表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/63

ヒーロー引退

「はやとくぅん今から私とデート、しましょ?」


「ちょっとぉ、はやと君は私とデートするのっ!」


「はやとは私のよ!渡さないわっ!!」


俺を取り合う美女達、なんて素晴らしい光景だろう。これこそ楽園。これこそ至高。


「大丈夫、俺は皆を愛してるよ。だから取り合わないで仲良く…。」


「ん~ソレ以上はちょっと困るかな~。」


「ん?困る??ん?聖人さんの声??」


目を開けると間近にイケメン顔。美女…俺の美女……夢オチ…。


「おはよう、起きたかな。」


「おはようございます。起きました。全俺が起きました。」


「健康な証拠だね。朝から目覚めのキスを回避出来ただけ良かった。ご飯だよ。」


「すぐ行きます。」


昨日を最後に俺と奈那葉は正義の味方を引退した。目標が達成されたからね。

貴族の屋敷を襲撃…じゃなくて摘発した後は小物残党を潰して気のやっと女神(トキ)から終わりの手紙が来た。


“義賊団はもう大丈夫、助かった。トキ”


もっと感謝を現してくれても良いと思うんだよな。俺、結構頑張ったよ。

まぁ慰謝料が三も増えてたから頑張りは評価してくれたとは思うんだけど…。


で、一応義賊団の危機は脱した事を伝えて正義の味方サラダボウルを解散しようと話をしたら女将さんを中心にごねた。


「サラダボウルは今は市民から絶大な人気を得ている。無くすなんて勿体ない。続けさせておくれ。」


絶大な人気は義賊団内でも同じで俺と奈那葉が抜けて継続すると決まると空いた赤と白の枠を大勢で争い始め、乱闘になってきたので見かねてもうワンセットヒーローの服を出した。


「同じ技が出来る人同士でローテーションして下さい。」


無事決着がついて本当に良かった。

そして意外にミントがヒーロー続ける事にびっくりした。


そんな騒がしい日の後、今日は宿からお引越し。

女将さんからお代は要らないから動きやすいし宿に泊まっていろと言われていたけど流石に今後はそうもいかない。そろそろ町を出る頃かと思っていたら聖人さんからびっくり発言。


「家を購入したからそっちに移ろう。」


「「え?」」


俺と奈那葉がヒーローしてる間に聖人さんは俺達についてまわって先々でおにぎりの屋台を出して荒稼ぎしていたらしい。気づかなかった…。

で、何故家を購入したか。


「きちんと休める場所は必要だと思ったんだよ。相談しなかったのは申し訳なかったけどね。

でも、この町は良いところだし僕達の秘密もたくさん知られてしまっているから家を持つにはピッタリだと思ったんだ。あ、でも旅は続けたいと思っているからここからは相談になるんだけどね。」


聖人さんの相談の内容は俺の慰謝料を使わせて欲しいという事と家庭内?ルールをつくるという事だった。


まず慰謝料の使い道はいつでも指定場所へ移動できる力を俺と聖人さんと奈那葉が使えるようにしたいと言う話だった。


「そうすれば家はこの町だけど旅は続けられるからね。」


それは俺も奈那葉も賛成。すぐに作業して三人共新しく“何処でも行けーる”っていう力をゲット。名前が適当すぎて三人で苦笑いしたけど使えればいいさ。


「さて、ルールを決めよう。

僕からは外出時は何処に何時から何時まででご飯がいるかを必ず連絡する事。異論はあるかな。」


「「無いデス。」」


聖人さんから無言の圧力を感じる。こんなの断れるはずがない…。


「宜しい。長期出かける場合は定期的に安否の連絡はする事。」


「「はい。」」


「友達を呼んでも良いですか?」


「事前に連絡はしてね。」


「分かりました。」


俺も呼べるような友達…出来るかな。

渡辺達、どうしてるかな…。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ