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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悪役令嬢は死を夢みて眠る

作者: 漠せいさい


 遂にここまできた。あとは明日私が彼女に殺されれば、私を使い捨てた神の望みである世界は救われそして私の願いも叶うのだ。


 始まりは彼女と私の前世でその頃の私たちの関係はいじめっ子といじめられっ子。私は彼女が死を選べるようありとあらゆる手段でもっていじめたけれど、予想外だったのは彼女が死んで、私も死んだ後のことよ。


 全てを終わらせた私に神は現れ、彼女を聖女として覚醒させる為、私を使って促すから世界を牛耳る家柄の令嬢となって、彼女をサポートしろと言ってきた。

 嫌だ、そう答える間も無く私の体は赤ん坊になっており、彼女と出会うしかなかった。


 そうして再会の日を迎えたのだが、彼女には前世の記憶などなく、私は激怒した。

 だから最初は出会うたびに刺殺や焼殺など金に物言わせやったけれど、それもすぐに無駄だと思い知った。

 彼女が死ねば私も死んで始めからやり直し。

 そんな運命的に抗うべく私は、表向きは彼女を導く友人から親友へそして恋人となり支えてきた。


 彼女の恋人になるのは殺すよりずっと簡単だったわ。

 あの子は前世でもそうだったし、それが原因で恋人は死に彼女も死んだ。無論私の広めた噂といじめのせいで。


 勘違いしないで欲しいのは私別に同性、異性限らず愛は素敵だと思うわ。

 ただ彼女は別。

 彼女が死なないといつまでも報われないの。


 私の両親は彼女の父親に殺された。表向きは車の衝突事故だったが、本当は私の両親が事業の邪魔となったので、事故に見せかけ殺したのだと、屋敷の人が噂していた。

 それに私の唯一の家族、弟も彼女の父親から日々の暴力と病気のため、最後は全身に痛みを訴えながら死に絶えたのだ。

 病院すら行けなかった弟を見ていた彼女は、父親に意見する事もせず、私達から逃げた事を今でも忘れない。


 彼女自身怖かったのだろう。

 だから異性が怖いし、怖いから自分を守ってくれる女の子を探したのだ。

 まぁ、彼女を守ろうとする子全員殺してきたからさほど問題は無かったが、彼女の弱さを隠さない所本当に嫌悪したわ。


 でも今日で全てが終わり。

 これまでずっと彼女を支え導いてきた。後は真実を全部話すのみ。それを知れば彼女は私を殺し聖女として覚醒、世界は救われそして……




 その後は賭けになるが、多分大丈夫。なにせ本当に愛していたし、愛されていた。だから彼女は必ず死んでくれる。


もう寝よう。そう思い私はベットに体を沈めるのだった。


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