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114話

「ハーツさん聞きたいことがあるのですが」


「そろそろお店の開店準備も整うと聞いています、今日はどのようなご用件でしょうか」


「港町サーティスならではの海の魔物で食材として人気があるのはありますか?」


「魔物限定ですか?」


「普通の魚介類でも良いのですが魔物のほうが美味しいのでは?」


「そんなことはないですよ、普通の魚介類でも充分美味ですよ」


「どなたか港を案内していただけますか?良さそうな食材があったらファステルでも商売したいので」


「そういったことでしたら我々商人ギルドの本分ですね、カーティをお付けします」


「私が同行致しますのでお願いします」


初めて入ってきた時にギルド長とずっと話してた女性だった、正直印象は良くなかったが全ては誤解のようで気にしないようにしよう


「こちらこそ」


「それではいきましょう、今ならまだ市場も立っていると思います」


港に行くと市場はあったが築地をイメージをしたら大間違いで単に商店が軒を並べているだけだった、通常のお店であれば夕方まで営業しているのだが、市場と言われる商店街では午前中で全部閉店するようだ


「おーい、そこのにいちゃん、シュリンプクラブの串焼きはどうだい?」


この世界の飲食店は総じてまずい、醤油の焦げた匂いでもすれば思わず買ってしまうだろうが、漂う匂いは単なる生臭さだけだ、間違っても串焼きを買うことはない


「カーティさん、あのシュリンプクラブの加工前の物を見たいです」


「はい、こちらですね」


見せてもらった食材は蟹に海老の尻尾が付いていた、大きさとしてはズワイガニぐらいだ、蟹と海老と両方味わえるお買い得食材だ、問題は味だけだな


「あるだけ全部買くれ」


「毎度あり」


次は普通の魚がいいのだが


「人気があって定期的に入荷する魚はありますか?」


「それならファイヤーツナですかね」


見せてもらったらもろマグロだ、大きさは2メートルぐらい違いは独特の色だ、火のような真っ赤だ


「これもあるだけ全部ください」


「まいど」


甲殻類と魚ときたら次は貝かな


「貝で美味しい物はありますか?」


「それでしたら突撃貝ですかね、これは魔物ですが馬鹿なのですぐに捕獲が出来るのですよ、船の上から光を照らすとそれに向かって海の中から飛び出してくるので、戦闘力もほぼないですしね」


「スライムよりも弱いのですか?」


「どうでしょう、魔核はありますが捕まえると溶けてなくなるぐらい小さいみたいですよ、なので弱いかも知れませんね」


「じゃあそれも全部買っていきます」


「宜しいのですか?全部となると数万匹になりますが、一隻の船の収穫量だけでも数千は取れますから」


ここで否定はしたくないけど、さすがに無理だなぁー


「それでは100匹だけもらいます」


その後も白身魚や青身魚などを買って帰った、ファステルに戻ったらテレサに色々試して作ってもらおう

テレサ

「ナオト様、私大丈夫ですから空を飛んでいきましょう、2時間ぐらい我慢しますから」


そう言われたらヘリで行くしかないな、余り無理をして欲しくはないが


「わかった、帰りは空飛んで行こう」


テレサの為なるべく揺らさないように飛んで行った、初心者の俺が操縦するのだから気持ち変わるぐらいだ、普段は操縦に慣れる為に機体を傾けたり、スピードを上げたり減速したりと練習しながら飛んでいた。


ファステルに着く頃にはテレサはかなり顔色が悪かった


「大丈夫か?」

テレサ

「少し休ませてもらいますね」


しばらくテレサは無理だな、今から魚介類の調理を頼もうと思ったのだが困ったな、予定が狂った、フレイヤのところにでも行ってみよう


こんびにの店内にはお客さんが2、3人居てオクタが接客していた


「オクタとは仲良くしてるか?」

フレイヤ

「うん、大丈夫だよ」


「それなら良かった、フレイヤは冒険者になりたくはないか?奴隷解放してやるか?」

フレイヤ

「う〜ん、まだ大丈夫 今のままで楽しいし、最近テレサがご主人様と一緒になることが多くて寂しいこともあるけどシルキー居るし」


前に鉱山に行った時のフレイヤの無双ぶりを見てるとお店の店員なんかさせておくことにもったいなさを感じていた、あれだけ強いなら冒険者として必ず活躍できるはずだ


「オクタは将来何をやりたい?」


丁度手が空いたオクタがこちらに来たので聞いてみた

オクタ

「朝起きて歯を磨いてご飯を食べて寝ながらネットを見る、夜まで寝たり食べたりして過ごす、日本にはそんな職業があると聞きました、その職業に就きたいです」


それニートだよ、職業じゃないよ、絶対にニートにだけはさせないようにしようと心に誓った。

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