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「さて、まず前提として別世界でも君達の姿はそのままだ。だが身体の強度もそのままでは直ぐに死ぬし何の能力が無い状態でも直ぐに死ぬ。だから各世界にあった身体、能力を授ける。

言語や常識にも明るくしておくから心配はいらない。」


(グス…グス…。)


「元の世界に戻れるようになったら此方からコンタクトを取る。」


(スンスン…スン……。)


「まず一つ目の世界は君達の世界と同レベルまで文明が発達している。あまり変わらない生活を送る事が出来るだろう。少し好戦的な世界だ。」


(ズビビー!ズビビビー!!)


「二つ目の世界は文明は多少劣る。まぁ不便はしないだろう。勝手が違って楽しめるんじゃないか?」


(グズグズ…グズグズ…。)


「三つ目の世界に…そこ、その隅のやつ邪魔だから気配を消してろ。」


「「「「「「「…。」」」」」」」


確かに鬱陶しいがトキの態度が辛辣だな。元弟子への態度とは思えない。

キノコ生やして隅で泣きながら小さくなってる馬鹿ライはトキをガン見している。

スルー出来るトキのハートは何で出来ているんだろ…。


「先にアイツどうにかしてくれないか。」


「「「「「激しく同意。」」」」」


「先に説明だけはしたい。君達が悩んでる時間に対応する。じゃないと君達消えるよ?」


「「「「「「続きをお願いします!」」」」」」


危ない。優先順位を間違えていたわ。

こんな状況で疲れて判断が鈍ったんだな。気を引き締めよう。


「で、三つ目の世界に人間は居ない。しかし同等の知能を持った種族が空と海中を支配している。多少不便はするだろうが他種族になってみるのもわるくないかもしれないな。

選び終わったら声をかけてくれ。私は元馬鹿弟子と話をする。」



トキが馬鹿ライに近づくと薄い膜の様なもので二人が囲まれた。雑音も無くなったから話に集中出来そうだ。


「はやと君、皆同じ制服だけど顔見知りかい?」


「友達とクラスメイトです。」


「そうなのか…。」


うん、立ち位置微妙だよね。

なんで自分が感すごいですよね。

そしてこの状況仕切る事が出来るのは…。夢花と渡辺と藤崎には無理だから夢花の父親おじさんかクラス委員も務める如月か。

夢花の父親おじさんはまだ動揺していて無理かな。如月は…読めん。顔がポーカーフェイスすぎて分からん。

仕方ない、やるか。


「とりあえず時間が無いから簡潔に。このイケメンは夢花の親父だ。料理上手の愛妻愛娘家あいさいまなむすめか。いい人だ。」


「照れるなぁ…。」


「夢花の親父おじさんメガネ男子が渡辺、ちょっと人見知り。」


(…ペコッ)


「ツインテールが藤崎女子だけの時に夢花を守ってくれてる。」


「ヨロです。」


「最後に如月、クラス委員をするくらいまとめ役が上手い。」


「初めまして。宜しくお願いします。」


紹介はこれくらいでいいだろ。

親交を深める時間なんて今は無いし、ここにいるのは善良と言いきれる人間だからな。


「とりあえず今時点でどの世界に行きたいか確認したい。」


挙手制で確認したら一番目の世界はゼロ。二番目の世界は俺、夢花の親父おじさん、如月。三番目の世界は夢花、藤崎、渡辺が手を上げた。

夢花の体質が無ければこのままで良い気はするけどそうもいかないよな…。

でも夢花の顔は好奇心でランランとしてるし絶対に譲る気が無さそうだ。夢花の親父おじさんは夢花について行くんだろうから出しゃばらなくて良い…のか…。


「はやと君。無理しなくていいんだよ。君の好きなようにしてくれ。」


「…いいんですか?」


「ああ。今まで夢花の事を一番に考えてくれてありがとう。随分と我慢をさせてしまっただろう。夢花は大丈夫だから自分の心に従ってくれ。」


「話中悪いが、あの娘なら今までのように命の危機を呼び込みはしないから安心するといい。原因は、元馬鹿弟子だからな。」


いつの間にか俺の背後にいたトキの爆弾発言を俺の脳が理解するのに数秒かかった。



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