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35話 商売繁盛

「みんなただいま」


そう声を掛けるが店内にはお客が殺到しており、テレサたちは忙しそうで目線だけはこちらを向いたが返礼はなかった


(うんうん、忙しいのはいいことだ)


ラッシュが終わるとやっと時間が空いて話が出来た、みんな俺が帰ってきて嬉しさの余り涙を流しながら喜ぶと思ったが


「ひどいですよご主人様、私たちを過労死させる気ですか」


反応は180度違う


(あれっ、ここは感動の再会で抱き合う場面じゃ)


「いったいどうゆうことだ?久しぶりに帰ってきたら文句なんて」


「ご主人様が行く前に置いていった女性用肌着、噂が噂を呼んで、お店が破壊されるぐらいお客さんが来て困っているのですよ」


ああ、そう言えばそんなこともあったかな


「で、どうなんだ?まだ肌着は在庫あるのか、俺が留守にしてから10日ほど経った、もう売れ切れたか?」


テレサたちが大変な目に合ってたとしても、俺としては在庫の心配、完売ならまた仕入れないといけないからな


「そのままであれば4日で売れ切れる予定でしたが、初日にお客さんが来すぎて両隣のお店の人たちからクレームがきまして、先着100名様限定販売にしました。」


何も教えてないのに凄い知恵だな、インターネットでも使って調べたのかな、プレミア感を出して、ブランドイメージを高めるのは有益な販売戦略だ


「そうか、大変だったな、じゃあしばらくお店は休みにして休暇にしようか」


「何を呑気なことを、まだまだ皆さんの手に商品が行き渡ってないんですよ、お店休んだらそれこそ暴動が起きますよ」


凄いな、みんな飢えているな、5,000枚用意したけど、全然足りないな、いっそのこと50,000枚でも用意しとこうか


おそらく1枚300円ぐらいだろう、50,000枚用意した処で1千5百万円、今の俺ならそこまでの大金ではない


ポーションは最近全く売れなくなってしまった、1日100個ぐらいだ、始めた当初は500〜800個ぐらい売れる看板商品であったのだが、みんながストックできるので一回りすると購入することも減ってしまった


ポーションは他に使い道もあるので売れなくても気にはならない


いずれにしても一度現代に行く必要がある、営業許可と肌着の再注文、ダイヤ、ルビーの買取依頼だ


まずは戻ってから米本に連絡


「この前は肌着ありがとう、あんだけ用意するの大変だっただろ」


「急ぎだって言うから慌てたよ」


「そうかそうか、助かったよ、ほんとに感謝してる、感謝ついでにまた頼みたいんだが」


「この前は10,000枚だったよな、今度は2,000枚ぐらいでいいか?それぐらいならすぐ用意できるぞ」


50,000枚なんてかなり言いにくい


「うん、それがなんだが50,000枚って言ったらどうする?」


「もちろん、そんなの冗談だろとしか言えないよ」


「それが本気なんだよな、ダメか?」


「当たってみるがわからんぞ、用意できるかどうか」


「だったら確保できるだけの数でいい、単価は任せるよ、売上の2割はお前の手数料でいいから」


本来は手数料は1割だがこの際倍の提示だ、これで米本が本気を出してくれたら嬉しい


「それなら絶対に用意してみせるよ、期限は?また一両日なんて言わないよな?」


「今回は出来れば3日、無理なら1週間だな」


なんとかなりそうだ、次は役所だな、許可証を受け取るのみだ、後は従業員の募集をハロワに依頼しにいこう


役所に着くと"営業許可証"を受け取る。次にハロワに


(募集人数何人にしよう、5人くらいでいいか)


募集条件は


20代から30代


給料は20万円程度+出来高制


4人〜5人募集


要経験者


女性しか必要としないが、そんな募集の仕方したら捕まる、いざとなったら面接で落とせばいい、新人教育はするつもりは無い


俺が新しく行うお店は、リラクゼーションサロンだ

平たく言うとマッサージだが、免許がないとマッサージとは名乗れない、かなりのグレーゾーンだ、


こんだけマッサージ店が乱立してる中参入するには勝算がある、それはポーションだ、飲んだりとか服用させることには問題があるが、タオルにまぶして使う


原料は水と薬草、法に引っかかるものは使っていない


もちろん水は魔力が乗ってるし、合成方法も魔法だが、そんなもの証明しようがないので、他店に負けるわけがない


これを30分4000円で行う予定だ、今から交渉するのだが


リラクラ店も統括だけして、店舗自体は人に任すつもりだ、米本に頼んでみよう、多分誰かしら紹介してくれるだろう


なんでも面倒ごとは米本に頼むと解決する。


こちらでやることは全て終わったのでまたファステルには戻ることにした。テレサたちを労ってあげなければ





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