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14話 異世界大金星

開店してから2ヶ月が過ぎた。お店で1番の売れ筋はポーションと缶ビールだ、初日こそ売り上げに苦しんだが、お店が開いてることがわかると、開いてる時にみんなまとめて購入して行ってくれる。


ドワーフにはアルミ缶もビールも必要らしくたくさん買ってもらえるが 1缶で銅貨15枚は高いらしく値引き交渉をされた、そこでアルミの仕入れを米本に頼み1キロ200円で購入し、それを缶ビール1缶とアルミ1キロ付けて銅貨30枚で売ることにした。


(ビールの仕入れが高いんだよなー)


日本円の持ち出しが100万円を超えた、金貨は5枚にはなったが、日本に金貨の持ち出ししても100万円にもならず、金の価値は異世界の方が圧倒的に高い。


(なんとかしないとなぁ)


ぼーっとしながら店番をしてると、夕方ドワーフの親方が入ってきた、最近名前を聞くことができたのだか「アステル」と言うそうだ。


「今日も買いに来たぞ、今夜って暇か、たまには一緒に一杯やらないか?剣を作ってるところも見せてやるぞ、どうやって加工してるか気になるだろう」


ぶっちゃけ製造工程なんて興味はないのだか、折角の誘いだ、こっちのコネも大事にしていかないと


「そろそろお店も閉めようと思っていたので一緒に伺います。」


ドアに鍵を掛けアステルに同行した、着くと鉄の匂いが充満している小さな工房、製造法方法は職人によって微妙に違う為、本来は他人に見せることはないそうだ。


(多少は信用してもらっているのかな)


アステルは鉄を打つときは黙々とトンカチで叩いていた、ビールを飲みながら


「酔って手許がくるったりしないのですか?」


「酒が入ってないと力が入らんわ、こんな度数の酒なんぞ水と変わらん」


ものの1時間ぐらいで打ち終わると柄に剣身を入れて一本の片手剣が出来上がった、柄は木で出来ているが白くキラキラと輝くものが埋め込まれている


「そのキラキラしているものってなんですか?」


「これはダンジョンで獲れる鉱石だ、硬くて加工もできんから飾りで付けてるだけだよ、価値なんてありはせんがな」


それ多分ダイヤだよ、地球でもダイヤの加工はダイヤを使って加工している、余り硬すぎると加工も大変だろう、もちろん鉄のように燃やせば炭素の為、炭になって終わりだし


「その鉱石良かったら売ってくれません?」


「こんなの余ってるからいくらでも持っていっていいぞ、100個で銀貨1枚でどうだ、誰かにやるのか?」


やるわけないじゃん、向こうで売るんだよ、100個って1個5カラット(1グラム)ぐらいあるじゃん、相場はこれから調べるけど、1個安くても300万円ぐらいで売れるぞ、100個なら3億円、1万円で3億円って、、、、、


「あるだけくれ、100個でも1000個でも」


「1000個もないわ、300個ぐらいだな、そんなに欲しがるなんてなんか裏がありそうだな」


(欲をかきすぎた、ばれないようにウソをつかないと)


「実は姪の誕生日が近くて人形をあげようと思っているのだか、目と口に埋め込んで渡せばキラキラして喜んで貰えると」


「そうだな女は光り物が好きだからな、金や真珠は高いからな」


(よしっうまくいった)


300個のダイヤを銀貨2枚(度数の高い酒と交換)で買い取ることができた。


今までの投入金額を全部回収できるじゃん、やっとこちらの商品を向こうに持っていくことができる。後は売り先の確保だが、中近東担当の奴に売り捌いてもいいし、C国の富裕層でもいいかな


「なんじゃお前、話聞いているのか?」


天にも登る気持ちで考え事をしているとアステルが怒っていた。


「いや、なんとか姪の贈り物ができて喜んでたんだよ」


「そんなもんで喜ぶなんてお前も幸せな奴だな」


それからは酒が進む進む、余り強くはないが夜更までアステルとの飲み明かした、次の日二日酔いになるとも知らないで




翌朝起きると二日酔いで痛い頭を振りすぐに米本に電話する


「ダイヤが安く手に入ったんだが買い手居ないか?」


「また妙な物に手を出したんだな」


「ちょっと縁があってな、通常1000万ぐらいする5カラットのダイヤ、300万で売ってやるぞ」


「随分と割引してくれるじゃないか、品質は大丈夫なんだろうな?人口ダイヤなら数千円だぞ、騙されてないか?」


人口ダイヤなんて作る技術がある世界じゃない、天然に決まってる


「出来れば定期的に取引したいから紹介してくれ」


「わかった、当たってみるよ」


米本とのやり取りを終え、また向こうへと戻る


頭痛は治る気配がはい


(今日はお店さぼろっかな、もうやる意味なくない?)


それでも生来が真面目な為開店準備に取り掛かった。


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