターは脅迫するように問い詰める。

リーダーは性的関係を持とうとした事も正直に話す。

ギルドマスターはそれ以上の何かがあるのでは?と勘ぐるが、パーティメンバーが否定した。

しかし、アヌシュカで好成績を出していた探索者を失くす可能性を犯したハーレムパーティに、アヌシュカからの追放を言い渡した。


慌てて逃げ出した二人は、とりあえず森の中に入った。

これからどうするのか?と聞くルボラに、ミヤは考え込む。

あのハーレム男の「ストーキングの危機」はまだ消えていなかった。

それから逃げるためには、いっそ国外に行くべきか、と考えるが、そこまででもないかな、と思い直す。

まだこの世界で迷宮都市シャフタデンタとアヌシュカしか知らないミヤは、いっそ王都ハラザールに行ってみよう、と提案する。

ルボラも行ったことがなかったため、一度迷宮都市シャフタデンタを経由して、王都ハラザールを目指す事にした。

そしてシャフタデンタへ中間地点で、ミヤはふとまた危機以外の物に気づく。

そこは以前盗賊に襲われた場所だった。

その時に危機が迫ってきた方向に、何かある、とミヤは感じた。

「ちょっと寄り道してもいい?」

ルボラは了承し、二人はその方向へ歩きだした。

と、ある地点でルボラにストップをかけ、ミヤは鼻と口を完全に布で覆う。

荷物もその場に置き、また歩きだした。

そして着いた場所は、薄ピンクの霧のような物が漂うボロボロの建物。

ミヤは、建物はかつて襲ってきた盗賊のアジトだと考えた。

また、霧のようなものの正体は分からないが、絶対に吸ってはいけない事がわかっていた。

建物に入ると、そこここに人が倒れ、白目を剥き、涎を垂らしている。

それが薄ピンクの霧のせいだと分かった。

一番チートに引っかかる場所に行けば、そこには薄ピンクのユリのようなものが生い茂り、その中心に人と植物が融合したような、グロテスクなものが生えていた。

それがこの建物の惨状の原因だと、ミヤは結論つける。

ルボラと二人で建物内を物色していれば、ルボラが何かの声を聞いた。

それを辿っていくと、箱の中から赤ん坊の泣き声がした。

ミヤは箱を開ける前に、布を探し、開けたらすぐに、赤ん坊の口と鼻を覆った。

箱の中にいたことで、あの植物の花粉から偶然逃れたのだろう。

ミヤは赤ん坊を連れ出し、ルボラに森に延焼しないようにいた上で、建物を燃やすように頼んだ。

「そいつ、連れていくのか?」

「うん。そりゃ、ね」

「俺は赤ん坊の世話なんてできないぞ」

「私だってできないよ」

あの謎の植物は、依然盗賊が持っていたアーティファクトに種か花粉が付着しており、なんらかの条件を満たしたために、発芽していしまい、あのような惨状になったのだろう、といるは考えていた。

そして、それを一定時間保有していたいる、そばにいたルボラになにもないことを考えると、特別な条件が必要なのだろう、とルボラに伝えた。(アヌシュカの司祭は、手に入れる前に一度焼却されているから、大丈夫だろう、とも思われた)

建物が燃え尽きるのは待たず、二人は赤ん坊とともに迷宮都市シャフタデンタに急いだ。

赤ん坊は金髪碧眼で、それは貴族の証だった。

新たな危険の種を抱えているのは嫌だったミヤは、赤ん坊をシャフタデンタの孤児院に預けよう、と考えた。

迷宮都市シャフタデンタに着き、二人は孤児院に向かう。

その際、ルボラは姿を隠し、ミヤも顔、体形が分からないようにした上で、赤ん坊とそれなりのお金、そして手紙を添えて孤児院に預けた。

次の日には、二人は迷宮都市シャフタデンタを発ち、王都ハラザールを目指した。


※一方、孤児院のシスターは、怪しい人物に預けられた赤ん坊を、貴族街の衛兵の元へ連れて行った。(ミヤの指示)

衛兵隊長は事情を聞くと、まずシスターにお金を渡し、決して口外しないように言い含めて帰した。

実は二週間前、さる侯爵の馬車がシャフタデンタとアヌシュカの間の街道で盗賊に襲われ、護衛は殺され、乗っていた侯爵夫人とその一人娘は行方不明になっていたのだ。

隊長はすぐにそれに思いあたり、赤ん坊を保護、調査隊を森へと派遣する事にした。(赤ん坊の手紙には、森の盗賊のアジトで発見した、と書いてあった)

その時、迷宮都市アヌシュカから追放されたハーレムパーティも、偶然燃え尽きた元盗賊のアジトを発見していた。(実は、ルボラの足跡は巨大なため、すぐに分かる。ハーレム男はそれの後を追っていた)

彼らが状況をはかりかねていると、そこに調査隊が到着し、ハーレムパーティは尋問される。

そこでハーレム男はミヤを追ってきただけで、この燃え跡との関係は一切ない、と供述した。

隊長はミヤという人物との関係者という事で、ハーレムパーティを連行した。(手紙に、盗賊を退治しに行こうといていた、と書かれており、それなりの実力のある探索者だと考えていたため、その正体が気になっていた)

燃え跡の調査はまた後日にし、連行したハーレムパーティから事情聴取をした。

それによって、ミヤという人物が、迷宮都市アヌシュカで活躍していた「聖オルブの二人」という探索者だと知る。

しかし、孤児院には、小柄な少年らしき人物が来たとシスターは言っていたため、矛盾していると思われた。(ミヤは巨人とのハーフのルボラとセット活動しており、二人が単体でいる所を見た人はいなかった)

けれど、森には確かに巨大な足跡があり、彼らがいた事は確かに違いない、と思われた。

ミヤがハーレムパーティを抜けた理由も知り、隊長はハーレムパーティを解放した。


ミヤを抱えて、ルボラが街道を走って二人は移動した。

王都ハラザールまでは2週間かかる。

まず初めに着いたのは、美しい湖が売りの観光名所・アシェンタ。

そこではちょうど、三ヶ月に一度開催される水月祭という祭りが開催されていた。

夜に湖に船を浮かべ月見をする、というその祭り。

一度も体験した事のなかった二人は、一日だけ参加する事にした。

水月祭は1週間続き、二人が参加したのは5日目。

久しぶりにゆっくり眠ったミヤは、いつもそばにいるルボラがいない事に気づく。

急激に不安を覚えたミヤが慌てて宿を飛び出そうとして、帰ってきたルボラとぶつかった。

「どこ行ってたの・・・?」

絶対的な安全を与えてくれるルボラに、ミヤは自分でも驚く程に依存している事に気づく。

涙さえ浮かべたミヤに、ルボラは驚きながらも買ってきたものを差し出した。

それはアシェンタの湖で取れる、透き通った青い輝石で作られたブレスレットだった。




●設定●


異世界

…ミヤがトリップした世界。ファンタジー的。地球での中世くらいの文明と魔法とアーティファクトによって奇妙に発達した文明が混ざり合っている。いわゆる人間以外にも、複数の人型生物がいる。主に巨人、エルフ、ワーキャット、妖精など。魔物と呼ばれるヒト・動物かかわらず襲い食らう生物がいる。魔物の持つ魔石を利用した文明機器が発達している。また、迷宮と呼ばれる不思議な地下遺跡があり、そこから現在の技術ではありえないようなさまざまな物・アーティファクトが発見される。また、迷宮には迷宮特有の魔物が生息しており、迷宮に入って魔石やアーティファクトを得ようと夢見る人々を探索者と呼ぶ。


迷宮・教会・魔石


迷宮都市シャフタデンタ・迷宮都市アヌシュカ・王都ハラザール


聖日オルブライト・聖人オルブ・聖日の妖精リエラ


●キャラ●


ミヤ

…異世界トリップしてしまった地球・日本の女性。本名…(みやび)。23歳。153㎝。OL。黒髪黒目。トリップしたことによってあらゆる「危機」が視覚的にわかる「危機察知チート」を手に入れた。初めは背中まで髪があったが、ルボラと迷宮都市アヌシュカに着いてすぐに短髪にしたため、見た目は少年。切った髪はいざという時に使うためにかつらにしてある。


ルボラ

…巨人と人間のハーフ。男。16歳。3mの長身。コケ色の髪。森色の瞳。浅黒い肌。元借金奴隷。元戦闘奴隷。従順さが皆無、目に余る凶暴性、あまつさえ買った主人を殺すなどした事情により、商品でなく廃棄処分が決まっていた。


カーメリック

…ミヤが入ったハーレムパーティのリーダー。男。26歳。186㎝。赤髪紅瞳。一応イケメン。剣と魔法を使える。いわゆるチーレム野郎。飄々として、素直。しかし、心の奥ではプライド高く、粘着質な性格。


ハーレムメンバー①

…メガネ。クールに見せかけたヤンデレ予備軍。黒魔法使い。


ハーレムメンバー②

…巨乳。白魔法使い。お姉さん。


ハーレムメンバー③

…エルフ。弓使い。貧乳。


ハーレムメンバー④

…ワーキャット。戦士。セクシー。


司祭

…迷宮都市アヌシュカの教会つき司祭。男。仕事はきっちりこなすが、いささか俗物で野心を抑えられない。


ギルドマスター

…迷宮都市アヌシュカの探索者ギルドのギルドマスター。男。中年。元探索者。ギルドマスターとしての立場と迷宮都市の経済を担う責任意識が高く、時には冷酷とも思える判断をすることもある。


赤ん坊

…ミヤが盗賊のアジトで見つけた赤ちゃん。女の子。金髪碧眼。実はさる侯爵家の一人娘。


シスター

…迷宮都市シャフタデンタにある孤児院を経営する女性。シスターにふさわしい母性と謙虚さと優しさを持つ。貧しいながらも子どもたちを一生懸命育てている。


衛兵隊長

…迷宮都市シャフタデンタの貴族街担当の衛兵隊隊長。男。職務に忠実で勘が鋭い。

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