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迎えに来て  作者: 小宵
7/11

薄れ行く意識の中で








 そのとき私は暖かな光に包まれていた。


 そこは真っ白で。

 でも何故か落ち着く場所だった。


 



 なんだろう。

 声が聞こえる。

 




 「頼む。助けてくれ!!」

 『んん~、でもなぁ・・・』

 「俺は助けてくれただろう!?」

 『君は~特殊なケースでぇ・・・』

 「頼むっ!!あの子が助かるなら、何でもする!!だから、だからっ・・・!!」




 なんだか、1人は切迫した、もう1人はどこか眠たそうな間延びした不思議な声。




 『ん~、僕だってぇ、助けたいけど・・・どうやったらいいかわかんないんだよ~』

 「そんなっ・・・」

 『ん~・・・どぉしよーー』

 「何か、何かないのか!!?」

 『あーあー、揺らさないで~。眠くなっちゃう~』

 「頼むっ!・・・お願いだっ!!誰か、誰か・・・あの子を・・・!!」


 悲痛な声に私まで悲しくなる。

 

 悲しまないで。


 私は何とかその人に伝えたかった。

 悲しまないで、と。



 そうしていると、また1人、不思議な声が加わってくる。



 『トキの!』

 『あれ~?何でここにいるの~?世界違うよね~?』

 「・・・誰だ?」

 

 突然の侵入者に驚いていたが、無視されてしまう。


 『ああ、トキの。良くここにいてくれた!』

 『ね~?その僕の名前に’の’つけるのやめてくれない~?君が僕のこと’トキの’って呼ぶから、おちびちゃん達が、まねして’トキの’ってよぶんだよ~?・・・・あー・・・眠い・・・ぐー』

 『寝るな!!起きろ!!そして今すぐ乙女に入れ!!』

 『ぐー』

 「・・・入る?」

 『トキの!ちんたらしている暇はない!我が世界を繋げているうちに早く入れ!手遅れになったらどうするのだ!?』

 『わー。揺らさないで~。わかったからー。でも、入ってどうするの~?』

 『自分の力を忘れたのか?』

 『力~?』

 「力・・・」



 なんだか意識が遠のいていく・・・ 

 声がおぼろげにしか聞こえない。


 あの人は、もう悲しんでいないかな?






 『トキの。そなたは、’時’だろう』

















 白くて何も見えないのに、怖くない。

 さっきまで怖かったのに、何に怖がっていたのだろう?

 何も思い出せない。



 ・・・そうだ、兄上は?

 集落を見に行ってから戻ってきていない。

 「迎えに来る」って言われたから、ちゃんと待ってるよ。


 後で、えらいなって褒めてもらえるように、ちゃんといい子で待ってる。


 兄上、よしよしって頭、撫でてくれるかなぁ・・・。





 なんだかふわふわする。

 じわーって、体が暖まってきた。


 温かいなぁ・・・。

 まるで、兄上に抱っこされてるみたい。




 兄上、いい子にして待ってるから、早く迎えに来てね。

 そして私を抱きしめて、「ただいま」って言って、笑って。

 私の一番好きな、兄上のとっびきりの笑顔で。


 私、「おかえりなさい」って言って、兄上が可愛いっていつも言ってくれる笑顔で笑うよ。


 そして、一緒に家に帰ろう。

 







 兄上、早く迎えに来てくれないかなぁ・・・・。













 目の前が光と闇に包まれて、浮遊感を感じた。

 いきなりの感覚に声が抑えられなかった。




 「にゃあああああああああああああああーーーーーー!!!!!」






 墜落していた。






 

 

 すいません。ネタばれ。

実はこれ、ムーンライトノベルズの「いつかその瞳の中に・・・」の番外編だったりします。

こっちから読むとかなりネタばれなのです。


もしよければ本編もよろしくお願いしますー!!

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