だって君はあいつのことが好きだから(超短文小説)
だって君はあいつのことが好きだから
俺、知ってるんだ。君、あいつのことが、すき、なんでしょ?
だから俺は、君に好きだなんて言えない。だって失恋確定だし。
君はいつもあいつのことを目で追ってる。いつも、いつも。
そこで俺はある日、「あいつ」に尋ねてみた。
「ね、おまえ、いいなって、思う子、いる?」
「なになに?」
「だから、いいなって子」
「いるよ」
「え、まじ?だれ?」
「お、おまえ」
・・・・・・・・・・・は?
・・・・・・・・・・・はいぃ?
俺の好きな子は「あいつ」じゃないんだけど。
ね、どうしたらいいと思う?
まじ、困ってんですけど。
おわり
※この物語はフィクションです。