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男のロマン

異世界に来て二日目、今後の方針を話し合った結果、一箇所に留まるのは面倒を生みそうという事とせっかく生活がリセットされているのだからと旅をしてく事になった。


旅を快適にするにはどうするか、それはもちろん議題になった。


「キャンピングカー…。」


どうやら聖人さんはキャンピングカーに乗って色々まわるのが夢だったようで眼をキッラキラさせて語ってくれた。そしてそんな聖人さんに信者ななははもちろん賛同し俺はキャンピングカーを出した。お風呂とトイレとベッド完備、キッチンは清人さんがいるから不要。ちゃんとソーラー充電で走るタイプのにしたからガソリンも不要。


「はやと君ありがとうっ!!」


聖人さんが抱きついてきたが奈那葉の顔が怖すぎた。


更に話し合ってキャンピングカーの外装は馬車っぽくした方が良いとなりDIY。木目シートを貼り付けた。


「馬が引いてないのはおかしいってなるんじゃないかしら?」


「人気の無い道を通るようにして街に入る前にしまって貰おうかな……。」


「だったら人が多いところはコレでどうでしょう。」


俺がキックボードを出すと聖人さんは懐かしいと感動しもちろん採用。

見た目問題は木製を出したのでセーフ。

後はただ旅するだけではお金が稼げないので何して稼ぐか。ただの高校生の俺と奈那葉には思いつかず。


「未成年に働かせる訳には行かないから僕が稼ぐよ。二人は勉強しないと戻った時に困ってしまうから教科書類出して勉強してて。」


「そんな…清人さんに養ってもうなんて少し専業主婦っぽい…。」


「せめて娘だろ。でも、俺としても働きたい。勉強も大切だけどそういう経験も必要じゃない?」


「う~ん……。」


結論、屋台をする事に。

食料はほぼ無限に出てくるから清人さんが作って俺と奈那葉がお手伝い。出来た料理は俺が収納。簡易テーブルを出して並べて販売。


「「いける。」」


清人さんも頷いてくれた。何を出すかはまた考える事にしてとりあえず森を出ることに。


「森の中は歩かなきゃいけないから頑張ろう。」


「はい!私は清人さんと歩けるなら余裕です。」


ブレない…。


テントに寝袋というキャンプスタイルで森を進み異世界四日目でやっと森の外に出た。兎や鹿は見たけど熊とか出なくて本当に良かった…。トキ……配慮が足らなすぎるだろ。せめてもう少し浅い場所から始めさせてくれ。


「少し遠くに見えるアレは家…だよね。」


「街…?」


「初めての異世界との遭遇か……。」


「ん~僕が先に入って見てくるから二人はここで待機していて。」


「そんな……。聖人さんと離れるなんて出来ませんっ!」


「聖人さん、武器とかあった方がいいんじゃ?」


「そうだね…じゃあ…あ、やっぱり大丈夫かな。キックボードだけ出して欲しいかな。」



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