辺獄にて 設定
本編の1話分より長い現状公開しても問題なさそうな設定
ネタバレ含むため、現状の分かりにくいストーリーを補完したい場合に設定を見てから読み直すと多少分かりやすくなるかもしれません。
鈴城一弥 享年35歳 男性
赤黒い罪衣:赤は無意味な殺人を示し、黒は己のための罪を示す。
高校を卒業してから、土木系の会社に就職、3年と持たずフリーターになる。
今さら実家に帰れないというプライドから安アパートに独り暮らしをしていて、その生活の半分をコンビニ、スーパー、日雇いの掛け持ちバイトで凌いでいた。
金を使う趣味はないため、バイトだけでも貯蓄は多少できていたが、いつ職を失うことになるか分からないという恐怖感からバイトを減らすこともできず、常に疲労感に襲われている。衣食住は最低限に抑えがち。
趣味は人間観察。
金をかけずにやれる暇潰しとしてボーッと周囲を眺めるだけではあったが、自分のことを考えずに済み、他人が何をしているのか、何をしたいのかを考えられる時間を気に入っていた。
何年か前、バイトを詰め込みすぎて精神疲労に倒れてから、テンションが上がると脳内に壮大なクラシックのような音楽が流れるようになった。その音楽が流れている間、一弥は音楽よりも小さな周囲の音を認識することができない。
また、その時から脳内に悪魔が住み着いたと思い込んでいる。
悪魔の声は全て一弥の望みであり、一弥が望んでいることを悪魔は囁く。
「これは悪魔が俺を唆した結果で、俺は悪くない」という持論を元に犯罪行為を犯罪行為と理解したまま躊躇うことはしない。
他人の痛みを理解できるが、自分より幸せそうな人間を許せないと考えている。
自分の痛みや苦しみも他人に与えてやりたいと考え、行動に移してしまえるタイプの社会不適合者。
「自分が受けた苦しみは他人に与えることのできる苦しみであり、他人が受けた苦しみもまた自分が受けるだろう苦しみである。」と言う思考から、他人に苦しみを与え、自分もそうなる未来を想像し、他人の人生を共感する。それが一弥の殺人の動機であり、目的である。
一弥はそうすることでしか他人を真に理解できないと考えていて、できなくなった瞬間に周囲のことを理解できなくなるくらいには相互の苦しみに依存してる。
一弥は「他人が不幸や苦しみを感じることで自分もその不幸や苦しみを理解する」という一連の流れに幸福を感じている。
一弥が不幸や苦しみを与えることができない存在を苦手としていて、アリシアと会った際は見た目が好みだったので、隙をついて殺しにかかるか、アリシアの嫌がることを聞き出して絶望する顔を見たいと考えていたが、一弥には理解できない理屈で動いていたアリシアに恐怖を覚えて理屈をたてて逃げ出した。
老人
名前なし 享年65(生前まともなもの食べていなかったため老化が早く老人にしか見えない)
辺獄の入り口辺りを彷徨っている老人。
餌が落ちてくるのを待っている食人鬼。辺獄に於いて、いくら喰っても腹が減るから、いくらでも食べる。底知らず。
抵抗されると面倒なので、相手が自分から老人に食べられに来るよう、入り口で辺獄に落ちてきた者達を唆している。
罪衣は黒:黒い布は強い自己の現れ。老人はただ自分のために人を喰った。
約2000年前、まだ幼い頃、武帝劉徹の治める治世に於いて、空腹を紛らわすために人を喰った。
そこらに飢餓で、倒れている人が居る。
生き残るためには喰わなきゃ行けない。
喰ってはならないと思いつつ、腹を満たすために倒れている人が生きていようが生きていなかろうが構わず食べた。
そこまでならば辺獄に落ちる罪にはならない。
彼は、他に食べれるものがあっても人を食べた。
やがて、人を喰う人として山賊の仲間に入り、襲った証拠の隠滅のためと、人を喰った。
財を求めず、人の肉さえ与えておけば面倒な証拠の隠滅を済ませてくれると山賊団の壊滅まで
美食家であった彼は、生きたまま人を焼いて食べてみたり、拘束した状態の人に生きたままかぶりついてみたりと色々試した。
そうして、苦しむ人を喰うのが好きな男は、生きるために仕方がなく食べているのだと人の肉を喰い続けた。
「やめてくれ」と叫ぶ声を無視して、「助けてくれ」という声を無視して
やがて山賊団が壊滅したとき、男もついでに死んで、辺獄に落ちた。
後々登場の可能性高い
キャラのモデルは聖書の楽園でイブを唆した蛇及び仏教の餓鬼
青の女
図書館から逃げて、でも辺獄の入り口の老人には食われたくなかったため、寝続けていた女。
罪衣はクリアな青。青は無差別な罪を示す。相手への悪意が無いため、色がクリア。
過去について大部分は本編参照。
ソ連成立初期に西部の森を切り開いた開拓者の一族の一人娘。
小さい都市から少しはなれた森を切り開いて作った農村の村長の家に生まれた。
モスクワからの地理関係は北東の凍土。
冬が近づけば近づくほど空気が乾燥し、寒くなる。
作中のアリシアが村を燃やしたのは季節的には夏の終わり頃。
愛に植えた女は古い記憶にすがり、愛を求める。
生まれた時から皮膚が光に過敏に反応し、焼かれたように痛む。
そのため、アリシアはそとに出ることができず、ずっと家から出ることができなかった。
幼い頃は日焼けしやすい疲れやすい子くらいの認識であったため、室内で遊んでいたり、母が暇なときは読み書きの勉強をしたり、次期村長候補として母も期待され、日が落ちはじめても蝋燭を灯して勉強の続きをしていた。
貴重であった蝋燭を惜しみ無く使ってくれたことに愛を感じていた。
皮膚が過敏であると判明したとき、次期町長としての望みを絶たれた。村と都市を往復して税の調整などもしないといけない町長には致命的すぎた。
やがて、母はアリシアへの期待をやめた。
父親はこの時から次期町長育成のために半ば都市へ常駐し、家に帰ることは無くなった。
アリシアに残ったのは愛を感じていた記憶のみだった。
元々タグに付けてる異能力バトル要素を満たすために出したキャラなのだが話を整理しながら書いてる内に一弥はアリシアをバラバラにして骨を青い布で固定して武器にするなんてことはしないなと思い直したため残念ながら対処に迷って生き残ってしまった。
赤い炎を撒き散らす青い鎌のような武器にする予定だった。
モデルはマッチ売りの少女
おまけ
辺獄
地獄の周囲にあるもの。
死後に於ける罪は自己裁量である。
地獄に於ける裁判はその言語化に過ぎない。
例えば鈴城一弥は連続殺人、強盗、放火を犯した。
だが、その行為事態は問題ではない。
鈴城一弥は、その行為を悪または罪であると認識しながら行ったことが問題になる。
また、上述している一弥の設定に於いて書いた通り、一弥は自分の罪を悪魔のせいであるとして認めていない。
つまり、一弥は悪いことをしたが、罪を認めていない。
地獄で裁けるのは本人が罪だと認めたものだけだ。
よって、地獄に於いて裁くことのできる一弥の罪は、存在しないこととなる。
そんな人達を一時的、または、永遠に収容するのが辺獄である。
罪を罪であると認めるか、罪だと思っていたが別にそうではなかったと認めることで、地獄、あるいは天国に向かうことができる。
空に見える雲に覆われた光は天国の光であるが、別に辺獄と天国が近いわけではなく、天国の光が強すぎて辺獄にまで光が届いてしまっているだけだ。
また、辺獄を意味する英語でLinbo或いはラテン語のLimbosは端を意味する言葉であるため、辺獄は地獄の縁に、地獄の側面を覆うように存在している。
地獄がどちらの方向にあるかを知る方法があれば、辺獄から地続きで地獄まで向かうことができるかもしれない。
辺獄に於いて満たされることはないが、飢えることもない。辺獄は罪を裁く場所でもなければ救う場所でもないため、食欲、睡眠欲、性欲等の主観的な欲は飢えも満たされもしない状態で維持される。
何かを食べれば食べたという感覚から一瞬ならば腹に貯まった気分になれるだろうが、腹に満ちることはない。
具体的に言うと何を食べても満腹の上限値が上がり続けるため満腹に到達しない。
なにも食べたくても、寝なくても下限に到達することがないため、飢えることもない。
砂のように見えるのは人の垢や骨の粉に地獄から飛んでくる灰が混ざったもの。
参考元はダンテの神曲
裁判所
全ての思考生物が経由する天国あるいは地獄の入り口。
死んだ魂は乱雑に深い水槽のようなものに落とされて自己認識の罪の比重によって深く沈む。
(一弥は一弥自身ではなく一弥を唆した悪魔が法によって裁かれるべきだと考えているため自分に罪があるとは思っていないが、一弥の認識する悪魔も一弥そのものであるため深く沈んだ)
裁判開始前に閉じ込められた牢のようなものには近しい自己認識の罪を背負うものが放り込まれていて、自分の罪を最後に見つめ直す場(人の振り見せて自覚を促す。)
行われるものは裁判とはなばかりの罪の宣告。裁判官達は死後の裁きを求める人達の魂や思考が混ざりあったもの。
罪衣
辺獄においてあらゆる人は罪衣を持ち、罪衣によって辺獄に囚われる。
辺獄に死は有らず、罪衣によって地獄に落ちることを赦されない。いくら肉体は欠けても魂は罪衣を元に肉体の再形成を始める。辺獄に縛り付けているのは人ではなく罪であるからだ。
罪衣には様々な罪に対する被害者が与える罰のような役割があり、恨み、つらみ、様々な感情が罪衣となる。
辺獄でのすべての罪は主観で判断されるため、本人が認識していない罪はカウントされない。
食べると不味いらしい。
未登場
教授
辺獄の図書館の主。
なんか色々知ってるらしい。
偏屈な知識人。
図書館
老人曰く、「人の業の集積所みたいなもん。」
木も鉄もない辺獄に建築された唯一の建物。
思考をしない木も鉄も、辺獄に落ちることはない。




