64話
「それにしてもそのバック反則だな」
今日は小麦粉の受け取りで港に来ている、たまたま米本も居たようだ
「これ使っちゃうと手放せないよな、しかも3万円だぞ、日本で売ったら100万円でも買い手がつくだろうな」
「間違っても売るなよ?」
「わかってるよ」
笑いながら否定した、これ以外でも異世界のチートアイテムはたくさんある、肉とかポーションとかだ、ポーションは絶品空間で利用済みだ、他にも魔道具とかでチートあるかもだがそこまで手が回っていない。
「毎月同じ量でいいんだよな?」
「一応一年分ぐらいは買えるだけの量はサダムさんからもらってきたからな」
「90億なんて個人で稼げる金額じゃねえよ」
もう金額は麻痺しているが、使う金額もそれ以上だ、小麦粉1ヶ月分で9,000万円だ、3か月だけ続けよう、今回はあまり儲けを付けてない、利益が目的ではなく、普及が目的の為である、3か月以上続けても意味はない、それまでに帝国を破綻させないと作戦は失敗だ
次はまた衣の仕入れだ、これも1回で5,000万円ぐらい使うんだよな、まだ古着で助かってるが、新品だと3倍ぐらいはするだろう。
「そういや、これお土産な」
「なんだこれ」
「向こうの高級肉だよ、食ってみろよ美味しいから」
「だからって紙袋に入れて渡すなよ」
渡したのらオーク肉とコカトリス肉、特に渡したことに意味はない、美味しいからどうぞってお裾分けなだけ、たくさんの人に食べて貰えば新しい意見が生まれ、それが新しいアイデアに結びつく可能性がある、絶品空間の女性陣も欲しいって言ってたな、ついでに渡していこう
「俺は今からこっちの俺の店に寄るけどお前どうする?」
「そういや、俺まだ寄ったことないな、一緒にいくよ」
2人で絶品空間に行くと
「いらっしゃいませ ってオーナーですか」
船橋さんが出迎えてくれた
「ごめんごめん、今日は客を連れてきたから宜しく」
「今予約までの空き時間ですからどうぞ」
今の時間は牛木さんが空いているらしい
「いや、俺やってもらうなんで一言も言ってないよ」
「一回やってみろよ、病みつきになるぞ、30分で終わるし」
ごねる米本をなだめて施術を受けさせる、終わった後は
「これすごい効き目だな、疲れが吹っ飛んだよ、なんでもっと早く言ってくれなかったんだよ」
いやいや、初日に誘ってるからな
「船橋さん、集客状況はどうですか?」
「盛況ですよ、予約にあぶれる方もたくさんいらっしゃいます、休みの人も入れていつも3人で回してますが、今日は牛木さんと米村さんと堂山さんが居ますね」
「それは良かった、あまりきつきつで予約入れなくて良いですからね、無理しない程度でやっててくれていいですから」
原価は人件費のみだ、後は固定費が水道光熱費ぐらいだから従業員が無理してもしょうがない
「でもみんなもっと稼ぎたいって頑張ってますよ、歩合制って良いですね」
船橋さんは固定費の為どんだけ集客があったところで給料は変わらない、それってあてつけなの?
「それじゃあたくさん儲かったらみんなに臨時収入渡すので適度に頑張ってくださいね」
「俄然やる気が出ますね、早く家を借りられるようにします、オーナーに返さないといけませんからね」
「そこは気にしなくていいですよ、船橋さんが出たら解約する予定ですから、それとこれ」
お肉の包みを見せて冷蔵庫に入れておいた、みんなで分けて持っていってくれるように伝えて店を出た
「たまには寿司でもどうだ、奢るぞ」
「高級取りは違うな、遠慮なくご馳走になるよ」
米本には世話になってる、寿司ぐらい奢ったところでバチは当たらない
戻ったらまたパン作りだ、前回泊まったビジネスホテルはそのまま延長したままでいる、一眠りしてから戻った。
もうそろそろ俺たちはいいかな、だいぶ商人ギルドの人たちも子供たちも作業が慣れてきたようなので、パン作りは引退することにした、本業に戻ることにしよう。
「テレサ今日で最後にしよう、明日からは店に戻っていいぞ、代わりにやってもらうことあるから」
「そうですね、もう大丈夫ですね」
子供達は悲しそうな顔をしていた、俺が居なくなるとお駄賃がもらえなくなると思ったようだ、
(結局金かよ)
スラムの子たちからしたらお金は重要だからな、仕事終わった後にお店に来たら報酬を渡すように言ったら納得していた、尚且つ成長をしてみせまので一日中銅貨10枚から20枚にペースアップもしておいてあげた、これで丸く収まった
明日からは何をしようか