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初めてのヒーロー

「「「「「悪と戦う正義の味方、サラダボウル参上!」」」」」


「悪徳商人ブクッコっ!人々を騙し私腹を肥やすその根性、俺達がたたきなおしてやるっ!!」


「清めの聖水(ミントウォーター)!」


「ぐあっ?!め、目があああああ!」


「婆の(ハイテンションディシプリン)!」


「い゛だっ!し、尻はやめろっ!」


「屋敷内の証拠品は押収した。悔い改めるんだな!」


俺達サラダボウルはプクンの隣りにあるデプンの街に来て詐欺や人身売買をしている悪徳商人ブクッコを絶賛お仕置中だ。

だけど(おれ)(ななは)はヒーローの登場シーンしか出番が無くてぶっちゃけ見てるだけ。


屋敷内の警備は(スバイシー)が眠り薬で無効化、ブクッコは(ミント)(おかみ)さんがフルボッコにしてる。

ミント水で目潰しされて四つん這いにさせられて高速お尻ペンペン…肉体的にも精神的にもキツイよな。


しかも、街中でめっちゃアピールしてから来たから大衆の前でだし。


「グリーン、イエロー。そろそろこの街の正義に悪を託そう。」


「「了解。」」


ブクッコと護衛は縄でグルグル巻にして証拠品は見えるとこに積む。これで完璧。


「悪は俺達、サラダボウルが許さないっ!」


歓声を受けてカッコ良く去って人が居ない場所に素早く隠れる。これで今日のお勤めは終了。


「はいヘルメットから回収~着替え袋は下に置くから取ってって。」


故郷の人が作った設定のたくさん入る設定のウエストポーチから着替え袋を出してヘルメットや小物を回収したらヒーロー服の上から普通の服を着て本日の宿に戻る。


「「「「「ただいまー。」」」」」


一般人を装い宿屋に戻ってからは明日からの作戦会議。

デプンの街には義賊団の双子団員、グローブさんとグロリアさんの力で来た。

グローブさんとグロリアさんは男女の一卵性双生児でお歳は多分聖人さんより少し下くらいに見える。グローブさんはポイントっていう好きな場所にマーキングする力を持っていて、グロリアさんはポイントゲッターっていう目印を付けた場所に移動できるとても便利な力を持っている。

双子で手を合わせて二日に一回しか使えないので二泊してデプンの街でヒーロー活動するのだ。


「初回お疲れ様でしたー。今日気になった事がある人。」


会議は俺の部屋で開催。女将さんとミントと奈那葉の部屋は女子の部屋に入るのかと怒られ、男女の分類に困るスパイシーの部屋も微妙な顔をされたので俺の部屋。


「護衛の無効化の睡眠薬の消費が意外に多かったから明日は痺れ薬を使うわ。」


「りょ」


「私も手伝うわ。今日少し時間かかってたし。」


「尻叩きしてる手が意外に痛いねぇ。」


「俺のアイアン使う?」


「目立つからやめたんだ。それじゃ本末転倒だよ。」


「コレなら良い?」


「何だいソレは。」


ウエストポーチから召喚。

お尻叩きって鞭ってイメージだけどヒーローとしては良いイメージじゃないからハートヘッドが可愛い魔女っ子ステッキ。色は黄色っぽいものを出したから女将さんにピッタリだ。


「ふむ。素材は頑丈そうだし明日はコレを使ってみるよ。」


「スプレーって連射すると手が疲れるの。何か無いかな。」


ミントが使ってるのは霧吹きだから何回も押さなきゃいけないから疲れるか。


「面倒だからそのまま水を掛けてやれば良くないか?」


「たくさん出さなきゃいけないから途中で出せなくなるよ。」


「コレ、明日試してみて。」


ウエストポーチから出したのは水鉄砲。最近の水鉄砲って凄くて大きめのタンク背負って空気圧で発射出来るものがあるんだよね。


「なんかカッコイイ!」


「ここに水を貯めておくんだ。一応スプレーも持っていてくれ。さて、他は無いかな。じゃあ俺から、俺と奈那葉の出番が無い。」


「「「さー寝よう寝よう。」」」


「……奈那葉。」


「今回は諦めね。」


正義の味方、ヒーローになったのに。

俺、レッドなのに……。



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