対アンドロイド
長老は、ラミア型のアンドロイドに追いかけられている。
金属なのかゴムなのか、弾性のある動き。
ヘビに似ている下半身は思いのほか速かった。顔は能面で、人間の腕のようなものを六本生やしている。
五番隊隊長であり、民を守るのも勤め。
ランズは魔法攻撃をラミア型アンドロイドに喰らわせる。
ラミアは標的をランズに変えた。
ランズ目掛けて前進してくる。
そこへキョウが駆け付けた。
駆け付けたというよりはたまたま近くにいた。
「長老、無事ですか? とにかく逃げて」
そうは言っても、キョウは内心は不安だらけだ。
が、とにかくこのラミアを足止めしなければいけない。時間を稼いでいればいずれ一番隊か二番隊の兵士たちが駆け付けるはずだ。
その隙に長老は逃げようとした。
だが、長老の目があるものに気づく。
ロボットが持ってるもの。それにとても興味を惹かれていた。
長老はキョウの方へ歩み寄る。
「キョウ。アンドロイドの動きを止めてくれ。剣で地面に突き刺せばどうにかなるだろう」
キョウは長老からの意外な提案に驚く。
「援護するから」
長老は魔法でキョウの手前にバリアを張る。キョウが前に出ると、バリアも同時に前に出る仕様だ。
さすがに長老という肩書は伊達じゃない。
ラミアとランズは攻防を繰り返していた。
キョウは剣を構え、両者に近づく。
ラミアに剣をさすタイミングを窺っていた。
ふと、ランズの魔法でラミアの体が地面にひっくり返る。
その瞬間、キョウは剣をヘビの部分に突き刺した。
動きを封じられたラミアは、その体についてる手を飛ばしてきた。
まさか、手が外れるとは思いもしない二人。
ランズは手につかまれ、動けなくなった。
キョウは長老のバリアで無事だった。
そこに矢が二人目掛けて飛んできた。
その時、ガイルとその部下たちが網を持ってやってきた。