SFモンスター作戦
「SFモンスター作戦」をご存じだろうか。知らない人が多いと思うが、これは昭和39年に「大怪獣アゴン」を作った日本電波映画社が計画した特撮テレビ映画シリーズなのである。
筒井康隆氏の随筆に「幼年期の中頃」というものがある。SFマガジン195号(1975年2月号)に掲載された日記なのであるが、そこで触れられている。どうも筒井氏と眉村卓氏の二人が、シナリオを書いたらしい。
最終的には没になったようで詳細は伝わっていないのだが、最近SFモンスター作戦の企画書が売りに出されたようで、その画像がネットに流出しており、一部詳細が分かるようになったのだ。
それによると企画されたのは、宇宙金属クラゲ、混合獣フラゴン、スノーマン、食心獣モスコブス、原子怪獣アゴン、宇宙病針千本(宇宙病原菌)、水棲獣ザウルス、宇宙人ビートモンスター、超物質ゴリラ、だそうだ。筒井氏は随筆で5作品分の原稿料をもらったと書いているから、筒井氏5作、眉村氏4作なのかもしれない。
その企画書をそのまま書き写してもいいのだが、著作権の問題があり、少し調べてみた。すると企画書にも著作権はあり、それをそのままコピーして公に出すのはまずいらしい。著作権は70年とされており、あと7-8年あることになる。しかし、詳細に調べてみると企画書を丸ごとコピーするのはダメだが、核心となる内容のアイデアは別であり、これを分からないように書くのは問題ないようなので、文章を変えて書いてみる。
企画書からは、4作品の概要が書いてあった。
食心獣モスコブス
恐竜時代にゴンドワナ大陸に生息した2mの大きさの爬虫類モスコブスがいた。
モスコブスは土手にはえる植物を食べていた怪獣であった。しかし20世紀に出現した新しいモスコブスは人間の心を食べる怪獣だった。
その行くところ大混乱が巻き起こった。
超物質ゴリラ
超物質とは、凝縮された分子構成をもつ物質である。宇宙から地球上の物質に超物質の性質を与える何者かが侵入した そして、アフリカのゴリラがその超物質に変化したことから、地球は大混乱に陥ったのである。
混合獣フラゴン
タイム・トラベルを試みた未来人エミとブラウンのタイム・マシーン操作の誤りから二つの生物が融合してしまった。恐竜ケラトサウルスと翼竜プテラノドンが融合したのがこの混合獣フラゴンである。
フラゴンとは、フライドラゴンの意味であり、タイム・マシーンの反作用で、この現在に出現したのだ。このため地球は大混乱に陥った。
スノーマン
南極に怪物が現れた。この怪物は一見雪男に似ているが、強力な力を持っていた。
このスノーマンこそバーナード星第5惑星に住む宇宙人の子孫だったのだ。
8千年の遠い昔、彼らは地球を調査しようとやってきた。しかし、宇宙船は壊れ、帰れなくなった。彼らバーナード人は1千年もの寿命を持ち、零下30~40度の世界に住んでいる事から当時氷河期だった地球は彼らにはくらしやすい世界だった。
そして8千年後の現在、只一人残ったバーナード人が、南極に出現した。
彼の望みは、はるかな故郷のバーナード星へ帰還する為の宇宙船を作ることにあったのだ。
流石SF作家が書いただけあってちゃんとSFしてると思う。ウルトラQより面白くなった可能性はあると思ったが、作品が作られなかったのでは仕方がない、大変残念である。
怪獣の画像は、スノーマン、超物質ゴリラ、モスコブス、フラゴンが一枚ずつ載っていた。モスコブス、フラゴンは怪獣としての造形もかなり良いと感じた。他に画像としては昔の少年サンデーの怪獣特集で、宇宙金属クラゲの画像が載っているのがあるらしい。
つくづく残念である。




