怪獣の重さについて
怪獣の重さについて
平方立法の法則をご存じだろうか。物体は、高さが2倍になると、表面積は2x2倍になり、重さは2x2x2倍になるという法則である。
これを怪獣に当てはめると、身長が50メートルとすると、人間の25倍になる、それを支える足の面積は25x25倍になるが、体重は25x25x25倍になってしまい、到底支えられなくなってしまう。
これを解決するのは大変難しい。映画、小説などではほとんどこの問題には触れていないことが多い。
この問題を理論的に解決しようとした作家が、先ごろ亡くなられた山本弘氏である、その作品MM9で多重人間原理による神話的宇宙だからだと説明した。この原理は良く分からないので説明できない、知りたい人は作品をよんでもらうしかないと思う。
実は私はこの理論は気に入らないのだ。あまりに観念的にすぎると思う。
もう少し別の理論があっていいと思うんだが。
その理論構築のため、平方立法の法則を実際の怪獣に当てはめてみたいと思う。
最初は怪獣王ゴジラだ。
ゴジラは身長50メートル、体重2万トンである。身長が人間の約25倍だから、60kgx25x25x25としよう。約1000トンである。理論値の約20倍の重さとなっている。これはいくらなんでも重すぎる。しかし、密度が人間の20倍の物質でできていると考えるとどうであろう。密度が20倍になっても、重さも20倍になっているから、根本的な問題は解決していないのだが、密度が20倍になったために、強度がさらに増したと考えるしかないかと思う。
これなら、通常兵器では全く歯が立たなかったことの説明になると思う。
次は地球の守護神ガメラである。
ガメラは身長60メートル、体重80トンである。
60kgx30x30x30とすると約1600トンになる。今度は軽すぎる、理論値の20分の一である。でもこの体重なら、ガメラは自分の足で体重を支えられることになる。つまりガメラはスカスカなのである。ほとんど空洞なのかもしれない。
だが、これでは、ガメラは通常兵器による攻撃に到底耐えられそうにない。
ではどうするか、ガメラは炎や電気を食物としている。では一種のエネルギー生物なのではないだろうか。電気、光、炎などのエネルギー物質が本体で、一部が物質化して体を構成しているのではないだろうか。
こう考えると、バイラスに腹を刺されても平気だったり、おなかがぱっくり開いて火を吐いたり、空を飛ぶのも納得できるような気がする。本体がエネルギー体なのだから、一部の物質が少々壊されてもなんてことはないのだろう。
じゃあなんで切られると血が出るんだと言われると困るんだが、あれは血液のようなエネルギー体の一部が漏れている、では苦しいかな。
結論をいうと、ゴジラは超高密度の体をもっているから行動でき、どんな攻撃にも平気で、ガメラはエネルギー体だから動けるし、空も飛べるという事でどうだろうか。