表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/23

謁見

 そうすれば、もし爆発してもルウの民には影響がない。

 ルウの地の外側であれど、自分の住んでいる結界内でならルウの地と同じく、ルウの加護を受けられる――そういう意味もあった。

 自分の結界内で魔法をくらわせ、木っ端微塵にする。

 なんともあっさり作業をやり終えた感があるが、かなりの魔力と体力を消費した。


 二体粉々にしたところで、ルウの民が力を合わせてラミア型アンドロイドを倒していた。


 ロイは民が力を合わせて一つの作業を成し遂げたことに、安堵していた。




     * * *


 長老は、バラバラになったラミア型アンドロイドに恐る恐る近づく。

 そのうちの一つの手が握りしめていたものにすごく興味を引かれた。

 手はバラバラになっていたが、その握っていたものは残っていた。


 丸い水晶だが、太陽にかざしてみると中に虹のような模様が浮かび上がる。

 プリズムのような構造なのかもしれない。


 長老はその水晶を拾い上げた。




     * * *


 長老は定期的にルウの地中央の神殿で最高位と謁見する。


 その謁見時、長老は手に入れた虹色の水晶を持って行った。


「へえ……」

 最高位のケイは、差し出された水晶を手の上で転がし、上にかざしてみたりしていた。

「確かに虹色だねぇ?」


「虹色の水晶の環境維持ロボは見つからなかったんです」

「……だろうね」

「え!?」


「……なんでもない」

「おそらく、砂漠に出てしまった環境維持ロボからあのアンドロイドが奪ったんでしょう」

 と、長老は説明する。


「なるほど、そういう設定で来たか」

「えっ!?」


 ケイはにやりと笑う。

「これとはちょっと違うね。でも、まあ、アンドロイドを倒したなんてすごいよ」

 その一言に長老はほっとする。


「最高位のこともきみの命も保留にしておこうじゃないか」

 その言葉に、長老はどこかほっとしてどこかがっかりしたようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ