第41話 すてぇーたす、おーぷん!
リィズが帰る頃には時間こそ止めていたが夜ではあるので寝なければならない。明日は5歳の誕生日、父と母がお祝いをものすごくしてくれるみたいだし、お友達もお祝いしてくれるらしい。
こっそり「レニーナちゃんのお祝いの…って、しーっ、しずかにしずかに」「なんでもないよー!?レニーナちゃん!」と言っていた。
問題はどの神を選ぶかである。まあ、幸いというのは、どの神も加護を与えてくれた。それでできることも分かった。割と真面目考えると「選ばなくてもいいのでは…?」と思うのだが、どうやら社会的に神の信徒となっていない者はゼロでこそないものの、かなりの少数派らしい。
だがまあ、考えてみると一番長い付き合いで色々接していて、まあポンコツ加減もすごく優しい心の持ち主なのも、困ってるのをほってけない性質なのも分かってる。まあ、世界では珍しいだろうが、「フェンリィズ信徒」になろう。
少なくとも、「フェンリィズ信徒となると、他の12神柱をすっとばす、といっても、実際『フェンリィズ』の加護をもらってるので、既にすっとばしてる、ともいえる。まあ、どうしてもダメだ、と言われたらその時は母と同じユースティア信徒になろう。グルードは暑苦しい。
そういえばリィズのスキル、「ステータス」とやらがあったな、と思い出し、周りをきょろきょろ、と見まわし確認したあと、本当に天に手をかざす必要があるのかと思いながらも赤面して「す、すてぇーたす、おーぷん…?」と唱えてみる。
するとぱっ、となんというか、枠に囲まれた表(?)みたいなのが空間に浮かんだ。
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【氏名】レニーナ・フィングル
【種族】人間
【性別】女
【年齢】5歳
【職業】学生(幼稚舎)
【信仰神】無し
【レベル】Lv1
【HP】15/15
【MP】1000000000000000/1000000000000000
【スキル】
〇女神フェンリィズ
・「ステータス」=自分のステータス情報が見れる
・「ヘルプ」=スキルなどについて尋ねたい事を尋ねる事ができる。
・「ストレージ」=制限はないがパーテーションを作って区切って使う
・「バリアLv99」=目安として至近距離からドラゴンブレスを受けて耐えられる程度
〇男神ホーネット
・「ウィキサーチLv1」=地球の1928年までの範囲の知識を検索できる
・「歴史邂逅Lv1」=その場で何があったか1年間の歴史を見る事ができる
○女神ユースティア
・「治癒術Lv1」= 傷や骨折などまでの治療術
・「ポーション作成Lv1」=現在は、「傷薬」「汎用解毒剤」の作成
○男神ルティアス
・「ウィンドカッターLv1」=風の刃で敵を切りつける(派生・トルネード)
・「スカイアイLv1」=天から周囲をサーチすることができる。
○女神サティナフィア
・「土牙地獄Lv1」=地面が盛り上がって岩石の針が敵を足下から突き刺す(派生・地の震れ)
・「豊穣の祈りLv1」=植物の生長を早める。
○男神カルディウス
・「ウォーターカッターLv1」= 圧倒的な水圧で刃物で切りつけるように敵を引き裂く
・「水の記憶Lv1」=水に残っている記憶を見ることができる。
○女神イーステシア
・「物品鑑定Lv1」=品物の価値の鑑定と、用途や名前が分かる。
・「錬金術Lv1」=あらゆる化学物質から鉱物を加工し思い描いたものを作れる。
○男神グルード
・「ジャッジメントLv1」=悪人に限って、最初は見える範囲なら全員を失神させることが出来る。
・「邪心鑑定Lv1」=悪い意思や意図、悪意、邪心があるのを鑑定できる。
○女神ルクス
・「ウェポンマスターLv1」=あらゆる武器を上手に操れる。
・「戦女神召喚Lv1」=ルクスの配下の戦女神を5分間召喚できる。
○男神オルテール
・「イミテートLv1」=自分の姿を、自分が望んだ姿に1時間変身させることができる。
・「魅入られし調律Lv1」=仲間に対して攻撃力を上げる歌を歌う事ができる。
○女神ミレーナ
・「チャームLv1」=人間や、その他の種族や生き物を、魅了して言うことを聴かせるできる。
・「幸運の女神Lv1」=運が上昇する。
○男神フェルザード
・「ファイアボールLv1」=火の玉を出してぶつける事ができる(派生・ファイアアロー)
・「天候操作Lv1」=天候をある程度操作できる。
○女神スセジ
・「ディスペルLv1」=様々な呪いから、アンデッドまで、それを解く事ができる。
・「従属契約Lv1」=従属契約を結ぶことと、解除することができる。
【加護】
主神フェンリィズの加護、男神ホーネットの加護、女神ユースティアの加護、・男神ルティアスの加護、女神サティナフィアの加護、男神カルディウスの加護、女神イーステシアの加護、男神グルードの加護、女神ルクスの加護、男神オルテールの加護、女神ミレーナの加護、男神フェルザードの加護、女神スセジの加護
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……頭がまた痛くなってきた。しかし、HP、MPとは何だろう、と思っていたら頭に声が響く。
「それはね!HPはヒットポイント、MPはマジックポイントよ!つまり、生命力と魔力ね!貴女、魔力は思いっきりあげたけど、生命力は15しかない、つまりレベルアップするのが大事、って事よ♪それじゃ、次からはちゃんと、天に手をかざして『ヘルプ!』って呼んでね?今回はサービスだから、チャオ☆」
今のはリィズの声だったが………やはり中間管理職というのは、ヒマなのかもしれない。しかも、何故突然「チャオ☆」とイタリア語を使うのだろう。
何か毎回疑問に思うたびにこの「ヘルプ」というのを、天に手をかざしてしなければならないのだろうか……?
とりあえず、まあ、使うか分からないがスキルというのを手に入れたというらしいので、気にしない事にする。
今日は色々あったなあ、と思いつつ、私は眠りに着いた。
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