015話「初めてのソロ」
俺は残った素材をスケルトン達に分担させて拠点の礼拝堂へと戻った。
ヘルプ画面にて召喚モンスターのパーティー状態を外した時を確認する。
【召喚術師、死霊術師の召喚について】
・召喚したモンスターをパーティ状態から外す場合、召喚モンスターは強制的にその場に待機する事になりパーティー状態に戻さない限り命令も受け付けなくなります。また、新たに召喚したくても待機状態のモンスターも召喚上限にカウントされる為、余裕が無い場合は召喚不可能になるのでご注意ください。
なるほど、パーティーから外す場合にはデメリットの方が多いのか。
それだったら召喚モンスターを壊すなりした方が良いのかもしれないな。
俺の場合はそれはコスト的にしない。
しかし、戦力が減る代わりに経験値の入り方が変わるというのは魅力的だ。
俺はスケルトン達のパーティー状態を変更する。
【召喚物一覧(28/28)】
・スケルトンソルジャー×17
・スケルトンファイター× 5
・スケルトンアーチャー× 5
・スケルトン×1
【召喚物一覧(28/28)】
・スケルトンソルジャー×3
・(待機)スケルトンソルジャー×14
・(待機)スケルトンファイター× 5
・(待機)スケルトンアーチャー× 5
・(待機)スケルトン×1
スケルトンソルジャー3体、と俺で合計4名のパーティーに変更された。
これで、4人パーティーを組んでいる状態となったわけだ。
経験値の4分の1が俺の所に入る計算になる。
各上のモンスターを倒せばレベル差ボーナスも入るという事だ。
今までは29分の1しか経験値が入って来なかった。
他のスケルトン達を礼拝堂に待機させ、俺達はゴブリンの領域へと向かう。
流石に人数が少ないのでゴブリンが3匹位しか出ないポイントにしておく。
ソルジャー3体で防御と攻撃をメインに置いて、俺は基本後方で魔法援護、前衛がヤバい時に俺も出張って援護するという戦法を道中で考え付く。
ギャギャギャッ!
予定通りゴブリンが3匹出てくる領域に入ったようだ。
最初にソルジャー達がゴブリンとぶつかる。
「ダークアロー」
俺も魔法で援護する。
戦闘終了まで30秒足らずだった。
かなりのハイスピード戦闘が可能のようだ。
俺達は別のゴブリン3匹を見つけるため移動を開始した。
≪ハデスのレベルが5になりました≫
レベルが上がれ上がるほど種族スキル:骨特化の恩恵が凄まじいな。
ただ、1つレベルを上げるのに50回近く格下ゴブリンを倒し続けた。
まず、即時回復手段が無いのが消極的な動きをしてしまっている。
やはりプレイヤーに入る経験値が少ないのが気がかりだ。
これだったら、他プレイヤーとパーティーを組んでいた方が気持ち的には納得する。
死霊術師に経験値が大幅に持って行かれているのがかなりキツイな・・・
一旦、ソロでゴブリン3匹と戦ってみるか。
俺はスケルトン達をパーティーから外しその場に待機させる。
完全にソロ状態になった。
ギャギャギャッ!
しばらくしてゴブリン達が現れた。
視覚内には待機中のスケルトン達もいるから何かあればパーティーを再結成して戦闘に参加させればいいか。
最初に俺に肉薄してきたゴブリンの攻撃をボーンスタッフで弾く。
こうして近づくと身長差がかなりある。
変わって俺は3m近くある巨体だ。
俺の膝した位しかないゴブリンの攻撃を受けるには無理な体勢だった。
よくよく考えれば俺自身の身長について深く考えなかったな。
こっちがデカい分、無理な体勢で武器の攻撃を当てなきゃならん。
むしろ、足に攻撃用武器が装着出来ればいいのだが・・・
ゴブリン3匹が次々に攻撃して俺は無理な体勢で防御を強いられている。
「この!」
少々イライラしてきたから低空回し蹴りをした。
ギャギャッ!?
ゴブリン達の足元を俺の脚が薙ぎ払って呆気なく全員転倒する。
「このっ!」
転倒したゴブリンめがけてサッカーボールを蹴り飛ばす要領で足を振り抜いた。
バキィッ
ギャギャァアアアア!!
ゴブリン1匹がかなり遠くまで吹っ飛んでいた。
ん?
ゴブリンの体力が削れたぞ?
吹っ飛んでいくゴブリンの体力ゲージが減っていったの確認できた。
なぜだ?
ギャギャッ
立ち上がろうとしているゴブリン1匹を同じ要領で蹴り飛ばす。
また体力が削れた。
恐らくだが、俺自身の攻撃力のみが防具もつけていないゴブリンにダイレクトにダメージを与えているようだ。
ギャッ!?
最後の1匹が立ち上がった。
「フンッ!」
ゴブリンの顎めがけて足を振り上げる。
強烈なアッパーを食らったゴブリンが俺の目線の高さまで跳ね上がった。
「ダークボール!」
ギャァアアアア!
体力が半分残っていたが一撃で粉砕しゴブリンが倒れた。
「ダークアロー、ダークボール」
吹き飛んだ残りのゴブリンに2つの魔法をそれぞれに叩き込み、急速接近し怯んだ方のゴブリンを再び蹴り飛ばす。
残ったゴブリンは足払いで転倒させ足で踏み抜く。
踏み抜いた時も攻撃判定があるらしく体力を削った。
「ダークアロー」
最後のゴブリンも魔法で体力を吹き飛ばす。
今の戦闘で大体の事が分かってきた。
掲示板で調べてみると、武器を当てなくても殴る蹴るでもダメージを与える事ができるようだ。
武器の攻撃力分は入らないが、何も入らないよりかはマシである事が分かった。
いままで、スケルトン達が格闘術を一度もしなかったから気が付かなかっただけだろう。
この戦闘でゴブリン3匹と相対しても問題無い事が分かり、予備戦力を視野に収めた距離を保ちながらゴブリン達との戦闘を開始する。
身長が高い分リーチが長く先制攻撃に持って行けるのがかなり優位に立っている。
≪ハデスのレベルが6になりました≫
≪SPが1増えます≫
1時間程度ゴブリン達と戦っていたらレベルが上がった。
レベル差ペナルティがあったとしてもパーティーを組んでいる時と違う。
しかし、レベルが3も離れてきたため、うま味も無くなってきた。
流石にこの奥で戦える自信はない。
別の狩場を探す必要がある。
拠点の墓地からこの方向は探索を終えているが、ゾンビの領域には別の方向へ進む道を発見している。
今度はそっちへ向かおう。
【ステータス】
名前:ハデス
種族:スケルトンキング
レベル:6
職業①:死霊術師(Lv7)
職業②:細工師(Lv5)
体力:465/465(+155)
魔力:645/645(+215)
攻撃力:106.5(+30.5)(+15)
防御力:78(+21)(+15)
【装備】
頭:なし
体:レザーローブ
腕:なし
腰:なし
足:なし
右手:ボーンスタッフ
右手:なし
【死霊術師スキル(Lv7)MAX.28】
・死霊召喚[スケルトン]
・死霊召喚[スケルトンリーダー]
・死霊召喚[スケルトンソルジャー]
・死霊召喚[スケルトンファイター]
・死霊召喚[スケルトンアーチャー]
・ダークボール
・ダークアロー
【細工師スキル(Lv5)】
・ボーンダガー
・ボーンスピア
・ボーンショートソード
・ボーンソード
・ボーンロングソード
・骨弓一式(最下級)
・ボーンスタッフ
・ボーンスモールシールド
・ボーンシールド
・ボーンタワーシールド
・ボーン防具一式 (最下級)
・レザーローブ
・革紐
・革紐 (極細)
・葛篭 (小)
・ボーンピック (極細)
・骨の裁縫針
・強制接合皮 (小、中、大、極大)
・回し車「車部分」 (大)
・レザークロス (小、中、大、極大)
・ボーンボード (小、中、大)
・ボーンネジ (小、中、大)
・ボーンハイング (小、中、大)
・ボーンボルト (小、中、大)
・ボーンナット (小、中、大)
・ボーンレンチ (小、中、大)
・ボーンスティック (小、中、大)
【種族スキル】
・骨特化
【召喚物一覧(28/28)】
・(待機)スケルトンソルジャー×17
・(待機)スケルトンファイター× 5
・(待機)スケルトンアーチャー× 5
・(待機)スケルトン×1