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慰謝料

馬鹿ライがやらかした事に新たに夢花の死の事象の呼び込みが加わった。


曰く、俺が夢花とチビッ子時代は転ばせて起き上がる姿が可愛くてやっていたらしい。それが話したいからちょっと生死をさ迷わせようと少し過激になり、俺が守るようになるとそれが面白くなくて激化。最近は夢花と見せかけて俺を狙った事もあるとか。


「巫山戯んなよ…。」


自然に右手に力が入る。今すぐ殴り飛ばしてやりたいがそんなの生ぬるい。

夢花の親父おじさんも鬼のような形相で今にも馬鹿ライに掴みかかりそうだ。

渡辺と藤崎に目配せすると二人で夢花の親父おじさんを掴んで止めてくれた。当の夢花はポカーンとしてるから呑み込めていないようだ。


俺達の事をなんだと思ってんだ。馬鹿みたいな理由で今まで苦労させられたかと思うとやりきれない。何度死んだと思ったか…。どうしたらいい。一瞬じゃなくて継続的かつ効果的にダメージを与えていくには…。


「慰謝料…。」


「ん?」


「慰謝料を要求するっ!人生を弄ばれたんだ。謝罪だけで納得なんてできない。人間だって謝って終わるのは謝るしかできない子供か些事だけだ。これは些事じゃない!」


「ふむ…。では何を望む?」


「まずは馬鹿ライを追放時に力は使えないようにしてくれ。劣悪な環境下で自分が何をしたのか分からせてやって欲しい。

そして俺達の生活支援として、命が危ない時に助けて欲しいのと、生きやすいように最大限力をくれ。」


「なっ!お、お前、人間のクセに調子にのって「了承した。」うぇ?!」


「元馬鹿弟子はそのようにしよう。まあ、神族は簡単には死なんから問題ない。」


青を通り越して真っ白な顔をした馬鹿ライに思う事はやっぱりざまぁみろだな。夢花の親父おじさんを見ると神妙な顔で頷いてくれた。


「神族は世界への過剰な干渉は認められていない。だが元いた場所以外で死なれるのは困るので身を守れる力生活を助ける力を授けるつもりではいた。より便利なものを授けるから足りなければ慰謝料を再度請求してくれ。無理の無い範囲で叶える。

さあ、そろそろ希望の世界に送らなければならない。どうする。」


夢花の体質の心配が無くなり、先の希望通りに送ってもらう事にした。

夢花の親父おじさんは夢花について行きたがったけど夢花が拒否。

せっかくだから自由にしてみたいという夢花の気持ちを泣く泣く飲まされ、夢花の親父おじさんはガックリ項垂れていた。


「あちらに着いたら自分の力を確認するといい。【ステータス】と口にすれば確認できる。ああ、言い忘れたが君に神の使者という称号を与えた。あれだけ色々言ったんだ、多少は協力するように。」


「え?」


トキのとても良い笑顔と共に真っ白な空間から何処かの森の中に景色が変わった。完全に言い逃げだ。

“”君達じゃなくて“君”、俺に話してたよね…。俺、何させられるんだよ。


「とりあえず、衣食住が無い場所に送るのどうかと思う…。」


夢花の親父おじさんは苦笑いして頬をかいてるけど如月は頷いて同意してくれた。


「まずは何の力をもらったのか確認しましょう。」


俺達は同時にステータスと口にした。



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