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原子怪獣現る1953(Beast from 2000 fathoms)

原子怪獣現る1953(Beast from 2000fathoms)


この映画は初代ゴジラの一年前に作られた。非常に素晴らしい映画である。

怪獣映画が好きで、もし見ていないなら、絶対見るべきである。

そして、この映画ほど色々間違って伝えられている映画もないと思う。それをこれから書いていこうと思う。


発端は、アメリカ軍が北極で、水爆実験を起こすところから始まる。

このシーンは、ビキニ環礁の水爆実験のライブフィルムである。下の方に小さく日本の戦艦長門がみえる。


その後主人公のラズビット博士が、観測機器からデータを取りに出かけるが、その時、怪獣が現れ博士は負傷する。


その後助けられた博士は、本国の病院に収容されるが、怪物がいたと主張したため、錯乱していると診断され、退院が許可されない。


そうこうするうちに大西洋沿岸で船が何回も怪物に襲われ、だんだんとニューヨークに近づいてくる。


ラズビットは、高名な古生物学者のエルソン教授に怪物がいると訴えるが、取り合ってもらえない。しかし、教授の美人の助手が信じてくれて協力するのだ(これ、この手の映画の定番で、必ず教授の助手や娘が出てきて主人公の味方に付くのだ)


このミス.ハンターと仲良くなるんだな。そして多数の恐竜の想像図を持ち込み、似たのがないかとネズビットにみせると、ネズビットは目を輝かせ、これだと指さすのだな。


恐竜の想像図なんて、正しいのか分からんのに、そっくりだからこれだというのが実におかしい。実はこのシーンはラドンがパクっているのだ。それも被害者が撮った写真に羽根の一部が映っているだけなのに、想像図の羽根と完全に一致するのはどうかと思うんだがなあ。


それから襲われた漁船の生き残りをエルソン教授のもとに連れてきて、その船員にいくつかの想像図から怪物に似ているのを選ばせるのだった。そしてその船員がネズビットが選んだのと同じ図を選んだのだ。それだけで教授は恐竜がいると確信してしまうのだ。

それでいいのか、口裏併せてるだけとか考えないのか。


で、その絵をみて、教授はこれは一億年前に生息したリドザウルスだと確信するのだった(リドザウルスは、この映画の特撮監督のレイ・ハリーハウゼンからとったらしいが、どうとればこうなるか、良く分からないのだが)


それから怪物は、マサチューセッツ州に現れ、灯台を壊すのだが、この映画の原作がレイ・ブラッドベリの「霧笛」らしいのだが、ただ恐竜が灯台を壊すだけの話を、ここまで膨らましたのは大したものだと思う。


それからエルソン教授が、潜水球でニューヨーク沖に潜って調査することになったのだ。

そこでいきなり怪物が現れ襲われて亡くなるのだった。

もしかしたら初代ゴジラの山根博士は、この人がモデルかもしれないと思った。やけに怪獣を擁護する所とかにているのだ。それから、この潜水球が潜るシーンは初代ゴジラのラストシーンを彷彿とさせる所がある。ゴジラもいろいろパクッてるのかもしれないなあ。


そして、ついに怪物がニューヨークに上陸する。

警官では歯が立たず、州兵が出動する。大砲で頭を打つのだが、この恐竜の頭蓋骨の厚みは20センチもあるため倒せなかった。


そこでバズーカ砲で首の下を狙いうち、傷を負わせることに成功した。


しかし、怪物の血痕近くを通った州兵が、続々と倒れていくのだった。


これがどうみても急性放射線障害にみえるため、怪物の血液に放射性物質が含まれていると書いている本がほとんどなのだ。しかしちゃんとみると、怪物の血液に含まれる未知の古代の細菌によるものと劇中で説明されている。放射性物質は関係ないのだ。


この部分をDVDで確認すると 「 the monster's a giant germ-carrrier of a horrible virulentn disease 」と言っている。


訳すると、この怪物は悪性で、伝染力の強い病原体を血液中に持っている。とでもなろうか。


実はこの映画では、怪物が放射性物質に汚染されているという表現は一切でてこない。さらにガイガーカウンターをあてて放射能が測定されるという描写も全くないのだ。


だからこの怪物は、核実験で冬眠から起こされただけで放射性物質による汚染はないのだ。未知の古代の病原菌が問題となっているだけなのだ。


そしてここからラストに突入する。

怪物が再上陸し遊園地に侵入するのだ。これを火炎放射器で焼き払おうとの意見は、病原菌をまき散らす恐れがあるとのことで却下される。


そこでアイソトープ弾で始末しようという事になる。このアイソトープ弾が良く分からないのだが、劇中の描写では放射能防護服らしきものをきているので、放射性物質による急性放射性障害で倒そうという発想だと思う。


それで、見事アイソトープ弾を、バズーカ砲で傷つけた首の下の傷に打ち込み、怪物は倒れたのだった。


色々な本で最後に怪物が燃え尽きるとの描写があるが、実際見ると分かるが怪物は死ぬが全く燃えてはいないのだ。


怪物をやっつける途中でジェットコースターが暴走し墜落してドラム缶に引火して遊園地に火災は起こって入るが、怪物自体は燃えていないのだ。


だから、放射性物質に汚染された怪物を焼き払っても放射線物質は消えず拡散するだけだから無意味だとかいう非難は全く当たっていないのだ。


あの怪物は放射性物質に汚染されてないし、燃えてもいないのだ。


ちゃんと映画見ろよと私は言いたい。


この映画は非常によく考えられた素晴らしい映画である。特撮も素晴らしいからぜひ見てほしい。


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