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誰がISを滅ぼしたか

まず、オタクがISを滅ぼしたと言ったら、驚くだろうか。


実は、これが一概に嘘とも言えないのだ。2015年に湯浅さんと後藤さんが、ISに拘束され、オレンジ色の服を着せられて、黒覆面の男と一緒に映る動画が公開された。


同時に身代金も要求されたが、日本政府は特に動きを見せなかったし、日本国民も自己責任の一言で、びた一文も払わなかった。酷なようだが、テロに対する対応としては、これが一番正しいのだと思う。

しかし、問題はここではない。



この時日本のオタクが何をしたかというと、クソコラグランプリというのを行ったのだ。


クソコラとは、クソみたいな雑なコラージュという意味で、ISの黒覆面の男や人質2人と、アニメキャラなどを組み合わせた、ふざけたコラージュのことである。


例えば、黒覆面のナイフの代わりにバナナを持たせたり、顔が小保方になっていたり、刀を背負わせて忍者にしてみたりしている。またナルトやワンピースなどのアニメキャラクターと組み合わせたりしている、実にバカバカしいコラージュなのである。


これを「#ISISクソコラグランプリ」というハッシュタグをつけてツイッターで大量に投稿したのだ。


さらに、IS関係者宛にこれらの画像を送りつける猛者も出現した。それも大量に。


無視すればいいのに、これにISがまともに反応した。真っ向から反論したり、罵倒や悪口で返信したのだ。


そのため、各国の諜報機関にIS関係者のアカウントが大量にバレてしまい、削除されたり、逆に泳がされて協力者があぶり出されたりしてISのネット戦略に大ダメージを与えてしまった。



これらの事態は海外メディアでも報道され好評なのである。ある新聞は「ISのテロや恐怖にユーモアで対抗している。アメリカ政府もなし得なかったメディア戦争で、日本の大衆が勝利した」と報道した。


今までの、アメリカ政府の対ISのネット戦略は、ジャーナリストに反イスラム国のメーセージを送ったり、ISを非難するビデオを作ったりするものだったようで、この戦略は、イスラム国を逆に強くしてしまったそうだ。「見てみろ我々は強いんだ、アメリカがこんなに気にして、攻撃しているだろう」と思わわれたのだ。


つまりネット上で相手のプロパガンダにのせられていたのである、彼らは自分たちが、勇猛で神聖なイスラムの戦士であると思わせることで、人々を自分のテログループに参加させようとしている。


ところが日本のオタクは、イスラム国の戦士を、マヌケなキャラクターと合成することで、あいつらは神聖なイスラムの戦士なんかではなく、ただの残虐で自分勝手なバカどもだということを世の中に知らせてしまった。


そして、冷静になって考えてみると、ISのやっていることは人質を残虐に殺してみたり、支配している民衆に圧政を敷いたりしている。これは神聖で敬虔なイスラム教徒のやることじゃないと分かってきたのだ。


単なる残虐なテログループでは、人を集められなくなり、衰退しだしたのだ。



もちろん米露の空爆や、イランからの義勇軍の力が大きいのはその通りだが、クソコラグランプリ以降、ISの勢力が衰えだしたのは確かである。そして現在では、ほぼ壊滅状態になっている。


いったい誰がISを滅ぼしたのだろうか?

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