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強く逞しく


「黒、行った。」


「ok、喰らえ目潰し!渡辺っ!」


「真空斬。」


「ギャワウッ!」


「ふぅ……。」


「おつ~。」


「流石は黒崎だ。」


何をしていたか、狩りだ。

この世界、空と海には襲ってくるようなものは居ないが地上にはいる。

シャドーと呼ばれるもので獣のフォルムをしているけど全身真っ黒で目だけが赤いやつで認識されると直ぐに襲いかかってくるそうだ。


今倒していたのは犬型のシャドー。藤崎が撹乱して、俺が視界を奪い、渡辺がトドメを刺す。いつもは俺のポジションを夢花がやるらしい。


三人共トキから力をもらっている訳だが、こっちの環境が厳しいからか俺達より戦闘特化な力をもらっていた。

渡辺は天族化し空を飛び風を自在に操る力、藤崎は水族化し水を自在に操る力、夢花は天族化し空を飛び光を自在に操る力。


天族化するとその象徴の羽が生えて水族化すると耳がヒレ化する。

家の外ではいつシャドーが襲ってくるか分からないから常に変化していないと危険だし、他の人に人間の姿がバレるのは不味いらしく安心出来るのは家の中だけのようだ。

シャドーも家の中には来ないらしい。


で、俺はと言うと。コスプレグッズでなんちゃって水族、攻撃方法はハッカの水鉄砲。ミントの技をパクったよ。


「はやと君凄いね~。」


「シャドーってハッカ水効くんだな。」


「らしいね~。」


「初めて知ったよ~。」



「流石は黒崎。」


「え゛っ…嘘だろ。未確認情報なの?」


「大丈夫、私達だけでも大抵倒せるよ~。」


「黒崎は僕が護る。」


「黒なら何とかなるかな~と。」


ミント水効いて本当に良かった。

ちなみに今は水の集落に向かってる最中。

地上には水の集落と天の集落があって追放された者達が暮らしてるらしい。渡辺達はその集落からは人間な事がバレると面倒なので離れて暮らしてるらしい。


仲の良い人達はちゃんと居るから生活や食べ物は助けて貰ってて、定期的に顔を出してるんだってさ。

家建てるのも手伝って貰ったらしい。


「皆、とっても良い人達だから安心してね~。」


「渡辺、本当か?」


「黒崎、水族の人々は蒼井や藤崎に優しいが価値の低い僕には他人行儀だよ。天族の人々は僕に謎のポーズをとってくる。」


「何だそれは。」


取り敢えず危なくは無いとだけ認識しておくか…。あ、またシャドー来たな。


「今度は私がはやと君の代わりに入るね~。」


「わかった。」


「フラッシュッ!」


「水球~。」


「真空斬。」


「……。」


瞬殺。


聖人さん、貴方の娘もとても逞しくなってますよ。

だけど、俺はそれを伝えれません。だって何だか過保護発動しそうだもん。

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