第78話(番外編) ココア、結婚するってさ(+3章予告)
今日は2章最終回の日!!
「エピローグ」、「キャラ紹介」、「番外編+3章予告」(←今ここ)の順に、投稿しております!!
エピローグがまだの人は、2話ほど戻ってからお読みいただけると嬉しいです!!
妾の名前は、ココア・ガールハント・ヒアリング3世。
誇り高き吸血鬼にして、【妖狐】という(色々と気に食わない部分も多いが)有能な職業を持つ、召喚獣じゃ!!
そんな妾は今、ダンジョンの中で----
「《ぴぃ? 説明、よろしく?》」
妾と同じ主を持つ同輩----雪ん子に剣を突き付けられておる。
首元に、身体の急所たる頸動脈に、突き付けられておる。
殺る気じゃ……!!
完全に仲間に向けるような眼じゃ、あるまいよ、あれ!!
「ご、誤解じゃよ、雪ん子ちゃん!! そう、"みすりぃど"ってヤツじゃな!!」
「《……誤解?》」
すっと、剣を突き付けたまま、雪ん子は首を横に向ける。
そこには【蜘蛛の糸】なる文学本を優雅に読んでおるファイントがおった。
「……? あぁ、誤解じゃないよ♡」
「《ぴぃ! 誤解じゃないって!》」
「信頼の傾け具合が可笑しいのじゃ!!」
いや、なんでここまで信頼しておるんじゃよ!!
あやつ、こちらを見た時、なにか面白い物を見るような顔で見とっただけで、話を聞いておるかも怪しいぐらいじゃよ?!
「(あぁ、もう!! 主殿が"みすりぃど"な言い方をしよるから!!)」
----実は妾、先日、主殿から"結婚を申し込まれた"。
いわゆる、求婚ってやつじゃな?
でも、それは世の女性陣が"はっぴぃ"な"うぇでぃんぐ"を迎える、例のあれではなく。
ただの儀式的な奴である事を説明しておこう。
古来、結婚とは男女が夫婦になるための冠婚葬祭の1つたる意味合いではなく。
神の恩恵を授かるための儀式という意味合いがあったそうなんじゃ。
聖なる神秘の力を目に見える形で、実現する儀式。
主が妾と行いたいと言っておるのは、そういう意味での結婚なのじゃ。
「いやのぉ、冒険者部なる組織で聞いたと話しておったのじゃが、とある"だぁんじょおん"には、最奥にて結婚の儀式を行うと能力が増えるという話なのじゃ」
手に入る力は----《魔力分配》。
魔術に使う四大力の1つ、"まな"を2人で分け合う技。
主殿は人一倍魔力が多い身体じゃからな。
召喚に使う分を妾に回すことが出来れば、冒険がさらに進むと考えおったのじゃろう。
「《ぴぃ!! 雪ん子も、受ける!!》」
「いやのぉ……雪ん子ちゃんは、剣技じゃなかったかのぉ?」
そう、主殿が雪ん子ちゃんに話さなかったのは、そこが理由じゃろう。
雪ん子ちゃんは氷の力、それに炎の力なども保有しておるが、それはあくまでも魔法ではなく、体質のようなものじゃ。
"まな"を持たぬ雪ん子ちゃんに話すのは、避けた----という所じゃろう。
「----? ちょっと待つのじゃ?」
確かに、雪ん子ちゃんには"まな"がないから、求婚しなかった。
そして、"まな"を持つのは妾以外にも、この場にはもう1人おる。
「ファイントちゃん……お主、もしや」
「…………☆」
「《…………》」
「ごめんちゃい _(._.)_」
あぁ!! あやつ、逃げおった!!
追え、追うんじゃああああああ!!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【第3章 予告(仮)】
※この予告はあくまでもプロット段階でありまして、ご意見要望、あと作者の気分次第で変わる可能性があります。むしろ変わって欲しい!!
冒険者の8割に突如として出現した命題----【佐鳥愛理を殺せ】。
友人の網走海渡だけでなく、自らの命題にも同じ一文が出現した冴島渉は、佐鳥愛理を巡る争いに巻き込まれていく。
そんな中、佐鳥愛理を有するパーティー【三大堕落】という3人組が、北海道を仮想ダンジョンにして、自らの支配下にする事件が発生する。
「優れた文明こそ、人々の堕落してしまう要因! 【三大堕落】、文明担当! 佐鳥愛理!」
「篭絡する甘言こそ、人々が堕落する原因! 【三大堕落】、甘言担当! シーヴィー!」
「夢見る不老不死こそ、人々を堕落させる起因! 【三大堕落】、不老不死担当! ダブルエム!」
多くの冒険者が決戦の地----北海道に向かう。
そして、冴島渉の前に現れたのは、最強の【召喚士】----甘言のシーヴィー。
「うちの召喚する雪ん子ちゃんは、吠えるし、飛ぶし、さらに----目がボタンですよ! めちゃくちゃ可愛いでしょ!」
そんなシーヴィーを倒すため、リベンジに燃える吸血鬼の姿があった----。
----第3章(仮)
「決戦の北海道と、最強の召喚士シーヴィー」、あるいは「吸血鬼ココア・ガールハント・ヒアリング3世の章」。
作者の承認欲求と時間が取れ次第、制作開始!!
2章も書き終えたので、これから人生の祝福タイムへと入ります!!
……うん? なんか変な視線が??
「妾の! 妾の出番をもっと増やすのじゃ!!」
「《ぴぃ! 雪ん子も、もっと! もっと!》」
き、聞こえない!!
俺は休むぞ、ジョ〇ョぉぉぉぉ!!




