表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第0話

 「今日という日は、私にとって、人生最良の日であります。」

観衆がどよめく。こいつらにとっては、最も予想外の言葉だろう。

「なぜなら、今日という日は私の事業の事始となるからであります。」

壇上前のホルダー達が顔を見合わせている。一体何を言い出すんだ?というふうに。

「私は創業から今日に至るまで、この日のために準備を続けて参りました。」

そう。準備だ。これまでのことは全て。

「私はこの国をもう一度、世界に冠たる経済大国にしたいのです。その一心で今日まで準備を続けてきました。」

今日からこの国は変わるのだ。 

「そのためには強力なリーダーと効率的なシステムが必要です。」 

群集の中で電話が鳴る。気がついた者がいるようだ。だが、もう遅い。今更気がついても自らのシェアが無くなっていることを知るだけだ。

「この国が大停滞時代に入ってから、ホルダーとレイバーの格差は大きくなるばかりで、社会は一層不安定になりました。何者も自分のことばかり考え、かつての我々の美徳は失われました。」

どよめきが大きくなる。パニックが広がる。お前らのシェアはすでに俺のものだ。

「そして、今やわが国は近隣の新興国から経済的、軍事的脅威にさらされています。」

お前達の時代は終わりだ。


 「この現状を打開しようとせず、自らの利益だけを追い求めている皆様には、市場から退場していただきます。」


 新しい時代を創る。


 「私はここに、『クレイドル』の創設を宣言いたします。」


 世界は揺りクレイドルに抱かれるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ