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22話 異世界悪女の理屈

気になる点を一応聞いてみた


「ヒルダさんが住むなら家賃も払ってくれると?」


きょとんとした顔で


「何故です?誰も住む人が居ない代わりに住むのに?もちろん払うのはナオト君ですよ」


だろうよ、そんなことと思ったよ、聞かなきゃ良かった、予想通りの回答でこんなに嫌な気持ちになることあるんだな


まあいいよ、今回は俺のミスだ


「それでいいですよ」


「いやぁー私実は住む所ないんですよ、今はギルドの奥の部屋で寝泊りしてるんですが、以前借りてた部屋で料理をしてたら全焼させちゃって、それで弁償求められたから」


「それで弁償したんですか?」


「何故です?料理を作る施設があったのはアパートですよ、それで燃える作りをしてるのもアパートの過失ですよね?」


すごい理屈だ、屁理屈もいいとこ、この人に親は居るのだろうか


「そ そうですね、ヒルダさんが正しいですね」


「そう、その顔、アパートのオーナーも同じ顔してました、みんな私の正しさを主張するとそんな顔します。」


「それは、、、、、」


単なる呆れた表情なだけなのだから、理解してないのだろうか、ヒルダ最強説樹立の瞬間だ


「不思議なことにそれ以来私にアパートを貸してくれる人が現れませんでして、しょうがないから家を買う為に貯めているんですよ、みんな心が狭いですね」


全焼しておいて、弁償もされないオーナーが気の毒だ、日本なら火災に於いては弁償義務はほぼ生じないが、この世界では違うだろう。


ヒルダの金の汚さの理由はわかった、家の資金の為に貯めているのだろう。


「後どれぐらいで買える予定なんですか?」


余りに興味がないが話の流れで聞いた、聞いて後悔した。


「予算的には金貨10枚、もう既に用意できたのですが、私あることに気がついたんですよ」


「どんなことです?」


「2年も掛けて貯めた金貨ですが、使うと減るんですよ」


何を当たり前のことを


「なので誰かが家をプレゼントしてくれるのを待つことにしたんですよ、私の魅力でもらえるかなって」


「もらえると良いですね」


ダメだ、これ以上クビを突っ込むべきだはない、下手に突っ込むとこちらに飛び火してしまう。


「じゃあ私はもうこの辺で失礼します。」


「まだ話の途中なんですが、、、、、」


逃げるようにギルドを出る、あの後の展開としては家をねだられる、なんで俺より金貨を持ってる奴にプレゼントしないといけないのだ


ヒルダにプレゼントするためではないが俺も商売頑張ろう


店に帰ると既に営業していた、テレサがシルキーに指導をしていたが、フレイヤの表情が重い


「フレイヤどうした?難しいか、出来ることからやればいいぞ、テレサが厳しいか?」


「ううん、そんなことないけど、計算ができない」


どうやらフレイヤは計算が苦手なようだ、銅貨が100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨が1枚、これが理解できないようだ


助けになるかどうかわからないが、電卓を貸してやる、今日はスーツのままこちらに来ているのでビジネスバッグの中には電卓が入っている、外国とやり取りするときにレートの計算をするためだ


電卓の使い方を教えてやるとテレサとシルキーも欲しいと言われた、3個も持ってないので、後日用意することを約束した。


シルキーはなんとかなりそうなので、テレサだけ来るように伝えた、祖母の家で寝泊りさせるための説明だ、祖母の家はチッキンはIHなので家事の心配はない


火事になってヒルダみたいなこと言われても困る、もちろん命令は書き換えて祖母の家までを行動範囲にしておいた、これで俺が居なくてもドアの先に出て、罰を受けることはない


これで週末までは安泰だ、3日ほど頼むと家に帰ることにした、現代に戻るとスマホにメールが


不動産屋の初芝さんからだ、米本の奥さんのお兄さんらしい


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お世話になります、初芝です


ご希望の条件です何軒か候補がありますので


情報を送ります、中身の確認をされたい場合は


立ち会いが必要なのでご一報ください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1番下に住所が載っていた、スマホで調べるので地図なんてなくても困らない。


(今10時か、明日でいいか)


現地調査は明日に回す、ここ2.3日行ったり来たりで流石に疲れた、今日は大人しく帰って寝ることにした。


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