常世の国からのおくりもの
≪第一章≫「最愛の人へのおくりもの」
人は死んでしまったら、
本当に終わってしまうのだろうか
やだな……そんなの………
そんなことを思いながら俺は病室のベットの上で息を引き取った
「いやぁぁあああ」
最愛の人を残して………
***
ここは………
どこだ?
俺は死んだんじゃ
目を覚ますと俺は不思議な場所にいた
「如月悠翔さんですね?」
「はい。そうですけど」
「はじめまして、僕は柚花と申します」
純白の翼を広げた15.6歳くらいの少年はそうあいさつした
彼という存在がが天使というものなのだろうか………
「俺になにか?」
「あなたを常世とこよの国へご案内します。それが僕に与えられた役目です」
「常世の国?」
「はい」
「あなたが新しく生まれ変わる。つまり転生するまで過ごしていただく場所です」
「天国ってことか?」
「そうとっていただいて構いません。そこではなにをするにしても自由です」
「なにをしても?」
「はい。ですが下界に戻るのはあまり薦すすめません」
「どうして?」
「それは、長くて下界にいられるのは49日間と決まっています。人によって違いはありますが、大体がその目安です。そして、49日を過ぎてしまうと負の感情に飲み込まれ、亡霊と化してしまいます」
「亡霊?」
「簡単にいうと悪霊というものです」
「悪霊………」
「人に取り付き、そしてこちら側に取り込もうといろんな厄災を引き寄せる
そして、最愛のものも大事なものの記憶もすべて失い、人を襲うだけの存在となり我々の鎮圧の対象となります」
「そうなのか」
俺を亡霊にしないため、導くものが彼…というわけか………
でも俺には
「俺にはやり残したことがある」
「それは、未練……ということでしょうか?」
「まあ、そんなもんだ」
「それはどういった?」
そんなことを聞く彼に俺は話していいのか少し迷い、話すことにした
俺と最愛の人との話を……