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刻印の巫女



シズク

…◉日本◉

田崎雫(たざき、しずく)。女。17歳。女子高校生。2年生。


◉異世界転生◉

ティアル(雫・涙の意味)。女。0歳〜18歳。山賊の娘。"神"に【魂掌握術】の力を与えられる。"神"の手駒。異世界の民の代理人。『服従の刻印』の色は、蒼。"善行の偽悪"の象徴。後に、《蒼印の巫女》と呼ばれる。


◉代理戦争後◉

18歳〜30歳。元《蒼印の巫女》。刻印の色は、白。"原初の無垢"の象徴。それは『忠節の刻印』と呼ばれている。《白百合の君》と呼ばれている。


◉魔王誕生◉

30歳〜32歳。《白百合の君》。後に、《白印の巫女》また《導きの巫女》と呼ばれる。




ホムラ

…◉日本◉

大河焰(おおかわ、ほむら)。女。17歳。女子高校生。2年生。


◉異世界転生◉

フレイア(炎・焰の意味)=ニアリス・アロール。女。0歳〜18歳。ガバナ伯爵家次女。"神"に

【魂掌握術】を与えられる。"神"の手駒。異世界の民の代理人。刻印の色は、緋色。"悪行の偽善"の象徴。女王になった際、《緋光の女王》と呼ばれた。後に、《偽善の女王》また《緋印の巫女》と呼ばれる。【断罪の焔】によって生まれ直しされ、赤ん坊になる。


◉代理人戦争後◉

リジェリア(再生の意味)。女。0歳〜12歳。元大河焰であり、フレイア=ニアリス・アロール。ただし、人格は全くの別人。ティアルの娘として育てられる。


◉魔王誕生◉

12歳〜14歳。【魂掌握術】を発現(取り戻す)。刻印の色は、銀。"追憶と再生"の象徴。後に、《銀印の巫女》また《希望の巫女》と呼ばれる。



《忠節の騎士》

…《蒼印の巫女》に生涯付き従ったとされる人物。男。初めは《蒼印の巫女》の気まぐれで『服従の刻印』を刻まれた。代理戦争の終結の直前に行われた『忠節の証明』の際、"終生の刻印"が刻まれた。代理戦争後に、刻印は白になり、《忠節の騎士》と呼ばれるようになった。



魔王

…世界の悪意の器となった人物。男。元はミタル侯爵家三男。《緋光の女王》の側近となり、《偽善の女王》の【断罪】の際、その執念から"終生の刻印"を刻んだ。その時点で、唯一"悪行の偽善"の象徴である、『緋色の刻印』を持っていた。"神"が利用するために【浄化】から見逃し、それから12年の間、世界に溜まった悪意を吸いとり続け魔王となった。『緋色の刻印』を用いて世界を悪意に染めようとしたが、《白印の巫女》の刻印を下地に、《銀印の巫女》の刻印を刻み、希望を抱いた世界の民の意思、そして、彼が愛したフレイアの肉体を持つリジェリアの無垢な意思に、彼に満ちていた世界の悪意は浄化された。後に、刻印の色は銀になり、《追憶の騎士》と呼ばれるようになった。



【魂掌握術】

…生物の魂を支配する力。キーワードは「願い」。ようするに意思の力。術者が「お願い」した相手は、自分の意思なく忠実に動く人形となる。主に服従するか、しないかであり、支配を解く事もできる。相手の意思力次第では、「お願い」では術がかからず、「命令」するとかかる者もいる。支配された者の瞳には、正三角形と逆正三角形が組み合わさった刻印が浮かぶ。刻印の色は術者によって異なる。刻印の色が象徴する意味と近い意思を持つものは、術者への忠誠度が高い。また、異なる術者の支配下にあるものは、身体の一部を破壊しながら(血を流しながら)「お願い」すると、相手の意思次第で支配権を塗り替える事ができる。



"神"

…異世界の神。創造神であり、最高神であり、運命神。無邪気で残酷、冷徹で慈悲深い。己が世界のためなら、手段は選ばない。また、自分の策に使う手駒を弄ぶ悪趣味さも持つ。異世界の魂を使って己が世界の民の意思を問い、また浄化しきれなかった悪意を前策の手駒たちを使って取り除いた。世界を想う慈悲深さ、魂を弄ぶ傲慢さ、己が世界の民をも利用する非情さ、全ての策を成功させる計算高さを持つ。





◎ストーリー◎


◆代理戦争編◆


1.シズクとホムラは同級生。通学のバスが同じ路線。ある日、バスが交通事故で大破。二人は死亡してまう。



2.二人の魂は"神"に拾われ、異世界へと転生させられる。その際"神"の策を聞かされるが、転生する時には忘れている。



3.

シズクの場合。

…山賊の村に生まれる。半農、半賊の村。両親は半農の役割だった。3歳頃に父親に「お願い」した事で、【魂掌握術】を発現。そのショックで前世を思い出す。同時に"神"の策も思い出し、自分の役目を果たそうと決意する。


ホムラの場合。

…王国の貴族の家に生まれる。蝶よ花よと育てられ、3歳頃にメイドに「お願い」した事で【魂掌握術】を発現。驚きで前世を思い出してしばらく寝込む。ショックの大きさから、記憶は曖昧で、"神"の策の事もほとんど思い出せなかった。【魂掌握術】を使い、前世とは違った人生にしようと決意する。



4.

シズクの場合。

…力を使う相手を見極め、村のために貢献する。身を守るための術を身につけ、やがて村の外へと出ていく。そうして知った世界の状況は悪いもので、それを改善していく事を目的に定める。また、よりよい結果のためには、汚い事にも躊躇しない。ティアルの持つ刻印、"善行の偽悪"の証明。


ホムラの場合。

…力を用いて家を掌握。さらに、次々と貴族たちを支配し、自分の味方を増やしていく。自分に媚を売る者を優遇し、刃向かう者を粛清していく。フレイアの持つ刻印、"悪行の偽善"の証明。



5.

ホムラの場合。

…侯爵家三男を利用して、高位貴族を支配し、ついには自分が女王として君臨する。《緋光の女王》。政治の事など我関せず、堕落した生活をおくる。


シズクの場合。

…王国の圧政の現状を少しずつ改善していたが、《緋光の女王》君臨の知らせに、ホムラの所在を確信する。目的を打倒女王に変え、"神"の策を行うために行動し始める。



6.

シズクの場合。

…王都へ向かいながら仲間をふやす。途中で『緋色の刻印』を持つ者をぽつぽつと見かけ始め、誘拐。支配権の上塗りの実験などを行いつつ、女王の情報を集めていく。


ホムラの場合。

…国庫の圧迫により、堕落した生活の続行が厳しくなっていく。税金の引き上げを命令。手駒が減っていく事には気づかず。



7.ある夜会で、シズクとホムラはついに対峙する。すでに『蒼の刻印』を持つシズクの仲間が王宮を囲み、逃げ場はない。シズクはホムラに前世の名前で呼びかけ、その正体を暴く。激怒するホムラに全ては"神"の手のひらの上であり、自分たちはただの手駒にすぎないと、明かす。混乱するホムラの精神を完全に折るため、自分の最も信頼する者の支配権を塗り替えるよう誘導し、その者がホムラの術に屈さず、"終生の刻印"を刻んだ事でホムラは絶望。自分の想い、意思を全否定された事でホムラの刻印は消滅し、"神"の【断罪の焔】によってホムラは何度も何度も生まれ(・・・)直し(・・)され、精神が擦り切れ完全に廃人にされた。身体は赤ん坊へと戻された。


8.シズクは赤ん坊になったホムラを抱き、夜会にいる人々へ、代理戦争に巻き込んだ事を謝罪する。全ては"神"の意思であり、この世界の民が善か悪がどちらを選ぶかの選択をせまる。善を選んだ人々に、"神"は己が世界の民に一度刻印を授け、取り払う事で世界を浄化した。その際、ホムラを失った悲しみに侯爵家三男は【浄化】を拒み、"終生の刻印"を刻む。


9.【浄化】の際、世界の狭間で"神"と対話したシズクは、ホムラの次の人生の幸福にする事と、この代理戦争の出来事を歪みなく後世に伝わる事を"神"に願った。また、自身とホムラの外見の記憶を人々から消す事も願い、ホムラを育てて生きていく事を告げた。


10.【浄化】の後、シズクのもとに、"終生の刻印"を刻んだ者が馳せ参じた。"神"はその忠誠ゆえに、その者の支配をあえて解かなかった。シズクは後に《忠節の騎士》と呼ばれるその者と共に、ホムラを育てるために、故郷の山へと向かった。





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