124話
「実はまだ面白い物を見つけまして、宜しければお譲りすることもできます」
「どういった物ですか?」
「転移結晶と言います、予め登録した場所へいつでも移動可能です、移動の時間も手段も要りません、ただ難点がありまして魔力を注ぎ込む必要があるのです」
「私には魔力なんて物はありませんよ」
「異世界人の手を借りれば魔力を掘り出すことが可能かと、その為にもサダムさんの国に私の妻を同席させることが出来ればですね」
「そろそろ身分証明書の件でいらっしゃる頃だとは思ってましたが、そうゆう手で来ましたか」
「サダムさんにはすぐばれてしまいますね、でも効果は嘘ではありませんよ」
「その点は疑ってはおりませんよ、今までも不思議な道具を見せて頂き体験させて頂きましたから」
「では、、、」
話の途中で手で遮られた
「今すぐと言うわけにもいきませんので1週間だけお待ち下さい、もちろんこれは2つ譲って頂けるのですよね?」
多分サダムさんは故国と日本を登録するのであろう、一個だけ登録したら片方に行く際には密入出国者になってしまう
「それは当然ですね、ただこれは向こうでも大変高価な物で1つ1,000万円ぐらいするのです、それをもって身分証明の代金としてもらっていいですか?」
「当然です、このような貴重な商品をただでとゆうわけにもまいりませんからな」
これで商談成立、今回身分証明書を作ってもらうのはテレサの分だけ、ヒルダは地球のことに余り関心はないだろうからまた別の機会にしてもらおう
これで正式にテレサの地球での身分が保障される、テレサにも向こうの世界を自由に動けるようになる
「ミスリルってどうでした?使い道できそうですか?」
「正直あれに関してはまだ何も進んではいないのです、希少な金属ってことはわかるのですが、鉄より硬くても何に使えば合うのか、もう少し結果をお待ち下さい」
本当はミスリルで対価を払う予定だったが思ったより使い勝手が悪いらしい、魔法が使えないこの世界では困るようだ
「それでは私はここで失礼したします」
転移結晶を使い祖母の家へと転移する、テレサが待っている屋敷へまた転移した
「テレサって冒険者登録してあるのか?」
テレサ
「奴隷になる前に登録してありましたが、今でも有効かどうかはわかりません」
「それじゃあ一緒に登録しに行こう」
2人で連なって冒険者ギルドに向かった
「冒険者ギルドへようこそ、今日はどういったご用件でしょうか」
「冒険者登録したいのですが」
「それではこちらの紙にご記入ください」
差し出された羊皮紙に名前と年齢を記入した
「後は何を書けば宜しいですか?」
「属性とスキルもあれば記入していただいて良いですか?」
属性は水と風って書けるけど、スキルはなんだろ、未記入でいいか
「ギルドについて説明いたしますね」
「頼む」
「FからSまでのランク制となっておりまして、依頼を受けられる時はランクを確認してからの受注お願いします、昇級はポイントを達成すると上がっていく場合とギルドへの貢献度によって上がっていきます、達成できなかった場合は違約金を払うか降格によってまかなってもらいます、ランクが上がるごとにステキな特典も用意してますので昇級目指して頑張ってくださいね」
簡単で良かった、基本俺は取扱説明書は読まない派なので長い説明だと頭に入ってこない
「テレサさんお帰りなさい、結婚したと聞きましたよ」
テレサ
「エリーさんあの節はありがとうございます、お陰様で無事奴隷からも解放されました」
「なんだ、知り合いか」
テレサ
「私の命の恩人です」
「いえいえ、私は真面目なテレサさんが鉱山送りになるのはおかしいと思って行動しただけですからね」
「エリーさん何か困ったことがあったらこんびにまで来てくれ、助けになろう」
「ありがとうございます」
これで無事登録が終わった、今更冒険者登録したのはダンジョンに潜ってみたかったからだ、ファステルの郊外にもダンジョンはあるがCランク以上でないと潜る許可が下りない為だ、ダンジョン産のアイテムには変わった物が多いと聞く
まずはコツコツと薬草採取やゴブリン退治をしながらランクを上げていってダンジョンに潜りたい、祖母の遺品の麻の服で防御力は問題ないし、武器はライフルを使えばいいし、後はフレイヤ達にも一緒に登録させれば問題ないだろう
テレサは前に登録していたEランクはそのまま生かされているみたいで登録はしなくていいようだ