019話「対ゴブリンジェネラル戦①」
さて、方針がコロコロ変わっていくな。
①高効率素材収集
②プレイヤーレベルが足りないから捜索範囲を広げてソロで狩っていたらコボルト達に遭遇。
③ソロだと分が悪いと判断して全員で強行軍を慣行していたらジェネラルが登場。
④撤退して聞いてみたらグランドクエストだった。
現在の戦力だとジェネラル率いる軍団と正面衝突はダメだろうな。
今後の目的は引き続きLv上げだな。
それと身長が高すぎて普通の人と同じくらいの身長しかないモンスターと戦った場合武器が届き辛い。
蹴り位がまともに入りやすい程度だ。
脚に取り付ける武器は作れるのか?
幸い副職業は細工師だしな。
ボーンロングブーツを装備から外してボーンダガーが取り付けられないか見てみる。
ボーンボード(小)とボーンネジ(小)で取り付けられるかもしれないな。
【ボーンダガーブーツ】
攻撃力:3(+1)
防御力:3(+1)
消費魔力:10
素材①:ボーンロングブーツ×1
素材②:ボーンネジ(小)×2
素材③:ボーンボード(小)×1
素材④:ボーンダガー×1
≪細工師スキル:ボーンダガーブーツ制作が可能になりました≫
あっさりと出来てしまったな。
歩くとき少し足を上げなくてはならなくなった位だな。
スケルトン達の歩行にそこまで阻害される訳じゃない。
他の防具にも出来るのか?
試したもん勝ちじゃないか。
【ボーンダガースモールシールド】
攻撃力:12(+3)
防御力:3(+1)
消費魔力:10
素材①:ボーンシールド×1
素材②:ボーンネジ(小)×8
素材③:ボーンボード(小)×4
素材④:ボーンダガー×4
・移動速度-5%
≪細工師スキル:ボーンダガースモールシールド制作が可能になりました≫
かなり違和感があるシールドが出来てしまった。
防御力より攻撃力がある盾についてはこの際無視だ。
より攻撃的な攻防一体の装備と考えるべきだ。
他の盾や防具には残念ながらダガーは付けられなかった。
だが、盾で防ぎ、盾で攻撃し追撃に剣や足で攻撃する。
今までより更に攻撃の機会が増えたのだった。
一気にソルジャー達の装備にダガーを付け加える作業を進める。
【ステータス】
召喚名:スケルトンソルジャー
種族:スケルトン
体力:120/120(+40)
魔力:0/0
攻撃力:47(+5)(+27)(+5)
防御力:48(+3)(+24)(+15)
頭:ボーンヘルム
体:ボーンアーマー
腕:ボーンアームガード
腰:ボーンウェストガード
足:ボーンダガーブーツ
右手:ボーンソード
左手:ボーンダガースモールシールド
・セットボーナス、5か所(防+10)
・フルセットボーナス、7か所(攻+5、防+5)
より強いスケルトンソルジャーが生まれてしまったようだ・・・
よくよく攻撃力をみるとファイターより高いという・・・
とりあえず、この戦力で試しにゴブリンジェネラルに挑んでみるか。
俺は新しくなったスケルトン軍団を従えてゴブリンの領域へと進軍する。
ついでに荷物持ちもソルジャーに進化させておく。
【召喚物一覧(36/36)】
名前/主装備/体力/攻撃力/防御力/グループ
・スケルトンソルジャー×19、ボーンソード、 90、47、48、兵士
・スケルトンファイター× 8、ボーンロングソード、 150、39、40、戦士
・スケルトンガードナー× 4、ボーンタワーシールド、150、18、67、守備兵
・スケルトンアーチャー× 5、ボーンボゥ、 90、11、34、射手
ギャァアア
ゴブリンリーダー率いる軍団はもはや敵じゃなくなった。
ソルジャー達の働きぶりが凄いという事だ。
防御、攻撃、支援をこなしつつ全体をカバーしている。
リーダーが突っ込んできてもガードナー達の壁によって進行を防がられファイター達の集中攻撃によって押しつぶされる。
よくよくソルジャー達の動きを見てると攻撃力47はあまり関係なく部位ごとにダメージ量が変動していた。
どうやら、剣、盾、足毎に固定ダメージが分散されているようだ。実質ファイターの瞬間火力より下回っているようだ。
その代り手数で補っているように見える。
あっという間にゴブリンジェネラルの待ち構えている広場までやってきた。
スケルトン達が隊列を組み近づいていく。
コブリン達の頭上のマーカーが赤に染まっていく。
ギャギャァアァ!
一斉に威嚇体制に入るゴブリン達。
グギャァアアアアア!!
コブリンジェネラルの咆哮によりゴブリン達が突撃を開始した。
「防御陣形!アーチャーは援護射撃開始。ファイターはその場で待機!」
ゴブリン達は全員近距離戦闘を得意とするモンスターだ。
防御が得意ガードナーやソルジャー達が防御陣形を組む。
アーチャー達は突っ込んでくるゴブリン集団に向けて矢を放ち到達する前に数匹のゴブリンを射殺していく。
数十匹のゴブリンがガードナーやソルジャー達の盾にぶち当たる。
が、一体も押し負けることなく防ぎ切った。
その瞬間を突き、ファイター達が防御陣の外側へと躍り出てゴブリンの横合いから攻撃を開始する。
ギャアア
あっという間に数匹がファイター達の手によって死んでいった。
ヒュン
更にソルジャー達のカウンターを食らったゴブリン達が三撃を入れられて沈んでいった。
一瞬の攻防で30体余りを倒した。
こちらの被害は全くない。
ゴアァアアア!
奥の方でゴブリンジェネラルが咆哮を上げ、連動するようにゴブリンリーダー達も咆哮を上げた。
とたんに控えているゴブリン達の動きが変化しだした。
5つのグループに分かれていたゴブリン達が近づき1つの巨大なゴブリンの集団が形成される。
向こうも本気でゴブリン軍として動き始めたようだ。
先ほどのは小手先調べる為の捨て駒のようだ。
本格的に軍対軍と言った所か。
「アーチャーとファイター1体とソルジャー1体は俺についてこい、他はこのまま防御しカウンターを狙え」
俺は死霊術師の5キロ範囲なら召喚物を操れる特性を生かしてアーチャー全員とファイター1、ソルジャー1を引き連れてこの場を離れる。
ゴブリンとスケルトンが激突している所から迂回してゴブリンリーダー達の居るラインまで前進する。
ギャギャッ!!
ゴブリンリーダーの1体が俺たちの存在に気づきゴブリン達を嗾けてきた。
「攻撃開始!アーチャー達は援護だ」
ソルジャー1体しかいないので防御陣形はできない。
故に攻撃に専念する。
「フンッ!」
ブオォンッ
ゴブリン達が攻撃範囲に入ってきた所で低空回し蹴りを放つ。
素の防御力が80近くもあるから前線に立てるというものだ。
ギャッ
3匹のゴブリンが横から迫る俺の脚をまともに食らいダメージを負いながら吹き飛ぶ。
ヒュンヒュンヒュンッ
俺の攻撃に目を奪われているゴブリン達の頭上から矢が飛来し数匹のゴブリンを射殺していく。
更に俺の背後で構えていたソルジャーとファイターが飛び出して前線にいたゴブリン達を切り殺していく。
「ダークアロー、ダークボール」
俺も体制を整えて魔法を放つ。
ボォン
一撃でゴブリン達が死んだ。
ガァアア!
配下を倒され怒り狂ったリーダーが突撃してきた。
奴の体格から繰り出される突進はソルジャーの防御を突破しそうだ。
かなりのスピードとパワーで少し押されてしまったが防ぎ切ったようだ。
防いだ瞬間、ファイターが横合いから攻撃を開始する。
俺も離れて魔法を放つ。
あまり固まっているとアーチャー達の援護が受けられないからだ。
「一時後退!」
ソルジャーとファイターが俺の所へ後退する。
ゴブリンリーダーが攻撃の手が止まり一瞬戸惑っているようだ。
ヒュンヒュンヒュンッ
間を殆ど置くことなく数本の矢がゴブリンリーダーの体を貫く。
ギャァアアアア!
「攻撃開始」
怯んだ隙にソルジャーとファイターが攻撃を再開させる。
グワァア!!
あっという間にゴブリンリーダーを1体潰した。
むっ?
今のゴブリンリーダーが潰されたことで向こうで戦っているゴブリン達数匹の連携力が崩れると思ったが混乱が起こっていないようだ。
どうやら、別のリーダー配下に瞬時に加わって混乱もせず連携を継続しているようだ。
全部のリーダーを潰すのが早いという訳か。
その前に殆ど無傷の俺のスケルトン軍がゴブリン達を殲滅するかもしれないが・・・
先ほどから見ているがゴブリンの低攻撃力の前ではスケルトン達の防御力を上回る事が無いようでスケルトン達の体力は殆ど減っていない。
ガァアア!
なっ!?
まさか、ゴブリンジェネラルが俺達に突っ込んできやがった。