たまにはゆっくりしたい
馬鹿の件が終わり無事にトキから無事に終了と謝罪のメッセージが来て何と慰謝料が四も増えた。
不快な思いはしたけど大した事はしていないから少し微妙な気持ちだが貰えるものは貰っておく。
「なぁなぁ今日は何して遊ぶん?」
「そうだな~。」
たまにはの~んびりしたい気分なんだよな…。正直これまで色々ありすぎたと思うんだよ。異世界に来てまだ半年経ってないのに何故こうポンポンと……。
「今日は寝る。心ゆくまでゴロゴロしまくって惰眠を貪る。」
「「つまらん。」」
「なるほど…つまりは暇なんだね?」
「そんな事は…。」
「よし、じゃあ一緒に勉強をしようか。暇なら丁度いいよね。」
「な、奈「奈那葉ちゃんも勿論さそうよ。」…デスヨネ。」
半日がスパルタ授業で終わり、午後からもこれが続くよりはとシュンとクゥにこの世界の事を教えて貰う事にした。
「ワイ等はずっと教会に居るし人間世界の事は疎いんや。」
逃げ場にはならなかったか。
ならば次は……なんて考えてたら次の厄介事がやってきたらしい。部屋の外が何だか騒がしくてバタバタと足音が近づいてくる。
「神獣様っ!此処におられますかっ!!」
勉強の為に使っていた部屋に勢いよく入って来たのは白い服を着た男の人達。シュンとクゥは……残念隠れてないな。というか他人の家にズカズカ入ってくるとかどうなの。
「神獣様…やっと見つけました。さぁ、教会へ戻りましょう。お前達、神獣様誘拐の犯人として捕らえる。大人しくしろっ!」
「誘拐って……。」
「誤解があるようです。僕たちは誘拐なんてしていません。」
「黙れっ!話は教会で聞くっ!!」
「シュン、クゥこの人達の説得は?」
「「無理無理。」」
「教会の人間はワイらの言葉が鳴き声に聞こえとるんや。」
「なんで?!」
「あの十字架のネックレス、アレが何かしとるんや。」
「つまり…。」
あ、シュンとクゥに網が飛んできた
。神獣様にそんな扱いして良いのか?
でも言葉が通じないなら一択か……。
「神獣は話せるんだ。その扱いは無いんじゃないか?」
「は?お前が何故その事を知ってるのかは知らないが、神獣様のお言葉を聞けるのは司教様のみだ。」
「いや、その十字架外せば分かるから。」
「十字架を外せだと?!私たちを愚弄してるのか!!」
「いや違くて…。」
「はやと、教会の者が十字架を外すのは破門された時だけや。他人からそれを強要されるのは侮辱やで。」
「マジか……。」
とりあえず、詰んだし大人しく教会に連行されるとするか……。奈那葉と聖人さんも大人しいし。きっと何か策があるに違いない。




