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スーパーイケメンシェフKIYOHITO

目の前にタブレットサイズのスクリーンが展開され、少しワクワクしながら視線を下にズラしていく。

名前、年齢、能力ポイント…は力を使うのに必要なポイントだったはず。えっと、一…十…百…千?万?!一万ポイント!

百から五百が一般的で過去の英雄が公表した三千が最高値と言われているのに一万?!ほぼ無限じゃないか……。

ま、まあいいや。次は取得能力っと。


「……俺、能力ポイントがオカシイ数値なんだ。」


「「!!」」


「一万ってなってるんだ…。」


「一万…五千の自分でも驚いていたのに…。」


「私も五千です。」


俺だけ仲間はずれか!何でやねん。

そこは特別待遇しないで揃えておこうよ…。


「ちなみに取得能力に“拒絶の盾”っていう拒否したらシールドが出てくるっていう超レアな能力があったりとか…。」


((コクコク))


「“日常生活”と“慰謝料”なんて名前のも…?」


((ブンブン))


あっ。コレは無い。


「“神の使者”って称号…。」


((ブンブン))


あっ。コレも無い。


「女神からの一言なんて…?」


((ブンブン))


デスヨネー。


「“拒絶の盾”の他は“鑑定”と“料理”って表示されているよ。」


「私は“ホッとハンド”と“石楠花しゃくなげの乙女”ね。」


「夢花の親父おじさんのは分かりやすいのに俺達のは名前じゃ効果が不明すぎる。一人ずつ試してみるしかないかな…。」


「ああ、その前に。呼び方を変えよう。三人で行動するのにいつまでも夢花の親父では変に詮索を受けるかもしれない。これからは聖人きよひとと名前で呼んで欲しい。あと敬語もなしだよ。」


「じゃあ、聖人きよひとさん。」


聖人きよひとさん……。では私も奈那葉ななはと。」


「了解。奈那葉ななはで!」


奈那葉ななはちゃんだね。」


「…ハイ……。」


コレがイケメンの微笑みの力…奈那葉の声ちっさ!顔赤っ!俺の時はポーカーフェイスだったのに…その顔、クラスメイトの父親に向ける顔じゃないだろ。

今からでも聖人きよひとさんと渡辺をトレードできないだろうか…奈那葉が開いてはいけない扉を全開にする前にどうか踏みとどまりますように。







「それじゃあ僕からいこう。」


聖人きよひとさんはまず鑑定と言葉にした。

すると周囲のもの全てに虫眼鏡のマークが浮かぶ。半径一メートル程内は虫眼鏡だらけだ。適当に目の前の虫眼鏡に触れてみるとスクリーンが現れ対象の名前と用途など詳細を表示してくれる。


「自分以外も分かるなんて便利だね。」


「あ、この葉っぱ青じそって書いてある。食べられるとも。」


とりあえず三人で食べられるものを採取して集めた後、聖人きよひとさんが料理と言葉にした。

まさか目の前にキッチンセットが出現するとは思わなくて驚きすぎて顎が外れるかと思った。蛇口から水出るしコンロで火が起こせるし塩や胡椒もあるとか完璧か。


「青じそにクコの実…ん~スープかな。お腹空いてるからパスタくらい作りたいとこなんだけど。」


聖人きよひとさんがそう言った途端にキッチンセットの作業台にポンッとパスタの麺と野菜とひき肉が!!


「凄いね。ミールキットって事かな?」


「「ミールキット?」」


「レシピと食材のセットの事だよ。料理初心者にとても便利なものだね。丁度いいから作ってしまおうか。」


キッチンは見た目だけではなく機能も完璧で水も火も出る。素晴らしい手際で作られたパスタは本当に本当に美味しかった。お店の味っ!

聖人きよひとさんが居てくれたらもう外食なんて必要なし。なんという妻力…夢花家に生まれたかった!羨ましい。


聖人きよひとさんの味…美味しい。」


ハイ、アウトー。

指にとばしたパスタソースを舐めながら頬を染めてウットリと言う言葉じゃありませーん。

健康的な男子の眼には眼福どくデース。ダメデース。対象が他人の父親なのでアウトデース。


普通にニッコリした聖人きよひとさんはどう思ってるんだろ…表情からは読めん。とりあえず食べよう…。






聖人きよひとのステータス☆


蒼井あおい聖人きよひと


年齢 45歳


能力ポイント 5000/5000


取得能力

◆拒絶の盾(10P~)

◆鑑定(100P)

◆料理(10P~)


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


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